前回、「スメハラ騒ぎ」について書いた。
強烈な臭いで周りの人を不快にさせることを「スメル・ハラスメント(smell harassment)」という。
いわゆるスメハラ。
最近、オーストラリアでこんな出来事があった。
メルボルンの大学で異臭が発生する。
それで学生や職員など600人が緊急避難。
調べてみたら、”犯人”は腐ったドリアンだったの巻。
ドリアンの臭さは、もはや「テロ」レベル。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
今回はこのおまけ。
日本とインドで起きたスメハラ騒ぎを紹介しようと思う。
というのは、このスメハラ問題は、これからも日本できっと話題になるから。
たとえば今年3月に、「新幹線で豚まんを食すのは、アリかナシか?」ということが議論になった。
「itmedia」にその記事(2018年03月13日)がある。
実はいまこの「豚まん」を新幹線の車内で食うべきか、食わざるべきかという大論争が起きているのだ。
豚まんは、におうけどおいしい。
新幹線でこれを食べるのは、自分にとってはご褒美だけど罰ゲームのように感じる人もいる。
ネットでの反応は「そんなもん、スメハラだろ!」という声が多い。
・新大阪駅であまり臭わないチルド買って家で食えよ
・殺意を覚える
・新幹線の車内自体、臭いじゃん。
・禁煙席でも、気持ち悪くなる。
・同じ車両の人間に配れば許す
でなければ許せない
・横浜そごうで電車イベントに551の臭いでカオスだった
・ゴメンナサイ
出張の楽しみなんよ
・高速バスみたいびファーストフード持ち込み禁止にしろ
・東海道新幹線は崎陽軒シウマイを西へ、 551を東へ運ぶ為に造られたらしい
・肉まんを憎まんでくれ
今までは見逃されてきたことが、迷惑行為に映る。
こんなことは、これからも起こるはず。
「自分は迷惑をかけられている」ということに過敏な人が、日本で増えているように思う。
「モノは悪くない。それを扱う人間に問題がある」
と、アメリカで銃の個人所有を支持する人たちは言う。
「新幹線の豚まん問題」も似たようなものかも。
乗客は嫌いになっても、豚まんを嫌いにならないでくださいっ。
日本でのスメハラ事案
これは、電車で豚まんやハンバーガーを食べるスメハラとは次元が違う。
2016年に愛知県で起きたことは”事件”だ。
県内を走っていた電車の中で異臭が発生して、乗客が騒ぎだす。
電車は次の駅で緊急停車。
乗客はそこで降りて、その後、電車は上下線で一時休止する。
電車を止めるほどの異臭は何か?
このときはドリアンではなくて、「臭豆腐」だった。
異臭騒ぎが起き、運行を打ち切り、2時間余り不通となる事態に発展したが、蟹江駅のごみ箱から臭豆腐が見つかり、愛知県警の分析の結果これと成分が一致し、これが原因と断定された。
このとき乗り合わせていた乗客は「とんでもないissue(問題)だ」と激怒したという。
臭豆腐のにおいは事件になる。
台北に行った時に、ボクもにおいをかいだことがある。
そのとたん意識を失って、気がついたら病院の天井を見ていた。
というのはウソだけど、かなり臭いのはマジ。
臭豆腐に興味があったら、「buzz-plus」の記事(2015.09.06)をごらんあれ。
ウゲェェェェエエエおぼえぅえええええぇぇーーーッ! げぼぼぼぼぉおおおっ! そんな気分になってしまう強烈に臭い食べ物といえば、台湾の「臭豆腐」である。激しいアンモニア臭と、ネチョネチョとした食感。
臭豆腐(画像:Richy)
インドでのスメハラ事案
去年、インドでもスメハラ騒ぎがあった。
*報道されないだけで、こんなことは一日に300件は起きていると思う。
やっぱりインド、このときは逮捕者が出た。
舞台は電車ではなくてバス。
乗客の一人が靴下をバスの通路そばに置いた。
その靴下から、とんでもない臭いが発生する。
「その靴下をしまえ!」「捨ててしまえ!」と言う乗客とその男で口論になって、バスの車内は大パニック。
バスの運転手は警察に向かって、その男は逮捕された。
でも、靴下放置男は逆ギレ。
AFPの記事(2017年12月3日)から。
容疑者の男は、他の乗客とバスの運転手に嫌がらせを受けたとして告訴し、「私の靴下は臭くない」と訴えたという。
インドのオチはいつも期待を裏切らない。
おまけ
高校世界史の重要人物に、「鉄血宰相」と呼ばれたプロイセン(ドイツ)のビスマルク(1815年 – 1898年)がいる。
普墺戦争でオーストリア、普仏戦争ではナポレオン3世を破って、1871年にドイツ帝国の成立を実現させた彼はこんな名言を残す。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
自分の経験に学ぶのは愚者で、客観的な他人の経験に学ぶのが賢者だと。
まわりの人に迷惑をかけないように、他人の失敗から学びましょう。
ビスマルク
うん。「鉄血宰相」っぽい顔をしている。
インドのバス
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