「具体的な数字走らない」ってなんだ?
一度書いた記事を見直していたら、こんな文と出くわして、すぐに「数字は知らない」の誤変換と気づいた。
まだまだコンピューターはヒトの上位互換にはなれんな、と安心した今日この頃 death、いや”です”。
さて、知り合いにめっちゃインターナショナルな人がいる。
彼女はベトナム人の両親の元でポーランドで生まれた女性で、アメリカの大学を卒業した後、日本の学校で英語を教えて、いまはアメリカに住んでいる。(正確にはポーランドに帰省中)
欧米&東アジアの事情を肌で知ってる彼女と話をしたから、今回はその内容を紹介しようと思う。
*記事の文脈から、女性を「ポーランド系米国人」とする。
ーー日本では夏になって「氷室開き」が始まり、本格的なかき氷のシーズンになりました。
ポーランドやアメリカでもかき氷ってありますか?
日本の夏と言えば、祭りとかき氷ですねー。
いいですねー、ポーランドにはどっちもありませんから、懐かしさで震えます。
ポーランドでは、夏になっても日本ほど暑くならないし、湿度もなくてわりと過ごしやすいから、一般の家庭にはエアコンなんてありません。
夏には冷たいスープを飲んだり、アイスクリームを食べたりして涼を取りますけど、かき氷はありません。
最近は地球温暖化の影響で、ポーランドも暖かくなってきているから、そのうちかき氷が登場するかも。
人生初のかき氷を食べたのはアメリカです。
夏になると、遊園地で、歩きながら食べることができるスノーコーンというかき氷をよく売っています。
実は最初、私には「氷を食べる」って発想が不思議でしたけど。
個人的には、アメリカのスノーコーンよりも、日本で食べたかき氷の方がおいしかったですね。
抹茶ミルクのかき氷なんて、どこの天才が考えたんですかね?
あと、ミルクかき氷も至高。
でも、日本で食べたかき氷の中で一番おいしかったのは、韓国料理店で食べた「ピンス(氷水)」です。(こらこら)
*最近では、アメリカにも団子を作る人がいて、もち粉を英語で「Mochiko」とか「Mochi Flour」と呼ぶらしい。
ーー日本人はわりと迷信深いです。
2015年に兵庫県で、病院へ向かうバスの番号が「4250」だったから、「“死にごろ”と読めて、縁起が悪いから乗りたくない」と市民が言い出して、番号が変えられました。
ポーランドでも「666」というバスの番号が不吉で、「669」に変更されました。
ポーランドの人も迷信を気にしますか?
もちろん人によって違いますが、年配の層には気にする人が多いですね。
若い人たちも意識していて、ポーランドの文化のようになっている迷信もあるんですよ。
それは、周りの人から「がんばって!」と言われても、自分は返事をしないことです。
大事な試験を受ける人がいたら、友達が「グッドラック(がんばって)!」と言うことは世界中でありますが、ポーランドでは「ありがとう!」と返事をしません。
してはいけないのです。
「ありがとう」と言うと幸運がなくなってしまい、試験に落ちたり、願いがかなわなくなったりすると信じられているから。そんな迷信を意識して、何も返事をしないか、「ノーサンキュー」と否定するのがマナーです。
日本やアメリカだと、普通に失礼ですねwww
ーーそうですね。「ガンバレ!」と応援したのに、明らかに無視されたら「落ちろ」って思いますね。
ところで以前、アメリカの市民権(国籍)を取得するとか話してましたけど、それはどうなりました?
*市民権と国籍の細かい違いはネットで確認のこと。
もう書類審査はパスして、試験も終わりましたから、今は結果待ちです。
まあ、問題ないですね。
5月になってから、「6月24日に面接があります」という連絡が突然きて、その日に予定があったから、スケジュール調整をすることの方が大変でした。
ーー「来月やります」って、女子会じゃないんだから。
急すぎませんか、それ?
アメリカのお役所は、日本ほど親切丁寧じゃないですからww
ーーそれで、試験では何をしたんです?
「アメリカ国民」になるためは、どんな課題をクリアするのですか?
英語能力を調べられて、英文を読んだり書いたりする試験を受けました。
ま、よゆーです。
そのあとは面接試験で、ここでは英語の会話能力も試されます。
内容はアメリカの歴史や政治に関するもので、私の場合はこんな質問をされました。
・アメリカがフランスから購入した地域はどこか? (ルイジアナ)
・第二次世界大戦のときのアメリカの大統領は誰? (フランクリン・ローズベルト)
・アメリカの西海岸が面している海は? (太平洋)
・あなたの州の州都は? (ジョージア)
・大統領は任期は何年? (4年)
ーー意外とカンタンですね。
(太平洋がわからない人がいるのか?)
そうなんです。
しかも、面接で聞かれる質問はネットを見ればわかるんです。
ーーえ?
100個の質問のうち、面接では10個が出されます
質問の難易度は高くないですし、すべて暗記したら確実に合格しますから、市民権を取得する試験って、総合的には難しくないんですよ。
ちなみに「がんばって」と言われたら、私はここでは「ありがとう」と答えます。
無視やノーサンキューは、アメリカ国民にふさわしくないですからね。
・そう言えばあなたは、ポーランド国籍を持っていないのですね。
はい。
ポーランドでは生まれても、国籍は自動的にはもらえませんから。
申請して手続きをする必要があったのですが、私はそれをしませんでした。
ポーランド国籍のメリット?
それはいろいろありますよ。
EUの市民権と同じですから、ヨーロッパを自由に移動できるし、大学の費用もかなり安くなります。
私が高校生だったころ、イギリスの大学に進学しようと考えていました。
でも、調べてみたら、外国人はヨーロッパ人(EU市民権を持つ人)の7倍の費用を払わないといけなかったんです。ひどいですね。
私がアメリカの大学を選んだ理由の一つがソレです。
その後、外国人に対して差別的だとか批判が上がって、金額の差が縮まったと聞きましたけど、詳しいことは知りません。
ただ、その制度が廃止されて、市民権を持つ人と外国人が「同じ」になることはないでしょうね。
ーーわかりました。
では、これから暑くなりますけど、がんばってください。
ありがとう、とここでは言えますね。
まあ、どんなに暑くなっても、日本の蒸し地獄に比べたらマシですよ。
そっちはもっとがんばってください。
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