2か月ほど前、花見をしたときに、日本と東南アジアの関係で“ちょっとビビってる”日本人と会った。
ボクが東南アジアに何度も旅行していることや日本でタイ人・ベトナム人・ミャンマー人なんかと交流があることを話すと、こんな質問をする。
「日本は戦争で東南アジアを侵略したときに、とてもヒドイことをしましたよね?いま東南アジアの人たちは日本をどう思っているんですかね?」
歴史が好きなボクもそれを心配したことはあったけど、結果から言うと杞憂も杞憂、そんなことを気にする人は誰もいなかった。
これはボクの経験だけど、全体的に現地の人たちは日本人ほど歴史に興味がない。
だから戦争中、東南アジアを占領支配した日本がそこで何をしたかなんてよく分からないし、日本人からそんな質問をされてもとまどう人がほとんど。
宿のスタッフや現地の大学生なんかはそんな感じだけど、日本語ガイドはさすがに歴史を知っていた。
国や人によって言うことは違うけど、「植民地支配をしていたヨーロッパの国と日本が戦って、そのあと、自分たちは日本軍と戦って独立を達成した」という人が多く、ミャンマーやインドネシアではそんな話を聞いた。
「日本はアジアを解放してくれた救世主だった」と言う人に会ったことはないけど、「日本はあのとき本当にひどいことをした。今でも許せない」と言う人もいない。
インドネシアでは日本軍に働かされた人を「ロウムシャ(労務者)」と呼ばれていて、それはいまでも歴史教科書に載っているから多くの人が知っている。
でも、そんなインドネシアをふくめて、東南アジアはどこも親日的だから、旅行をしていて嫌な思いをしたことは一度もない。
だからそんな心配をする必要はない。
「ヒドイことをしましたよね?日本をどう思ってますかね?」なんて考えず、迷わず行け。行けば分かるさ。
花見のとき、心配症の日本人にそんなことを話したのだった。
ちなみにタイは他の国と違って、太平洋戦争の前後を通じて唯一、独立を守っていた。
それで同じアジアの日本とタイは、戦争がはじまるとすぐに軍事同盟を結ぶことになる。
条約では、アジアにおける新秩序建設、相互の独立主権の尊重・相互の敵国または、第三国との交戦の場合の相互同盟国としての義務を果たすことなどが明記された。1941年12月21日に公布され、タイ政府は日本の戦争へ積極的な協力姿勢を内外に示した。
「あの戦争について、現地の人はどう思う?」という質問に対するボクの答えは、「いまは何とも思っていない。東南アジアの人たちは80年前のことより、現在とこれからに興味を持っているし、日本はいま東南アジアですごく評価が高いんだぜ」というものだ。
でもきのう、ネットでフィリピン人のこんな書き込みを見ておどろいた。
「I’ve also heard of stories where young Filipinas had to dress up like boys to not get raped by Japanese soldiers.」
日本兵からレイプをされないように、若いフィリピン女性は男性の格好をしたという。
次回、このことについて書いていきます。
日本と東南アジアの関係について、戦争中のことが気になる人は多いらしい。
こちらの記事もいかがですか?
インドネシア人が好きな日本は戦後の日本。だから「リトル大阪」。
コメントを残す