きのう日本の会社で働いているインド人が、SNSにこんなメッセージを投稿したのを発見。
「I wish Allah bless you with Happy Ramadan and usher upon your life with peace,Health and Prosperity !!! Happy Ramadan !! 」
あなたとハッピーラマダンに神(アッラー)の恵みあれ。あなたの人生に平和や健康、繁栄がありますように。ハッピーラマダン!
日本人にとってはハッピーの次にくる言葉は「ターン」と法令できめられているけど(いやいや)、この時期のムスリム(イスラーム教徒)にとってはラマダン(ラマダーン)しかない。
*ところでこのインド人はヒンドゥー教徒かと思っていたけど、じつはムスリムだったか。
インドはヒンドゥー教のイメージが強いけど、人口でいえば世界3位のムスリム大国でもある。
この前は欧米のキリスト教徒が「ハッピーイースター!」というメッセージとカラフルな卵をSNSにアップしていたけど、いまはもうラマダンのシーズンか。
最近は世界がせまくなったからいろいろ忙しい。
日本でも聞くようになったラマダン、これは断食のことじゃないんですよ。
ラマダンはヒジュラ暦(イスラーム暦)で定められた神聖な月のことで、2020年(イスラーム歴1441年)は4月24日から5月23日の1カ月がラマダン月。
くわしいことはここをクリック。
ラマダーン中には、世界中のイスラム教徒が、同じ試練を共有することから、ラマダーンは、ある種の神聖さを持つ時期であるとみなされている。
断食するブッダ
仏教で断食は苦行と考えられていて、一般的には否定されている。
全世界のムスリムがラマダン期間中にする試練が断食で、日が昇ってから沈むまで、この月は一切の飲み食いができない。
つばも飲み込まないというムスリムもいる。
だからラマダン=断食ではなくて、=断食月間とみたほうがいい。
ではなんで彼らはこんな苦行をするのか?
ムスリムに断食を行う理由を聞くと、空腹を感じることで飢えた人や貧しい人の気持ちが分かったり、みんなが同じ経験をすることでムスリム同士の連携やつながりが深まるから、といったことを言う。
ただ例外はあって、旅行者や妊婦、お年寄りや子供など断食が困難な人にはこの義務が免除される。
まえにラマダン月とオリンピックの開催時期が重なったとき、あるムスリムの選手が「いま自分は海外にいて“旅行中”だ」と主張して堂々と断食を拒否した。
イスラーム教はけっこう融通が利くというか、現実的な面があったりする。
ラマダンの断食には上のような良いこともあるけど、悪い面もついてくる。
ハッピーターンのように、両面同じというわけにはいかないのだ。
エジプト人に話を聞くと、昼間は食事ができないからイライラしやすくなってケンカや交通事故が増えるという。
ハッピーとは何なのか。
さらに深夜早朝にたくさん食べる人もいるから、1か月の断食が終わるころには太ってる。断食が終わるとダイエットが始まるとはこれいかに。
この前トルコ人と会ったときにラマダンの話題がでて、トルコ人もこの時期は怒りっぽくなって、ケンカや交通事故が増えるのか聞いたら、「トルコでそれはない」と言う。
“民度”が違うのかな?と思ったらそうでもなかった。
「トルコ人は一年中怒っているからラマダンは関係ない」というオチでした。
とにかくハッピーラマダン!
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コメント
コメント一覧 (2件)
どうもよくわからないのですが。最近のイスラム教徒は、ラマダンの開始を「ハッピー・ラマダン!」とお祝いするようになったのですか?
10年以上前のことですが、シンガポールのムスリム(イスラム教徒)達は、ラマダンの開始じゃなくて、ラマダンの終わり(普通に食べたり飲んだりして良くなったこと)をもって「ハッピー・ラマダン!」と言ってましたけどね。つまり、ラマダンが終了したことで「さあパーティーだ!」と。
特別な月の始まりですから、ハッピーになるじゃないですかね。
ラマダンが終わると祭りが始まるから、それはそれで祝いますね。