“過っても謝らない”韓国。抗日・反日精神は憲法に由来する。

 

韓国さんは、日本にこれを言われると激怒する。

産経新聞の社説(2018/12/23)

韓国の政府と海軍は過ちを正直に認めて責任者を処分し、日本に謝罪すべきである。
まるで敵性国家の所業ではないか。反日行動がこれ以上続けば、韓国と友好関係を保つことは難しい。

射撃レーダー照射 韓国は過ち認め謝罪せよ

 

韓国人の認識では、韓国と日本の関係は「被害国と加害国」。
それはこれまでも、これからも変わらない。

なんせ2013年には、朴槿恵大統領が演説で「(日本と韓国の)加害者と被害者の立場は1000年過ぎても変わらない」と言ったぐらいだから。
この言葉は韓国社会の対日認識にドンピシャ。

東亜日報はこれをそのまま社説のタイトルにした。

「加害者と被害者の立場は千年経っても変わらない」

国民はこの言葉をよろこび、2013年の流行語大賞に選ばれている。

ちなみにこの社説で東亜日報は、韓日の問題は理性よりも国民感情に左右されることが多いと指摘している。
それは5年後のいまも変わっていない。

そもそも東亜日報はこの社説で、独島(竹島)・慰安婦・歴史教科書などの問題について「日本の指導者の妄言というミサイルが度々玄海灘を渡ってやって来る」と読者の反日感情をあおるようなことを書いている。
感情より理性を重視するべき、と訴える新聞が「妄言」と書いてどうする?
言ってることとやってることが違う、という態度はいまも同じだけど。

そんな韓国にとって日本との関係はいつも「加害者と被害者の立場」で、時代やそのときの状況にかかわらずこの立場は変わらない。
だから「過ち認め謝罪せよ」というのは、韓国が日本にたいして要求すること。
この逆は天地がひっくり返るようなもので、韓国の価値観や常識ではありえないし、あってはいけない。

 

2013年に日韓で対立していたことは、おもに竹島・慰安婦・歴史教科書問題だったけど、いまは「レーダー照射問題」だ。
韓国海軍が自衛隊機に射撃用レーダーをあてていたことが判明して、大問題になっている。
専門家(防衛政務官)に言わせると、これは命にかかわることで絶対に見逃してはいけない。

 

もし国際社会でこんなことがあったら?
レーダーをあてられた側が自衛権の行使を理由に、相手に反撃しても問題ないといわれている。

「米軍なら敵対行為とみなし即座に撃沈させてもおかしくない」と防衛省幹部が話しているという報道もある。
もちろん今回の自衛隊機は、韓国の駆逐艦に何も攻撃しなかった。
日本側は理性的ですから。

それでも日本は韓国に抗議して説明を求めた。
それにたいして韓国がしたことは、状況説明ではなくて自己弁護のための言い訳。
韓国国防省は、遭難した北朝鮮の船を探すためにレーダーを使用したのであって、決して自衛隊機をねらったものではないと言う。

でも防衛省は、射撃用レーダーは攻撃直前に正確なデータを測定するために使うもので、広範囲の捜索には適していない、と韓国側の説明を否定。
遭難船の捜索には「水上捜索レーダーを使用することが適当です」ともっともなことを言う。

このへんのやり取りはNHKニュース(2018年12月22日)にくわしい。

韓国軍によるレーダー照射 韓国側説明に防衛省が反論

この他にも韓国側は、自衛隊機が「瞬間的」にレーダーに照射されたと説明したけど、実際には約5分間、しかも複数回にわたって照射が続けられていたことが判明した。

 

韓国は説明するたびに、日本に反論される。
それで「韓国は過ち認め謝罪せよ」と言われてしまったわけだ。
“1000年被害国”にとっては、あってはならない事態だ。

そんなとき、こんなFNNニュース(12/24)を見つけました。

韓国が一転「レーダー照射せず」 日韓主張 真っ向対立

ここにきて韓国側の態度が急変する。
そうか。
相当追いつめられていたのか。
いままでは意図的ではないけれど、自衛隊機にレーダーを照射したことは認めていた。
それが一変して、「レーダー照射をしていない」と言い出す。

韓国が何か言うと日本に論破される。
ここ数日そのくり返しだったから、「韓国は苦しいだろうなあ。これからどうするんだろ?」と思っていたけど、まさか「レーダー当ててません宣言」をして、すべてをひっくり返すとは思わなかった。

謝罪以前に、韓国は日本にたいして過ちを認めることをも拒否する。
そんな態度は知っていたけど、今回改めてその思いの強さを知った。
「謝ったら死ぬ病気」なんて言葉があるけど、韓国もそうなのか?

 

過っても謝らない。
韓国の一貫した姿勢の”元”をたどっていくと、韓国憲法に行きつく。
大韓民国憲法の前文にはこんなことが書いてある。

悠久の歴史と伝統に輝くわが大韓国民は、3・1独立運動により建設された大韓民国臨時政府の法統を継承する

*3・1独立運動とは、1919年3月1日、日本統治に反対して朝鮮の人たちが起こした反日独立運動のこと。運動家が独立宣言をおこなっている。

 

韓国では、抗日・反日が建国の理念になっているのだ。
この精神はさまざまな教育やイベントによって、国民に浸透している。
だから日本に過ちを認めたり謝罪したりすることは、憲法の精神に反するし、祖国への“裏切り行為”になってしまう。

今回、ピンチになった韓国が態度を一転させて、日本との「真っ向対立」を選んだことからもその意思の強さが伝わってくる。
こんな対日認識は1000年たってもきっと変わらない。

そんな韓国でも、変化している(ように見える)点もある。
ボクが見た範囲だけど、今回のやり取りで、韓国メディアは日本の主張を一度も「妄言」と表現していない。
5年前よりは、理性的になっているようだ。
だったら、995年後には韓日関係も変わっているかもしれない。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。