以前、ある航空会社を利用すると、機内地図にはこんな表記がされていた。
竹島を「Dokdo」、日本海を「EAST SEA」と表記するのは、世界で韓国の航空会社しかない。
これは大韓航空やアシアナ航空の機内地図で、もう15年ぐらい前のものだ。
しかし、たとえ「JAPAN SEA」が国際基準であっても、そんな表記をしようものなら、韓国の世論からぶっ叩かれるのは必至だから、いまでもこれは変わっていないはず。
会社は政治的な主張をしているではなく、自社にとって安全な飛行のためにこう表示しているのだろう。
少し前、アメリカのトランプ大統領が日本滞在中に「日本海」と言って、韓国側で問題になった。
しかし、相手は合衆国大統領だから、韓国側も及び腰だ。
韓国の記者から、この件について質問を受けた外交部(外務省)の報道官は、
「東海表記に対するわれわれの立場は一貫して明確だ」
「現在としては東海は併記されなければならないという立場」
と一般論を唱え、米大統領を批判することはなかった。
トランプ氏が韓国政府の見解と違う発言をしたことについて、記者に問われた外交部は「確認して申し上げる事項があれば申し上げる」とだけ言う。
つまり、「特に何も対応はしない」ということだ。
*ここまでの内容は中央日報の記事にある。(2019年05月29日)
トランプ氏、訪日演説で東海でない「日本海」と表現…韓国外交界「残念」
韓国にとっては「東海」が正式な呼称でも、アメリカの見解はずっと「日本海」だったから、そんな認識は通じない。
今回、韓国で騒ぎになったことで、その事実が改めて確認されてしまった。
朝鮮日報の記事(2019/05/30)
トランプ氏の「日本海」発言に米国務省「米国の公式表記」
米国務省は「韓国の立場」について記者から質問を受け、
「米国政府はアメリカ地名委員会(BGN)の決定した名称を使用しており、同委員会が該当水域に対して承認した名称は『日本海』だ」
と公式に発言した。
中立的ではあるが、日本の主張を支持したことになる。
韓国側で騒動になったことで、結局、アメリカ政府の認める名称は日本海だけであることが世界に伝えられたのだ。
*日本海呼称問題についての日本政府の立場はここで確認してほしい。
日本海は、日本海に対する国際的に確立した唯一の呼称です。
このようなわが国の主張は、国際社会において、国連をはじめとする多くの国際機関によって認められています。
以下、余談。
今回のこととは直接関係ないのだけど、この日本政府の主張は国民に浸透していない。
2017年に、韓国滞在中の日本人フィギュアスケート選手がインスタグラムに「Japan sea」と投稿したところ、韓国人から批判が殺到し、選手は投稿を削除した。
そしてその代わりに、「im sorry for the misunderstanding the beautiful east sea!!(誤解してごめんなさい。美しい東海でした!!)」というメッセージを投稿して、今度は日本人に叩かれた。
この問題は地雷だから、不用意に触れるとケガをする。
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