仏教と神道の大きな違いに、神道では「穢れと祓い」がとても重視されているという点がある。心身についた罪や穢れがたまっていくと、それは不幸の原因となる。だから、6月と12月の終わりに、神社につくられた「茅の輪」をくぐって、半年分の罪や穢れを祓うことが神道のお約束だ。
これも、水を使って心身の罪や穢れを祓い、心身を清める「禊(みそぎ)」の一種になる。
韓国にも、表面的にはまったく違うけれど、「穢れと祓い」と同じような考え方があった。

茅の輪
先日、韓国で登録者数約360万人の人気ユーチューバーが、「うっかり」では済まされない失敗をしてしまった。ライブ配信中に使った地図に、「日本海(Sea of Japan)」という表記があったのだ。
国際水路機関(IHO)では、正式呼称として「日本海」が採用されているので、日本をはじめ国際社会ではこの表記を使っている。しかし、韓国にとって、唯一正しい呼称は「東海(East sea)」のみ。だから、韓国の視聴者に「日本海」と書かれている地図を見せたのは、単なるミスを超えて「罪」になる。
この動画には批判が殺到し、ユーチューバー側はすぐに「完全な私のミス」と認め、「自分でも絶対に許すことはできません。多くの人たちに心配をかけてしまい、心からおわび申し上げます」といった謝罪をおこなった。
しかし、韓国で「親日罪」を犯した以上、頭を下げて謝っただけでは済まされない。これは反民族行為になるから、言葉だけではとても足りない。ユーチューバーもその辺の事情は分かっていたから、謝罪の意味で、『独立運動家の子孫を支援する』キャンペーンに約320万円を寄付すると表明した。
韓国社会において、親日行為は「売国」という一種の穢れになるから、それが付着するとしっかり祓わないといけない。そうしないと批判は終わらず、社会の一員として認められないし、ビジネスでは大損害を出してしまう。それを考えれば、ユーチューバーにとって「祓いの儀式」に320万円を出すことは安いものだろう。
日本の神道では半年に一度、「大祓」の神事をして穢れを祓うことになっている。韓国では「親日行為」はケガレとなるから、禊をして心身を清浄にする必要がある。表面的には違っても、考え方はソックリだ。
しかし、そんな常識がまかり通るのは韓国だけ。
以前、トランプ米大統領が「日本海」と言ったことが韓国で問題視された。しかし、韓国政府がアメリカに反論することはできず、国内世論と国際常識の板ばさみなり、政府は困り果てた。
【問題山積み】旭日旗に日本海問題、国内の反日に頭を抱える韓国

韓国の航空機では、地図に「東海」と「独島」が表示されている。日本の航空機で「竹島」の表示をしているのを見たことがない。しかし、韓国でそんな中立は「親日(売国)」と見なされ、糾弾対象となる。

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