ちょっと前にココイチの横を通ったとき、ピンクの旗がいくつも目に入ったから「何のキャンペーンやってんだろ?」と思ったら、ゲームとアニメで有名な『アズールレーン』とのコラボだった。
ただその絵がこんなんだったから、「あのエロ絵には引く」「食欲失せた」「店の入り口がピンクだらけで入りにくい」といった具合に、一部から批判が上がっているらしい。
ココ壱番屋公式ホームページのキャプチャー
ネット掲示板を見ても賛否両論。
・むしろ客層はジャストフィットしてると思うけどな
・こういう絵と飯屋は合わない
・西川貴教の女装なら問題なかったな
・どんなもんかと思ったら別に大した事ないじゃん
・三笠とか能代とか、もう風俗じゃん
・どうせ元々行かない買わない奴のクレームなんてほっておけ
・艦これへの熱い風評被害
・そもそもこういう企画が通ること自体驚き
「性器もおっぱいも出てないんだからセーフでしょう。」というのは論外。
個人的には、エロ要素が多いことよりカレー要素の少なさ(ほぼ皆無)が気になったぐらいで、まぁこのぐらいなら騒ぐほどのものではないのでは?
ことしの冬、かなり際どいスカートにした「ラブライブ!」のキャラのポスターをイオンに設置したところ、すぐに問題になって批判が殺到し、ポスターが撤去されたという出来事があった。
イオンみたいに老若男女が集まる公共性の高い場所じゃなくて、ココイチの店舗限定でこのデザインなら自分の中では許容範囲だけど、最近の世間の風潮だとポリコレ棒で叩かれるのは予想できる。
でも、謝罪&削除までの騒動には発展しないだろう。
では、この絵をアメリカ人が見たらどう思うか?
日本に住む40代のアメリカ人男性と会う機会があったから、そのときにこの絵を見せて感想を聞いた。
すると「ああ、あのピンクの旗はそれだったのか!」と言ってこんな話をする。
「この絵ならカレー屋より、秋葉原のほうがふさわしくないか?オレには関係ないからどうでもいいけど、あえて言うなら”ナシ”だな。だってココイチは家族で行くような店だろ。小学生にあの絵を見せるのは反対だ」
このアメリカ人の感覚だと、消費者に選択肢があるかどうかがまず重要。
この場合は店の前に旗やポスターがあって”確認”してから、店に入るかどうか選ぶことができるから、店内で気づくことよりはいい。
でも、10代の少女が肌を露出して、下着姿のようになっている絵を子どもに見せるべきではない。
だから総合的に考えると、誰もが利用するようなカレー屋にあのポスターはよくない。
欧米人から話を聞いていると、あちらでは子どもと大人をはっきり分ける傾向が強いとよく感じる。
例えば日本のアニメがアメリカで放送されると、子どもに配慮した安全・健全なものに変えられて、例えばワンピースのナミやロビンの胸がかなり縮小されて谷間もなくなって、目のやり場に困らない仕様になっている。
ただしその分、少年の夢はくだかれる。
日本なら許容範囲で、むしろ必要性すら感じさせる”エロサービス”が、アメリカでは厳しく規制されて無害化されてしまう。
でも、対象が大人になると状況は逆転。
成人動画では、日本で禁止されている「モザイクなし」がアメリカでは標準となっている。
そのことを別のアメリカ人にたずねると、「大人と子どもでは受ける影響がぜんぜん違うじゃないか。そこはしっかり一線を引かないとだめだ」と言う。
なるほど。
ただ、日本ではお菓子でよく大人をアピールする。
きのこの山やキットカットなんかに「大人バージョン」があるけど、知人の外国人に聞くと、あの味がなんで「大人の味」になるのかよく分からないと言う人が多い。
いま大ブームの「鬼滅の刃」で鬼の首を切断するシーンがあるけど、アメリカでは残酷すぎて、あのままでは地上波で放送できないのでは?
そう言えばユーチューブでも、アップする動画が子どもに見せられるものかどうかハッキリ求められる。
つい最近まで当たり前のようにあったコンビニの成人誌についても、「小学生が買い物に来る店になんてモノを置いているんだよ、日本は」と眉をひそめる欧米人はけっこういた。
そんなクレームのおかげで、いまではかなり撤去されている。
ただしその分、大人の夢はくだかれた。
そんな彼らの目から見ると、子どもにこれは刺激が強すぎるか。
これだけ見ると、カレーのPRとは分からない。
こちらの記事もどうぞ。
コメントを残す