タンザニア人が感じた日本との違い|雨季・国民性・大学生活

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はじめに:日本とタンザニアの友好関係

イギリスの植民地だったタンザニアは1961年に独立すると、日本はすぐに承認して現在につづく外交関係がはじまった。

東アフリカにあるタンザニアは歴史的、文化的に日本とほとんど接点がないため、お互いに悪いイメージはない。
両国関係は基本的に友好的で、日本が国連の常任理事国になることをタンザニアはずっと支持している。

 

これから書いていくのは、静岡の大学に通うタンザニア人から聞いた話。
ここでは彼の名前を「イマニ」とする。スワヒリ語で「Imani」は「信仰」「信頼」を意味する。良い意味すぎて、名前負けしているかもしれない。

イマニは首都ダル・エス・サラームにある大学で学生たちに教える立場にいて、専門性をさらに高めるために日本の大学で学ぶことにしたという。
そんなタンザニア人は日本についてどう感じているのか。

気候と国民性:タンザニアの雨季と日本の梅雨の違い

ーーいま日本は梅雨だから、うっとうしいくらい雨が降っている。
あるドイツ人は母国でゴキブリを見たことがなかったから、梅雨の日本で初めてそれを見たとき、「これは…、小さなカブトムシか?」って思ったんだって。

イマニ:斬新な誤解だな。

ーータンザニアにもゴキブリはいるだろうから、オモニは、おっとイマニはそんなカン違いはしないよな。

イマニ:なんでそこで、韓国語の「お母さん」なんて言葉が出てくるんだよ。

ーータンザニアにも雨季はあると思うけど、それはどんな感じなんだ?
日本の梅雨みたいなものか?

イマニ:タンザニアで雨季は3~5月と10~12月の2回ある。
でも、日本の梅雨みたいに、しとしとと長時間にわたって降り続くわけじゃなく、短時間にドサッと降ってすぐにやむ。

ーーそうみたいだな。ネットで調べたら、1〜2時間にスコールみたいな大雨が降って、そのあとはカラリと晴れると書いてある。
梅雨と違ってONとOFFがはっきりしているのか。

イマニ:そう。だから、俺がタンザニアにいたときは、傘なんて持っていなかった。
あっても意味がないくらいの激しい雨が降るから、雨具を持ち歩く習慣がなかったんだ。

ーー雨季を傘無しで過ごすのか。

イマニ:タンザニア人は雨に濡れるのを嫌がるから、店や建物で雨宿りをすることがよくあるんだよ。
その場にいる人とおしゃべりをするのも楽しいしな。

オープンなアフリカ人

ーーそこが日本人とアフリカ人の違いなんだよ。
日本だとそういう場合、スマホをいじるか無言で雨を眺めていて、知らない人とは目を合わせようとしない人が多い。

イマニ:アフリカ人はオープンで、日本人はシャイだからな。
俺は、雨宿りで偶然その場に居合わせた人との会話が楽しくて、そのままいっしょに食事に行ったこともあるぞ。

ーータンザニアなら日常風景かもしれないけれど、日本でそういう展開はドラマやアニメでありそう。
普通は傘やカッパで武装して、雨の中を強行突破する。

柔軟なアフリカ人と真面目な日本人

イマニ:アフリカ人に比べて、日本人は良くも悪くもマジメだからねぇ。
タンザニアだと、激しい雨が降ると予定が中止になることが珍しくないから、人びとも変化に慣れていて、柔軟に行動するんだ。

ーー具体例を言いたまえ。

イマニ:たとえば、大学の教室に集まった学生が少ないと、その日の授業をキャンセルする。

ーーえっと、そんなことをしていいのか?

イマニ:仕方ないさ。
俺は大学内の寮に住んでいるから、歩いて行けるからいい。
でも、バスが止まったりオートバイが使えなくなったりすると、学生は大学へ来られないからな。

ーーそこは、日本の常識でツッコんでも意味がないんだろうな。
 まぁ確かに、日本人は真面目というか、予定調和(物事が順調に進み、予想どおりの結果になる)が好きな国民だと思う。
よっぽどのことがない限り、その日の天気で予定を変えることはない。

ーーツッコみたいところがいくつあるけれど、タンザニアに日本の常識を当てはめても無意味だからやめておこう。
まぁ確かに、日本人は真面目というか、予定調和(物事が順調に進み、予想どおりの結果になる)が好きな国民だと思う。
よっぽどのことがない限り、その日の天気で予定を変えることはない。

イマニ:そうなんだ。
強い風と雨が降って、タンザニアなら大学が休講になるような日でも、日本の大学では学生も教授も普通にやって来ていつも通り行動していた。
さすがだなって感心したよ。

ーー命にかかわるレベルにならないと、休校にはならないだろうな。

イマニ:国民がそれだけ真面目だから、日本は世界的な先進国になったんだ。
すぐに言い訳をして手を抜こうとするのが、アフリカ人のダメなところだね。

ーー日本人は外国人から、「責任感が強い」とよく褒められるし、「融通がきかない」と文句を言われる。
どっちもコインの裏表だな。

 

スケールが違う!ダル・エス・サラーム大学と野生動物

ーーイマニが教えていたダル・エス・サラーム大学について教えてくれよ。
そこはどんな大学なんだ?

イマニ:国内では最大の大学だよ。キャンパスの敷地は約650ヘクタールあって、4万人以上の学生がいる。

ーー650ヘクタールって、東京ドームだと約138個分で、東京ディズニーランドとシーを合わせた面積(約100ヘクタール)の6.5倍か。
日本とはスケールが違いすぎて、迷子になる予感しかないな。

イマニ:実際にいるよ、そういう学生が。
自然豊かで木がたくさんあるから、バブーンが木から木へ飛び移るのをよく見かけるんだ。

ーーバブーンって…、ヒヒ(猿の一種)のことか!
大学のキャンパスに野生のヒヒがいるなんて、さすがはアフリカだな。
バブーンがいても問題はないのか?

イマニ:大丈夫だ。むしろバブーンのほうが人間を恐れているさ。
食べ物を見せると奪われることがあるくらいで、基本的に問題はない。

ーーどこの国でも、いちばん怖い生き物は人間でしたってオチか。

※彼が言ったのはサバンナヒヒらしい。
オスだと体長が70~80cm、体重は20~30kgもあるからニホンザルよりも大きい。

 

日本語のヒヒは「狒々(ひひ)」という妖怪の名前に由来している。
山の中にすんでいて、怪力で人間の女性をさらうという。

 

 

アフリカ 「目次」 ①

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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