“被害者”を強調する韓国・正義連。暴かれた闇と本当の被害者

 

韓国できょう8月14日は、「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」 という国の記念日になっている。

朝日新聞によるとこれが去年の様子だ。(2019年8月14日)

植民地時代の負の記憶に焦点をあわせる行事が相次ぎ、日韓関係がさらに緊張する可能性がある。

文大統領、慰安婦問題めぐり「国際社会に拡散していく」

 

ことしも国民の反日感情をあおる行事の目白押しで、韓日関係のゆくえも、まあ察し。
ということで今回は、慰安婦問題を支配してきた“闇”について書いていこう。

 

 

8月15日は日本の支配が終わり、韓国が主権を回復した大事な「光復節」という記念日になっていることあって、この時期は韓国で反日ムードが特に高まる。

そんなとき、慰安婦問題の解決を目指す(と言いつつ実際には妨害していた)市民団体「正義連(前身は挺対協)」の中心人物で、いまは与党の国会議員をしている尹 美香(ユン・ミヒャン)氏が国民に向けてこう言い放った。

「ワウコリア」の記事(2020/08/10)

「生き残った私たちが、加害者である日本政府に『私がまさに被害者だ』と言わなければならない」

『韓国の女性よ、しっかりしなさい。そうでなければまた(ひどい目に)遭います』という言葉が私の胸に棘のように残っている」と語った。

元慰安婦支援団体の元理事長“尹美香議員”、日本政府に「私が被害者だと言わねば」=韓国

これは元慰安婦の言葉というけれど、ユン氏の創作かどうかは本人しか分からない。

 

ユン・ミヒャン氏についてはここを参照されたし。

慰安婦らの反対にも関わらず対米アピールのために「慰安婦を性奴隷だ」と主張していたこと、寄付金の5%未満しか慰安婦らに渡していなかった

尹 美香

 

「加害者」である日本に対して「私が被害者だ」と言わなければならないと熱く語るユン氏だけど、韓国紙の報道を見ると本当の被害者は別にいるようだ。

ことし5月、自分は30年も正義連やユン・ミヒャンに利用されていた、寄付金は慰安婦に使われたことはなかったと、元慰安婦のイ・ヨンスさんが暴露してからユン氏を見る韓国社会の目は一変した。
慰安婦おばあさんを支援するとアピールしつつ、正義連は集めた金を自分たちのため使っていたという疑惑が噴出。

例えば国庫補助金と寄付金約3億3400万円が正義連の会計帳簿から消えたり、亡くなった元慰安婦の口座から正義連が多額の金を何度も下ろしていたことなどが発覚して、いま韓国では資金洗浄(マネーロンダリング)疑惑までウワサされているのだ。

ユン氏や正義連のこれまでの活動実績については、朝鮮日報が社説にくわしく書いている。(2020/08/13)

集まった寄付金が慰安婦被害者のために使われず、京畿道安城市の「慰安婦憩いの家」の建物は尹美香議員個人の別荘のように利用されていた。この施設に尹美香議員の父親が就職して給料まで受け取っていた。尹美香議員の家族は所得が多くないのにローンを組むことなく自分の金で5回も家を買ったほか、同議員の娘は大金が必要な米国の大学に留学している。

「ナヌムの家」官民調査より「尹美香」検察捜査の方がはるかに難しいのか

 

所得は少ないのに、家5軒を現金で購入した。
もし不正をしていなかったら証拠を示して説明すればいいのだけど、ユン氏と正義連はそれだけは断固拒否。だから真実はいまも闇の中。
でも韓国のネットを見るともう疑惑の段階を超えていて、正義連が政府や国民から集めた金を流用したと確信している人が本当に多い。
客観的に見ればそうとしか思えない。

 

「生き残った私たちが、加害者である日本政府に『私がまさに被害者だ』と言わなければならない」
「韓国の女性よ、しっかりしなさい。そうでなければまた(ひどい目に)遭います」

いまこのタイミングでユン氏がこう言ったのは国民の批判や怒りを日本に向けさせて、自分だけは守りたいという強い意思があったはず。
というのも現実には加害者は自分たちで、正義連を信じて寄付をしてきた子供から老人までの韓国国民こそ被害者だったから。

そんな彼らの所業を知って、本当の被害者が立ち上がった。

中央日報の記事(2020.08.13)

キム弁護士は「ユン議員が釈明する時涙を流すのではなく口座の流れを釈明したほうが説得力があると考える」として「裁判所は口座の流れに関連した内容を必ず調べてほしい」と話した。

正義記憶連帯後援者「寄付金を返して」訴訟提起

寄付金の返還訴訟というのは珍しいと思う。

 

ユン氏と正義連には巨大ブーメランが返ってきて、いまかなり詰んでいる。あせっている。
反転攻勢をねらい、きょう14日をふくめて、これから反日をあおって自分たちへの国民の関心を日本への怒りに変えようとするだろうけど、案外それは成功してしまうかも。
なんだかんだ言って、日本を敵視させる戦略はいまも韓国では有効だから。

日韓を大きくゆさぶってきた慰安婦問題を牛耳っていたのは、結局はこんな連中だった。
ユン氏や正義連には日本政府が「私がまさに被害者だ」と言っていい。
そうでなければまたひどい目に遭う。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。