きのうの記事で、安倍首相の“外交非礼”について書いた。
日本と韓国の友好や関係発展のために、毎年両国の国会議員が集まって総会を開いている。
このときには、日本の首相と韓国の大統領が祝辞を寄せることがお約束。
去年、東京でおこなわれた総会では、文大統領が祝辞を送っている。
でも今年ソウルで開かれる総会で、安倍首相は祝辞を送らないことを決めた。
さらに大統領へ親書も渡さないという。
安倍首相の合わせ技を朝日新聞は「異例」と表現する。
単純に考えれば、歴史問題と日韓友好は分けて考えるべき。
外交問題の解決と関係改善を図ることは矛盾しない。通常なら。
でも、いまの日韓関係はあまりに悪い。
解決の光が一切見えない暗黒ゾーンに入っている。
「異例」なのは安倍首相の対応ではなくて、そうさせた日韓関係なのだ。
韓国からしたら、祝辞も親書も拒否するというのは“韓国完全無視”と見えてもおかしくない。
だから怒り出す議員がいそうなのだけど、きのう書いたように韓国は静か。
「ふざけるな!」という議員やマスコミがあったかもしれないけど、ボクが見た範囲ではナッシング。
ある意味、これこそ現在の日本と韓国を象徴している。
日本政府の関係者は両国の関係が「冷え込む中、(韓国には)何も言うことはない」と話す。
日本と韓国はいま、言葉も出てこないほど冷え切っている。
韓国側もこれは認めざるを得ないから、安倍首相の非礼を「仕方ない」と受け取ったのではないか。
この件はこれで終わりと思ったら、そうでもなかった。
中央日報は安倍首相の塩対応に、韓日関係の危機を見た。
きょうの社説(2013/12/13)からは、韓国側の危機感やあせりが感じられる。
これではいけない。過去の問題に対する日本の前向きな姿勢は目新しい要請でもないがわれわれも過去よりは未来、感情・感性よりは理性と論理で進む必要がある。
疎遠になる韓日関係、このまま続いてはならない
次の段階はきっと絶縁。
いままで韓国は日本にたいして、歴史の直視や反省や謝罪をくり返し要求してきた。
*歴史といっても韓国史観。
でも、日本はもうお腹いっぱい。
これまで何度も謝罪やお詫びの言葉を表明してきて、2015年の慰安婦合意でも、安倍首相が心からのお詫びをあらわしている。
だからもう「これ以上」はないのだ。
中央日報はそんな日本の空気をさっして、日本ではなく韓国の認識を改めようと提言している。
何を言っても日本が動かないから、こんな「妥協」を言い出したのだろう。
でも、これが実現したらすごいことだ。
韓国が過去よりは未来、感情よりは理性で進むというのなら、これは革命といっていい変化だ。
ただしシェイクスピアは「期待はあらゆる苦悩のもと」と言っている。
希望とは自己責任でするものだ。
安倍首相の強気姿勢にはワケがある。
韓国の態度変化も同様。
それは、いまの日本の”民意”ではないか?
というのは、さいきんこんな世論調査の結果が示されたから。
産経新聞の記事(2018.12.10)
徴用工判決で「ICJ提訴を」75%超
ここにあるとおり、韓国を国際司法裁判所(ICJ)に提訴すべきと答えた人が75.7%に上った。
提訴に賛成の人が安倍政権の支持層で78.7%、不支持の層でも73.5%とともに70%を超えている。
さらに、もし日本企業の財産が差し押さえられたら、韓国への対抗措置を求める意見も約60%ある。
日本国民がここまで対決姿勢をとるのは珍しいと思う。
「俺をキレさせたらたいしたもんだ。でもキレてないですよ」という長州力の言葉を借りるなら、日本人をここまでさせた韓国がすごいのか。
ネットでは「韓国を提訴すべき」という意見が多いことは知っていたけど、安倍政権を支持しない層でも70%超えとは思わなかった。
いま日本人は韓国に相当怒っているのだ。
こういう民意の後押しがあって安倍首相は“ガン無視”、韓国側はそれを脅威と感じて「過去より未来、感情よりは理性で」と弱気に転じているのでは?
とすると大事なことは、年が変わっても日本人がいまの気持ちを忘れないことですね。
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