「日韓関係は良くなる」韓国国民56%、日本5%の理由とは?

 

前回、慰安婦問題での日本人と韓国人の考え方の違いについて書いた。

日本側が「それだけはしないでほしいっ!」ということを、韓国では約85%の人たちが支持している。
日本と韓国とでは、慰安婦問題への見方が大きく違う。

くわしいことはこの記事をご覧ください。

慰安婦問題(合意):日本と韓国国民の反応は、これほど違う。

 

日本と韓国では日韓関係についても、国民の意識が大きく違っている。
今回は、そんな日韓のギャップについて書いていこうと思う。

 

 

去年、慰安婦合意を「間違いだった」と否定する文氏が大統領になったとき、日韓で世論調査がおこなわれた。

その結果が読売新聞の記事(2017年06月12日)に書いてある。

今後の日韓関係について聞くと、日本では「変わらない」70%が最も多く、「悪くなる」20%、「良くなる」5%だった。これに対し、韓国では「良くなる」56%がトップで、「変わらない」32%、「悪くなる」7%の順となり、日韓の間で意識のずれが明らかになった。

日韓関係、両国で意識にずれ…読売など調査

去年6月の時点で「これから日韓関係が良くなる」と思った人は、日本で5%、韓国では56%だった。

日韓で、10倍以上の開きがある。

日本では、ほぼすべての人が「これから日韓関係は、良くなるとは思わない」と悲観的に考えていた。
でも韓国では、過半数が「これから良くなる!」と前向きだ。

 

で、結果はどうだったのか?

2018年の今になってみれば、日本の認識が正しかった。
文大統領は慰安婦合意を「あれで問題の解決にはならない」と否定して、日本に心からの謝罪を求めた。

これに日本は大反発。
世論調査では、90%以上の人が韓国政府の方針に「納得できない」と答える。
さらに、韓国を「信頼できない」と答えた人は80.5%もいた。

そのことも、この記事に書いてあります。

慰安婦問題(合意):日本と韓国国民の反応は、これほど違う。

 

韓国は韓国で、「韓国政府の要求はまったく受け入れられない」と言った日本政府を嫌っている。

文大統領の発表の後、朝鮮日報は「韓日関係の悪化は不可避」と書いていたし、他の韓国紙も韓日関係の悪化を不安視していた。

 

 

それにしても、日本では「日韓関係は変わらない」が大多数を占めたのに、なんで韓国では過半数が「良くなる」とポジティブに考えていたのか。

先ほどの記事では、「韓国日報」の分析をのせている。

韓国国民の相当数が慰安婦合意を推し進めた朴槿恵政権に対して否定的な評価をしており、(文在寅)新政権が国民情緒と疎通して、対日関係を再設定することを期待しているから

韓国国民の多くも、慰安婦合意を「間違っていた」と考えている。
文大統領も同じことを主張している。

だから国民は、「そんな文大統領なら、きっと韓国の人たちが望む方向に韓日関係を動かしてくれる」と期待したのだろう。
具体的には、「2015年の慰安婦合意を“なし”にして、日本と再交渉をしてくれる」ということ。

 

でも、これはムリ。
日本が慰安婦合意の再交渉に、応じるはずがない。

どうも韓国の人たちは、日韓関係の主導権が自分たちにあると考えているようだ。
韓国の国民が文政権に「国民情緒と疎通して、対日関係を再設定することを期待している」といっても、慰安婦合意を否定する韓国の国民情緒に、日本の国民情緒は絶対に合わない。

「これから日韓関係が良くなる」と思った人は日本で5%だったのに、韓国では56%もいた。

この意識のギャップは、「日本はきっと韓国の望む方向に動く」と、韓国側が一方的に思いこんでいたからだと思う。

 

 

一般的に韓国人は、韓日関係を「韓国=被害国、日本=加害国」と、とらえている。

その意識がよくあらわれたのが、2013年に朴(パク)元大統領が演説したときだ。

日本への抵抗運動である「三・一独立運動」を記念する式典で、朴元大統領はこう言った。

「(日本と韓国の)加害者と被害者という歴史的立場は、1000年の歴史が流れても変わることはない」

ここから、「千年恨(日本を千年恨む)」という言葉が生まれた。
この言葉は韓国人の共感を呼んで、「千年恨」という言葉は韓国社会でブームになる。
韓国の流行語大賞にも選ばれた。

 

「韓国は日本を千年許さない」というフレーズは韓国人の価値観に合う。
韓国人が日本について考えるとき、「韓国は被害国で、自分たちは日本を許す側にいる」という前提がある。
だから今でも、日本に対して当然の権利のように謝罪を要求する。

文大統領が韓国の国民情緒に合わせて「対日関係を再設定すること」で、韓国人の多くは「これから日本との関係は良くなる」と考えた。

こういう一方的な見方も、”許す側”という立場から出ているように思う。

 

 

おまけ

朝鮮日報にこんな記事(2018/01/28)があった。

「日本は韓国の友人になれるか」

この記事では、「友人になった日本人」という本を紹介している。
それはいいんだけど、全国紙の新聞が記事のタイトルに「日本は韓国の友人になれるか」とつけることには、違和感を感じてしまう。

こういうちょっとしたところでも、「許す側の韓国と許される側の日本」という意識や優越感が見え隠れしているように感じる。

 

 

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今まで、東南アジア、中東、西アフリカなど27の国・地域に旅をしてきました。以前、中学生に歴史を教えていた経験もあります。 また、日本にいる外国人の友人も多いので、彼らの目から見た日本も知っています。 そうした経験をいかして、日本や世界の歴史・文化・宗教などをテーマに、「読んでタメになる」ブログを目指しています。