さいきんカンボジア人が韓国料理店のメニューをSNSに上げていた。
*この店はカンボジアにある。
この3つの食べ物には共通点があって、どれも韓国で生まれ育ったものではない。
チャジャンミョンは中国、フライドチキンはアメリカ、キンパプは日本とルーツは外国にあって、韓国に伝わってからそれぞれ独自に進化した食べ物。
19世紀末、韓国の仁川に移り住んだ中国人がもたらしたジャージャー麺はその後、韓国社会に広がって現在のチャジャンミョンが作られるようになったという。
中国と違って、油気や肉が減らされているのが特徴だとか。
まーくわしいことはここを見られよ。
味付けも、中華料理のジャージャー麺が塩辛い味付け、日本式のジャージャー麺が甘めでピリ辛の味付けであるのに比べると、チャジャンミョンは甘い味付けのことが多い
キンパプ
キンパプの起源はもちろん、日本ののり巻き。
もともと韓国でも日本語の「ノリマキ」と言われていたけど、1990年代に政府機関(国立国語院)が「キムパプ」と言い換えるよう推進した結果、この言葉が韓国社会に定着した。
キンパプはのり巻と違って、韓国人の好きなごま油がたくさん使われている。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
韓国グルメ・キンパブ:日本ののり巻きが韓国化、違いを楽しもう。
さて、ここで言いたいことは「韓国人は日本の料理を盗んだ!」ってことじゃない。
それはチャジャンミョンもフライドチキンも一緒だし、海外から伝わった食べ物を魔改造して、独自のものにするのは日本人の十八番。
ラーメンやカレー、魚のカルパッチョなどなどなど日本人はいろんな国の料理を和風にアレンジし、別ものに変えたのだから韓国人がのり巻きをキンパプにしても文句を言える立場にはない。
ただノリマキの名称が消えてキムパプが一般的になると、「日本のノリマキは韓国から伝わった」という本末転倒な韓国起源説が出てくるのはいただけない。
くわしいことはここに書いてある。
俗説では三国時代が起源とされるが誤りで、出典とされる「三國遺事」にあるのは延烏という男が「藻」を採取する描写のみである。
おいおい。
三国時代といったら、朝鮮半島に高句麗・百済・新羅があった1000年以上前、紀元前1世紀~紀元後7世紀までの間じゃないですか。
のり巻の起源を求めるにしても、それはさかのぼり過ぎ。
多少の誤解はあったものの、キンパプの起源はのり巻きであることは、いまでは韓国でも広く認知されている。
韓国食の世界化キャンペーンが展開されたとき、韓国通のジャーナリスト黒田勝弘氏がキムパプを推したけど、あえなく却下されたと産経新聞のコラムに書いている。(2015.11.14)
しかし元が日本のものだからといって相手にされなかった。しかし「キムパプ」は今や韓国食の代表ではないか。
ソウルからヨボセヨ ノリ巻きよ世界へ
海外でも、「のり巻きは日本料理で、キンパプは韓国料理」という正しい認識がされていれば問題なし。キンパプのルーツはのり巻にある、ということまで知っているとなおよろし。
アメリカの韓国料理店でトンカツがメニューにあったから、トンカツを韓国料理とカン違いしていたアメリカ人もいた。
冒頭のメニューをアップしたカンボジア人に聞いたら、
「yes I know. for the first time that I saw Kimbab I thought it was Japanese Norimaki.」
とちゃんと両者の違いを分かっていた。
さて、カンボジア人が好きなのはどっちか。
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