1965年の日韓請求権協定で、韓国政府も解決を確認したはずの元徴用工問題。
それをきょねん韓国の最高裁がひっくり返したことで、日韓関係は一気に暗転した。
これは日本との合意だけではなくて、国際法にも違反するのだ。
文政権はその状態を放置しているから、日韓はいまも現在進行形で奈落に落ちているところ。
これは決断できない文大統領が悪い。
この元徴用工問題に加えて、最近は中国の「新型肺炎」の騒動のおかげで存在が薄れているのが慰安婦問題だ。
これはこれで大事なことだから、ここで慰安婦問題の現状を確認しておこうとおもう。
日韓関係を改善させるためには、この問題をきれいにすっきりさせておく必要がある。
きのうの記事で、2018年に韓国・平昌オリンピックで見られた日韓の「友情物語」に触れた。
女子スピードスケート500メートルでライバルだった小平奈緒選手と李相花(イ・サンファ)選手が、それぞれ金メダルと銀メダルを獲得したあとリンク上で抱き合って互いの健闘をたたえた。
宿敵が友人となった瞬間で、こういう物語に日本人の涙腺は破壊される。
韓国紙の中央日報がそんな2人と安倍首相と文大統領を比べる記事を2年前に書いていた。(2018.02.20)
友情の反対側にいるのがこの両首脳。
【現場から】李・小平選手の抱擁に比較される文氏と安倍氏の葛藤
平昌五輪の開会式に参加するために韓国を訪問した安倍首相には、慰安婦問題を再確認するという目的も持っていた。
上の記事によると、会談で向かい合った文大統領に安倍首相はこう言った。
「朴槿恵(パク・クネ)前政権の時に(10億円など)取るものは取っておいて実行できないというのはあり得ない」「あなたも国民の(70%という)高い支持があるんだから決断しなければならない」などの発言だ。
日韓両政府が慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認し、世界も認めた慰安婦合意について、くわしいことはここをクリック。
アメリカ政府に加えて、ドイツ、オーストラリア、イギリス、カナダ、シンガポール、国際連合(UN)、欧州連合(EU)など主要先進国や国際機関などは日韓合意の支持を表明した。
このときは10億円をわたしただけでなくて、安倍首相は心からのお詫びの気持ちを表明している。
日本は約束したことを全て守ったけど、韓国はお金と気持ちを受け取っただけ。
「取るものは取っておいて実行できないというのはあり得ない」というのは日本国民の声だ。
元慰安婦46人のうち7~8割が日本からのお金を受け取っている。
何十年もつづいた日韓の対立を終わりにしたいと考える人は多いのだ。
NHKの番組「クローズアップ現代」(2017年1月24日放送)で元慰安婦の家族がこう話す。
ここまで時間がかかってしまった以上、(お金を)もらったことで終わりにしてほしい。
(お金を)受け取ったのだから(少女像は)撤去しなければならないと思います。韓国 過熱する“少女像”問題 ~初めて語った元慰安婦~
「被害者中心主義」を唱える文大統領が無視するのがこういう被害者の声。だから信用されない。
韓国では反日世論が勢いづいていて合意の破棄を求める声も多いけど、別の元慰安婦は「自分たちの思いと裏腹に、世論が日韓合意の破棄に傾くことに、やりきれない思いを抱えています」という。
7割を超える元慰安婦の人たちが日韓合意を受け入れたけど、「そうした事実が今の韓国の社会的状況の中であまり報道されない」と番組は韓国社会の問題を指摘する。
国民感情に迎合して日本との約束を踏みにじっていいわけがない。
「取るものは取っておいて実行できないというのはあり得ない」
「あなたも国民の高い支持があるんだから決断しなければならない」
韓国の現状は2年前とまったく変わっていない。
さいきんは元徴用工問題や新型肺炎で見えなくなってしまったけど、文大統領はいまだに決断しないでいる。
それを黙認してはいけないし、慰安婦問題でいま日本は韓国に合意履行を求める立場でいることを忘れてはいけない。
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