【慰安婦裁判の衝撃】日本は激怒、韓国政府も「理解しがたい」

 

年が変わったぐらいじゃ日韓関係は変わらず、戦後最悪のまま。
それどころか韓国の裁判所が1月8日、日本政府に元慰安婦への賠償を命じるトンデモ判決をだしたことで、韓日はカオス状態に放り込まれた。

すべての国は対等だから、ある国が別の国を裁判にかけて裁くことはできない。
この「主権免除」は国際社会の常識だったのに、韓国の裁判所はこれを無視して日本政府を裁いてしまった。
日本政府は「断じて受け入れられない」と抗議し、外務省幹部は「常識的、国際法的にありえない判決だ」とあきれ返る。

国家が別の国の裁判権に服することになったら、あちこちの国が他国を訴えて裁いて、世界は大混乱になるから、国際社会の一員として「主権免除」のルールは最低限守らないといけない。はずだった。
それをあっさりそれを否定したのだから日本が怒るのは当然としても、じつは韓国政府内からも「この判決は理解しがたい」という声が上がったという。

日本は半年以上前から韓国側に、もし裁判で損害賠償を命じる判決が出たら大変なことになると何度も警告を送っていた。
心配する日本に対して韓国側はとても超楽観的。
このとき彼らは、これから何が起こるかまったく理解していなかったらしい。

アエラドットコムの記事(2021/01/12)

「でもまあ、主権免除(国家は外国の裁判権に服さないとする国際法上の原則)になるでしょうから、大丈夫ですよ」といった反応だったという。

慰安婦訴訟の判決に動揺したのは韓国外交省だった

 

自国の裁判所が「主権免除」を否定するとは1ミリも思っていなかった。
だからこれは韓国外交省にとってさえ「まさか」の異常判決で、今ごろになって「検討する」と言い始める始末。
こういう最悪の事態も想定していたから、日本は何度も打診していたっつーのに。
「日本の世論は沸騰しており、日本側が韓国に助け舟を出したり、一緒に収拾策を考えたりする状況には全くない。」とアエラの記事にある。

 

韓国政府はいまもこの事態に周章狼狽、右往左往の状態で、どう収集すればいいのか見通しがまったくついていない。
きのう行われた新年の記者会見で、ムン・ジェイン大統領はパニック状態におちいっていることを公式に認めた。
毎日新聞の記事(2021/01/18)

ソウル中央地裁が日本政府に対し、元慰安婦の女性に賠償するよう命じる判決を出したことについて、「正直、困惑している」と述べた。

「正直、困惑している」 韓国大統領 慰安婦訴訟で賠償命令に言及

それはこっちのセリフじゃ。

 

混乱中のムン大統領だけど、2015年の日韓合意については、韓日政府間の公式合意だったことは認めた。
「取ってつけた感」は否めないのだけど、怒る日本に最低限の配慮をしたのだろう。
そしてその合意を「土台にして、被害者、ハルモニ(おばあさん)たちも同意できる解決方法を探していけるよう、韓日間で協議をしていく」と語った。

しかし敵は国内にあり。
すると早速、元慰安婦を支援する市民団体(正義連)は「歴史的な判決に対する韓国政府の反応は失望を超えて憤怒すべきこと」と怒りをあらわにする。

 

日韓関係を考えて日本は事前に何度も連絡したけど、「ケンチャナヨ(大丈夫)」で終わり。
そして判決が出ると韓国外交省は動揺し、政府は「この判決は理解しがたい」と絶句、ムン大統領は「正直、困惑している」と弱音を吐く。
日本と原告側を同時に納得させられる魔法なんてあるわけない。
窮地におちいったムン大統領は「韓日間で協議をしていく」と日本を巻き込もうとする。

しかしその答えはすでに出ている。

「日本の世論は沸騰しており、日本側が韓国に助け舟を出したり、一緒に収拾策を考えたりする状況には全くない」

 

 

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3 件のコメント

  • > (文大統領は)ソウル中央地裁が日本政府に対し、元慰安婦の女性に賠償するよう命じる判決を出したことについて、「正直、困惑している」と述べた。

    ははは、困惑しているのは韓国民でしょうよ。慰安婦問題の両国合意に基づいて、10億円もの資金を日本側が提供して設立した「和解・癒やし財団」を一方的に解散させたのは、他でもない、文政権がやったことじゃないですか。
    国民感情を煽るだけ煽っておいて、裁判官の首を自分の意のままに動く者へとすげ替え、今になって「困惑している」ではねぇ。怒る韓国民の気持ちも分かりますよ。

  • あの国は何でも「ケンチャナヨ~」だし、建国以来行政が司法を支配して何度も恣意的な人事で操作してきた。今更動揺もあるかという話。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。