【最悪の日韓関係】熱い韓国と冷めた日本、“決戦”は10月24日

 

あした10月22日、天皇の即位式に出席するために韓国から李洛淵(イ・ナクヨン)首相がやってくる。
でも韓国がいま重大な関心を寄せているのは、日本政府による輸出管理の厳格化。
李首相が安倍首相と会談を行ってこの措置を撤回させられるか、それが無理でも、そのきっかけ作りができるかどうかを全韓国が見守っている。

その思いが大きすぎて、韓国紙・中央日報の報道(2019.10.14)を見ると、本来の目的を見失っているように見える。

李洛淵首相、天皇即位式で拍手だけして手ぶらで帰ってきてはいけない

新天皇への関心はその程度、と言われたらそれまでだけど。

 

日本が韓国に対して輸出管理を強化したのは、それまでの積み重ねの結果。
韓国側が不誠実な行動をしてきて、日本の信頼を失ったからだ。
くわしいことは世耕前経済産業相の説明を見てほしい。

 

 

 

いまの韓日関係は戦後最悪といわれるほど悪化している。
「それでもイ・ナギョンなら、イ・ナギョンならきっと何とかしてくれる」と韓国側が今回の訪問にかける思いは半端ない。

でもそんな韓国に、日本はとても冷ややかだ。

朝鮮日報の記事(2019/10/21)

安倍首相の側近は、李洛淵首相が文在寅(ムン・ジェイン)大統領の親書を持参してきたとしても「韓国の見解に変化がない限り、我々側からの贈り物はない」という考えを明らかにしたと東京の消息筋が20日、伝えた。

安倍首相側「韓国の変化がない限り、我々からの贈り物はない」

 

関係改善は日本も求めているけど、そのために必要なことは、まずは失った信頼を韓国側が回復すること。
安倍首相はこのところずっと、韓国に対して「約束を守ってほしい」と言い続けている。

きょねん韓国最高裁が日本企業に賠償を命じたことから、国際法違反の状態がうまれて現在まで続いている。
だから韓国政府が1965年の日韓請求権協定を守ると言えば、具体的には日本企業に賠償責任を負わせないと明言すれば光はすぐに見えてくる。

でも、こうした日本側の要求を無視して、韓国側はムン大統領の親書を持ってくるという。
相手を無視して自分のやりたいことをやるだけでは、関係改善なんて夢のまた夢。

でもここ最近の韓国紙を見ていると、この東亜日報の社説(2019/10/19)のような主張がよくある。

先ずは日本が輸出規制強化を撤回し、韓国が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定を見直すことから手をつけられるだろう。

韓日に雪解けの兆し、「ガラスの器」のように扱うも機会を逃してはならない

 

日本が措置を撤回したら、韓国は協定見直しに着手するという。
つまり検討するだけで、実際に見直すかどうは分からない。
重要なことはGSOMIAより国際法違反の状態をどうするかだけど、この社説には「こ」の字もでてない。
韓国には前から都合の悪いことには目を背けるという態度があったけど、ここまでくると絶望感しかない。
「先ずは」韓国からだ。

「人は、自分が見たいと欲する現実しか見ていない」ということを2000年以上前に言っていたローマのユリウス・カエサルはやっぱり天才だった。

日本が韓国に期待しているのは合意を守ることであって、大統領の親書ではない。
見当違いの熱意を見せられても困るし重い。
韓国がこんな調子だったら、「機会を逃してはならない」「拍手だけして手ぶらで帰ってきてはいけない」と力を込めても、日本からの贈り物は何もないだろう。

いま一番気の毒なのは、勝手に過大な期待をかけられる李首相だ。

国会議長の言うことはこれほど能天気。
中央日報の記事(2019.10.21)

韓日議員連盟の姜昌一会長「日本の多くの人が李首相を信頼…画期的なことを予想」

ボクが見た限り、画期的な成果を予想する日本の報道はひとつもない。

李首相は日本の冷たい雰囲気を知っているだろう。
だからいまは、ポーツマス条約締結に向かう小村寿太郎のような思いだったりして。

ポーツマス条約が結ばれた深夜、ホテルの一室から妙な泣き声が聞こえてくるのを不審に思った警備員がその部屋を訪ねると、泣きじゃくっていたのは誰あろう小村全権その人だった。

小村寿太郎

小村が帰国すると人々は石を投げたけど、その点、李首相は大丈夫。
手ぶらで帰国しても、「日本はわれわれの誠意に応えなかった」と石は日本に向かって投げられるから。

とりあえずは、24日に行われる会談に注目しよう。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。