【日本とインド】留学生と語る共通文化、言葉と国民性、懐かしさ

ついさっき、ローソンがインドに進出するというニュースを見た。
2027年にムンバイに店舗をオープンし、2030年までに100店舗、2050年には1万店を目指すと鼻息を荒くしている。

日本に住んでいるヒンドゥー教徒とイスラム教徒のインド人に聞くと、「からあげクン」の人気は高い。インドで現地の味覚に合わせたスパイスたっぷりの「マハラジャからあげクン」がデビューして、それが2030年ごろに日本へ上陸する未来が見える。

友人のインド人(20代・男性)は西ベンガル州の出身で、今は留学生として日本の大学で学んでいる。ここでは彼を「ソーマ」と呼ぶことにしよう。
ソーマは日本にもう3年ほど住んでいて、日本語もソコソコ話すことができるし、「からあげクン」も大好きだ。
最近、彼と「世界一大きいたい焼き」を食べてから、お寺を見学したあと、ファミレスでご飯を食べながら話をした。

 

寺の中にあった絵

目次

卍:インドと日本の共通文化

 

ソーマ:あれ? この船には「スワスティカ」が描かれていますね。

ーーさすが、目のつけどころがインド人だ。日本では「マンジ」と言って、昔から幸運のシンボルになっている。たぶんこの船は江戸時代のもので、ご先祖さまは安全に航行できることを願って、これを船のデザインにしたのだろうな。

ソーマ:日本でもそうなんですね。ヒンドゥー教でも「スワスティカ」には成功や幸せの意味があって、店や家に描かれていることがあります。

ーー今の日本で「卍」をつけた船は想像できないけど、インドならどう?

ソ:私は見たことないですけど、あってもおかしくはないですね。

ーーつまり、「卍」の感覚なら、江戸時代の日本人は現代のインド人と似ている。

ソ:でも、スワスティカは右向きなら「幸運」、左向きだと「破壊」を意味するそうです。

ーー反対に描いたら沈没しそう!

 

韓国の寺で見た「卍」。意味は日本と同じく吉祥のはず。

和製英語とヒングリッシュ

ーー日本語には、外国人には意味不明な和製英語がたくさんある。

ソ:ありやがりますね。

ーー知人のアメリカ人は「パワースポット」と聞いて、「たくさんの人がジムで熱心に筋トレをしているシーン」を連想した。で、「インド人はどうだろう?」と思ったけど、今の返事でほぼ分かった。

ソ:英語は世界語ですから、その国で独自に発展することはよくありますよ。ヒンディー語と英語が合体した「ヒングリッシュ(Hinglish)」を知ってますか。

ーーインドを旅行したとき、それを何度も聞いたよ。インド人は「r」をはっきり「ル」って発音するという約束を知らないと、「スーパル・マルケット」と聞いてすぐに「スーパーマーケット」とは分からない。

「クレバーなインド人」という問題

ソ:頭が良いことを英語で、「インテリジェント」とか「クレバー」って言うじゃないですか。でも、インドで「クレバー」と言うと、否定的なニュアンスがあるんです。高い知性で他人をあやつったり、不当に利益を得ている人間を「クレバー」と言うことがあるんですよ。

ーー日本語なら「ずる賢い」や「悪知恵が働く」か。

ソ:インドの「クレバー」は不公平を表すので、私は日本語にすると「チート」だと思います。

ーーなるほど。

ソ:インドには頭が良い人がたくさんいるんです。きっと日本より多いです。

ーーさらりとディスるな。

ソ:でも、クレバーな人が多いから、国としてはなかなか発展しません。頭の良い人は法の抜け穴を見つけて、自分の利益のためだけに頭脳を使う傾向があります。それだと、その家族はリッチになっても、国は豊かになりません。

ーーだから、インドには優秀で金持ちの人がたくさんいる一方で、貧しい人がとんでもなく多いのか。

ソ:それだけが原因ではないですけど、インド人の「クレバー」は大きな問題だと思います。

ーーとなると、インドには「日本精神」が必要だな。台湾の総統をしていた李登輝さんが、公のために自分を犠牲にして、熱心に働くといった美徳をそう表現した。それが台湾社会の発展を支えたらしい。

統治時代に台湾へ残したもの 建物、インフラ、そして「日本精神」

 

 

世界一大きいたい焼きと、それを売ってる店。

 

日本で感じた懐かしさ

ーー「世界一大きいたい焼き」はどうだった?

ソ:事前に画像を見てビックリしていたので、実物を見ても「デカっ」と思っただけで、大きな衝撃はありませんでした。たい焼きは前に食べたことがあって、予想どおりの味でしたね。

ーー何だ、せっかく1時間以上も車を走らせたのに、行った意味はなかったのか。「インド人もびっくり」とか言ってくれると思ったのだけど。

ソ:いえいえ、懐かしい感じたしたので、連れて行ってもらってよかったです。ありがとうございました。

ーーは? たい焼きの一体どこに、インド人がノスタルジーを感じる要素がある?

ソ:たい焼きではなくて、あれを売っている店です。道沿いにある小さな店で、中が丸見えだったじゃないですか。それを見て、「ダバ」と呼ばれる昔ながらの食堂に似ているとすぐに思ったんです。

ーー「ダバ」ね! インドで何度もお世話になったよ。言われてみれば、確かに似ている。

今のインドは急速に発展していって、ダバはどんどん無くなっているので、「なんか懐かしいな」って感じたんです。

 

インドのダバ

 

 

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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