サウジの王族、没収資産が90兆円!清貧も平等もありゃしない。

 

今、サウジアラビアがとんでもないことになっている。

ムハンマド皇太子が王族メンバーの汚職の摘発を進めていて、サウジアラビアに混乱が広がっている。

汚職を摘発することは分かる。
それは分かるけど、汚職でためこんでいた王族メンバーの資産は、ボクの想像を超えていた。

時事通信の記事にこうある。

拘束者から政府が没収する現金や資産が最大で推定3兆リヤル(約90兆円)に達するとの見方が出ている。

「サウジ没収資産90兆円に=汚職拘束の王族ら」

「90億か」と思ったら、90兆だった。

インターネットでは、これに驚く人が続出。

・埋蔵金スゲエ
・桁がおかしい
・これを信じていいものかw
・空母買って戦争できる
・日本の税収2年分w
・うらやまけしからん 1%でいいからくれ
・1兆円=10t 重みで家が壊れるわw
・その金で国民全員参加の現金つかみ取り大会でも開いてやれ。
・日本の借金肩代わりしてくんねぇかな

 

 

日本とサウジアラビア

 

日本とサウジアラビアは、自然環境がまったく違う。
日本は森の国。
サウジアラビアは砂漠の国。

でも、日本とサウジアラビアには、「君主制」という共通点がある。
サウジアラビアには国王がいて、日本には天皇がいる。
ともに君主制の国だ。

日本が君主制の国というのは、下の政府見解による。

わが国は近代的な意味の憲法を持っておりますし、その憲法に従って政治を行う国家でございます以上、立憲君主制と言っても差しつかえないであろうと思います

象徴天皇制に関する基礎的資料 – 衆議院

 

でも、日本の皇室とサウジアラビアの王室は、感覚がまったく違う。
そもそも、汚職でためこんでいた金が90兆円というのは、日本ではあり得ない。

 

これは皇室と王室の違いというより、日本人とアラブのイスラーム教徒の感覚や考え方の違いだろう。
日本人は質素や素朴を好む。

下の画像は、2016年9月にサウジアラビアの皇太子が天皇陛下と面会したときのもの。
上のアラブの歓迎と比べると、日本人の清貧という考え方が見えてくる。
*著作権の関係でここに載せられないから、下をクリックして画像をみてほしい。

出典:Tarek BarakatSame same but different!

 

これを比べると、日本人は「清貧」ということに高い価値をおいていることが分かる。

けれどイスラーム教の場合は、この清貧という考え方がないらしい。

さらに、「平等」の考え方も日本人とは違っていて、平気でとんでもない金の使い方をする。

外交評論家の加藤英明氏がこう言っている。

このようにけたはずれた贅沢ができるというのは、彼らの特徴なのか、それともこういった貧富の差が気になるのは日本人の特徴なのか。われわられは平等というと、非常に感動するわけですね。

(中略)インドでもそうでしょうけれど、イスラム圏でも貧富の差というものに対しては、きわめて無神経ですね。あって当たり前みたいなものです。

インドの場合は輪廻転生によって、どうせいつかはいっしょになっちゃうという意識があるのかもしれませんね。

イスラムの場合はそれがどこから出てくるのかというと、ちょっとわからないんですけど、コーランからということは、ないと思うんです。貧しい者は必ず救われるとも書いてないし、逆に、清貧というような概念もなくて・・・。

「イスラムの発想 山本七平・加藤英明」

 

「王族メンバーから没収した資産が90兆円だった」という記事と同じ日に、carviewにこんな記事があった。

天皇陛下の愛車は「キャブ車」だった!? いまなおご愛用される陛下の愛車に迫る

天皇陛下の愛車は、35年ぐらい前に販売されたホンダのインテグラだ。
120万円というから、ボクの車より安い。

これは、サウジアラビアの王族ではあり得ない。
日本とアラブとでは、質素・清貧・平等の感覚や考え方がまったく違う。
あそこにそんなもん、ありゃしない。

 

おまけ

修学院離宮。

しゅがくいん‐りきゅう【修学院離宮】

京都市左京区の比叡山西麓にある離宮。旧後水尾上皇山荘。上(かみ)・中(なか)・下(しも)の各茶屋に分かれ、庭園美で知られる。

「デジタル大辞泉の解説」

 

 

こちらの記事もいかがですか?

イスラム教のひどい貧富の差、日本人との平等の感覚の違い

イスラム教徒が豚肉と犬を嫌う理由(不浄)。猫を好きな理由

イスラム教を知ろう! 「中東・イスラム」カテゴリーの目次①

外国人の「日本人あるある」。またかよ!と思わせる5つの質問

 

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。