韓国・文政権の負の遺産 「日本ならバカにしていい」の空気

 

韓国をバカにしたら、かえって自分が恥をかくなんて、日本人として本当に恥ずかしい。
世界的に有名なサッカー選手で、パリ・サンジェルマン(PSG)に所属するエムバペ選手に対し、日本の記者がとても失礼な質問をして、結果的に韓国の人たちを喜ばせた。
日本の記者は、PSGへの移籍がウワサされている韓国の李康仁(イ・ガンイン)選手について、「これが単なるマーケティングのための入団だと思いますか?」と質問した。
イ・ガンイン選手に実力はないという侮辱的な質問に、エムバペ選手は、

「(彼を)信頼している。才能を持っているから、ここに来ることができるのだ。質問の意図が何なのかは分からない(中略)チームのメンバーとして彼を信頼すべきだ」

と答えた。
また、日本の選手についての質問には「全く知らない」と記者を一蹴。
世界的なスター選手が韓国の選手にリスペクトを示す一方、日本の選手の記者と選手をコケにする動画に韓国の人たちは喜びを爆発させた。
でも、これは、「嫌韓層」を喜ばせるような答えを引き出すために、韓国を侮辱する質問をした日本の記者が120%悪い。
そして、そんな空気をつくり出した日本の国民はしっかりと反省しないといけない。
ただし、それが事実なら。

実は、これはその反対で、韓国の反日感情を利用した大ウソだったことが判明し、全国メディアの朝鮮日報が問題視した。(2023/07/06)

「反日感情」と結びついて高い再生数を記録しているが、この動画はエムバペがほかの記者会見に出ている時の映像に音声を合成してねつ造したフェイク動画であることが分かった。

エムバペが李康仁をバカにした日本人記者に反論? 再生回数1100万回超のフェイク動画

 

韓国では「AIを利用したフェイク動画は後を断たない」と記事にある。
ことし4月にも、「韓国をバカにする中国人留学生の真の教育」というタイトルのウソ動画がアップされ、かなりの再生回数とカネを稼いだ。
今はAI技術を使って、とても巧妙な動画を作ることができるから、韓国の専門家は「違法な収益を上げたり、犯罪に利用したりする人々を処罰する」ためのシステムを構築しないといけないと警告する。

こんな動画がすぐに驚異的な再生回数を記録する背景にあるのは、こんな動きだろう。

中央日報(2021.04.01)

韓国外交部パンフレットに「中国、外来文化に包容…日本、陰険で信じられない民族と誤解される場合ある」

2年前に韓国の外交部(外務省)が、韓流文化の世界的な広がりを示す『地球村韓流現況』というパンフレットを国会や公共機関に配布した。
このパンフレットでは、韓流消費の大きな市場(つまり大のお得意先)である中国と日本が紹介されている。
中国については、

「中国人は世界最高水準の雄壮で華やかな皇帝文化を作った」
「中国文化は世界で由来を見つけられないほどの文化的多様性と外来文化に対する包容性を持つに至った」

と絶賛べた褒め。
日本については「本音と建前」に触れ、こう説明している。

「外国人は日本人が陰険で信じられない民族だと誤解する場合がある」

まず、自分の見方を「みんなが」とするのは子供の発想だ。
韓流の大消費国である日本をこう表現するパンフレットを外務省が作って、国会に配る。
同じことを日本がしたら、韓国への侮辱や差別だと大騒ぎになりそうだ。
ただ一方では、「外交部の屈辱的かつ無能な外交の素顔が如実にあらわれた」と批判する野党議員もいた。
このパンフレットを見て「いけない!」と思ったのは野党など保守勢力で、作った側の文政権など左派リベラル勢力に問題意識は何もなかったはずだ。
むしろ、これを問題視する人を「親日」と非難したのでは?

 

日本を敵視し、「陰険で信じられない民族」と表現した文政権の時に、「日本ならバカにしていい」という空気が韓国社会に作られた。
文政権とそのシンパは他にも日本に散々なことを言ってくれたし、日本との関係を大事にする韓国人には「土着倭寇」のレッテルを貼って攻撃した。

朝鮮日報(2022/07/16)

文在寅(ムン・ジェイン)政権時代に韓国で流行した「土着倭寇」という言葉をかなり気にしている。今の韓国社会に存在してもいない「敵」=親日派をつくり出し、その敵と戦うことで権力維持の道徳的正当性を掲げる

「『土着倭寇』という烙印は『アカ』よりも暴力的だ」

 

「日本が韓国をバカにしたら、エムバペが日本をバカにした」という動画を見るとスカッとした気分になり、すぐに1100万回の再生数をたたき出す背景にあるのは、こうした前政権が残した負の遺産だ。
そんな政権を「屈辱的かつ無能」と表現した野党が選挙によって、政権与党の座に就いたことは日本にとって本当によかった。

 

 

国 「目次」 ①

韓国 「目次」 ②

韓国 「目次」 ③

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。