韓国の人たちが今、ネットで激怒しているらしい。
レコードチャイナにそんな記事(2018年2月8日)があった。
北朝鮮芸術団のドタキャンで韓国ホテルに多額の損失発生=韓国ネットが激怒
平昌五輪を祝う公演をおこなうために、約140人の北朝鮮芸術団が韓国へとやって来た。
北朝鮮芸術団が訪韓するのは2002年以来のこと。
しかも平昌五輪の祝賀公演をしてくれるとあって、韓国ではちょっとしたフィーバーになっている。
中央日報は、副団長が肩にかけていたバッグまで記事(2018年02月07日)で伝えていた。
玄副団長は「シャネルクラシックバック」をかけて姿を表わした。価格は500万(約50万円)~700万ウォン台だ」
140人もの人たちが連泊してくれる。
しかもそれは、韓国中の視線を浴びている北朝鮮芸術団。
この宣伝効果ははかり知れない。
芸術団を受け入れるホテル側は笑いが止まらなかったはず。
でも、その笑顔が凍りついた。
韓国・ヘラルド経済によると、韓国江原道の麟蹄にあるホテルに宿泊するはずだった北朝鮮芸術団一行の予定が急きょ変更され、数千万ウォン(数百万円)の「ノーショー(予約不履行)」被害が発生した。
ノーショー(no-show)とは、予約した客が現れないこと。
日本でも、飲食店がノーショーの被害を受けることがある。
しかもこのことは事前に韓国政府は知っていたのだけど、ホテル側には連絡していなかった。
記事には、「同ホテルだけが「寝耳に水」状態だった」とある。
とにかく、北朝鮮芸術団が宿泊しない状態が続けば、ホテル側の被害は数千万円にもなってしまうとか。
記事では、ネットに上がった韓国人の批判や怒りの声を紹介している。
「こんなにもマナーの悪い国から韓国が得られるものなどない」
「あきれて言葉も出ない。まるで小学生」
「なぜ韓国はされるがまま?」
「また裏切られた!北朝鮮は完全に韓国を下に見ている」
「韓国はいつからこんなにも弱い国になってしまったのか」
ホテル側は食事の準備をしていたのに・・・。
日本だったら、「客にドタキャンされました!困ってます。だれが食べに来てください」とツイートしたら、何とかなることもある。
今回、韓国人は北朝鮮のドタキャンに「まるで小学生」 と怒っているけれど、韓国人の”約束の守らなさ”もなかなかのものだ。
以前、韓国の飲食店で「事前注文」というサービスを始めたのだけど、すぐに消えてしまった。
「スマホのアプリで飲み物を注文しておけば、列に並ばずに店でもらうことできる」という便利なサービスなんだけど、実際に始めてみたら、客が時間通りに現れない。
遅れてやって来て、当然のように店に飲み物のつくり直しをさせる。
こんな客が続出したため、エンジェルインアスやカフェベネなどの有名コーヒーショップが次々と事前注文を廃止してしまう。
このサービスは結局、1年ほどしか続かなった。
ネットでは、「韓国人は約束をとても軽く考えている」「約束を破っても謝るどころか開き直る」と韓国人もあきれていた。
平昌五輪について言えば、朝鮮日報のコラム(2017/12/16)でも韓国人の「五輪ノーショー(現れない)」を不安視している。
予約や約束を軽く考える韓国人の高いノーショー率のため、平昌も侮辱を味わわないとも限らないというのだ。
「平昌五輪ノーショー」だけは避けよう
全国紙が国民に「約束を守って!」と訴える。
さすがというか、やっぱりというか。
北朝鮮芸術団がホテル宿泊をドタキャンした。
飲食店の事前注文サービスがなくなった。
これらは韓国国内でのこと。
だからそれについて、日本人のボクがとやかく言うつもりはない。
ないのだけど、「韓国・ホテル・ドタキャン」というキーワードが並ぶと、どうしても「ロッテホテルのドタキャン事件」を思い出してしまう。
あれは”事件”だったから。
ロッテは日本でもおなじみの会社で、ロッテホテルが開業するときには日本の帝国ホテルをモデルにしたといわれている。
日本とのつながりも深いから、日本側はロッテホテルをひいきにしていた。
日本の首相や都知事なんかも、このホテルを利用していた。
2014年にそれが一変する。
それまで、ロッテホテルの宿泊客は日本人が一番多かった。
でも、2014年に初めて中国人客が最多になる。
その原因はロッテホテルが空前絶後のドタキャンをしたことで、日本側を激怒させたから。
産経新聞の記事(2014.7.11)にこう書いてある。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官は11日午前の記者会見で、ソウルのロッテホテルが自衛隊創設記念の恒例レセプションの開催を拒否したことについて「いかなる理由があろうとも、開催前日になってこのような措置を取ることは極めて遺憾だ」と述べ、在韓国日本大使館がホテル側に強く抗議したことを明らかにした。
韓国の日本大使館がおこなう予定だった行事を、会場となるロッテホテルが前日にキャンセルしてしまう。
しかも、日本側に連絡をしたのは前日の夜だ。
これに日本政府は激怒。
菅官房長官だけではなくて、外務大臣も「遺憾の意」を示している。
ホテルのキャンセルに、官房長官や外務大臣が公式に抗議した。
日本でこんなことが起きたのは、ボクが知る限りこの一度だけ。
北朝鮮芸術団のドタキャンとはレベルが違う。
このキャンセルによって、それ以降、ロッテホテルを利用する日本人は激減した。
それで中国人が日本人に替わって、ホテル利用客のナンバーワンになる。
日本は、ロッテホテルの”約束やぶり”を許さなかった。
その後、少なくとも1年間、日本大使館がロッテホテルを使うことは1度もなかった。
韓国側は「日本の報復だ」と非難していたけれど、一般的にみてもこれは当たり前。
数か月前から、会社がイベントの準備を進めてきて、前日の夜に「すみませんが、明日できなくなりました」とホテル側から一方的に連絡を受けたら?
そんなホテルは二度と相手にされない。
「日本の報復」ではなくて、これは日本の常識。
ソウルのロッテホテルがしたことはこれだけではない。
日本大使館の行事をキャンセルした同じ月の同じ会場で、中国大使館の行事は開催させていた。
「zakzak」の記事(2014.07.28)から。
日本の自衛隊行事への会場提供を前日にドタキャンしておきながら、同じ会場で、中国人民解放軍の行事は何でもなかったように開催させていたのだ。
韓国のネットには北朝鮮芸術団への怒りの声が上がっていたけれど、このとき日本のネットはその上をいっていたはず。
ロッテホテルを始めとして、韓国への怒りや批判であふれていた。
今さら韓国人が北朝鮮のドタキャンを怒っても、日本からしてみたら「おまえもな」としか言えない。
そもそも2015年の日韓合意を、韓国はまだ守っていないではないか。
ただ、前日ドタキャンをしたロッテホテルにも言い分はある。
韓国の市民団体から抗議を受けたから、やむを得ずそう判断したらしい。
韓国の反日で、韓国人が苦しむこともある。
ロッテホテルも被害者だった、という面はある。
このへんのくわしいことはこの記事をどうぞ。
反日感情に苦しむ韓国 ⑥ 日本政府を敵にしたロッテホテルのドタキャン。
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