【違うのだよ、レベルが】金持ちインド人の考え方・振る舞い

 

いま日本では新型コロナの感染拡大がぜんっぜん止まんなくて、東京や大阪などでは3度目の緊急事態宣言が出た。そうせざるを得ないところにまで追い込まれた。
3度目の正直でうまくいけばいいが、仏の顔も三度まで。

でも海外に目を向けるとインドの状況は、日本の騒ぎがコップの中の嵐のような小さなものに見えるほどヤバい。
4月26日には35万人以上の新規感染者が出て、1日当たりの感染者数としては全世界の過去最多を記録し、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「悲痛の域を超えている」と青ざめた。

それで現地ではエクソダス(脱出)が始まっているらしい。

ブルームバーグの記事(2021年4月27日)

コロナ危機のインド、富裕層がプライベートジェットで国外脱出

「ここにいたら危ない!」と金持ちインド人が、プライベートジェット会社の飛行機を使って次々とテイクオフしている。
ニューデリー発ドバイ行きの片道料金は最大150万ルピー(約220万円)でも、「プライベートジェットを利用する余裕がある人は皆そうしている」と会社のCEOが言う。
いま世界にはインドからの入国を制限している国があって、これからそうなる国が増えそうだということも、母国脱出に拍車をかけているらしい。

これに日本のネットの反応は?

・そりゃあ逃げるよなwww
・貧富の格差は、カーストもあいまって
もの凄い所だからねぇ…(^_^;)
・モルディブはワクチン接種付きツアーあるから
アラブの富裕層なんかも集まってるらしいな
今なら物凄いメンバーが見られそうだ
・バイオハザードかな
・逃げないで戦えよ
どこに逃げたって地球からは出られんぞ

たしか去年、「カレーがコロナに効く!」という情報を見たけど、現状まるでダメじゃん。
「いや、カレー効果のおかげでこれだけで抑えられている」というポジティブな見方もできるかも。

 

さて最近、インド人と一緒にこんな自然公園へ行ってきた。

 

 

彼と話をしていてインド社会の格差が話題になったとき、「なあ、この建物を知ってるか?」と言って見せてくれたのがコレ。

 

 

これはインド中部の都市ムンバイにある、とても変わった形をしたマンション。ではなくて、大富豪のアムバニ氏が建てたアンティリアという高層住宅、つまり家だ。
この建物は世界で最も高級な個人宅と言われていて、海外メディアで何度も紹介されている。
日本語のウィキペディアで、個人の家が項目になっているというのがそもそも異例。

アムバニ氏はインドの超有名人で、まえに別のインド人と社会の貧困問題について話をしていたときにも、「こんなバカバカしい家を建てたヤツもいるんだぜ。日本じゃありえないだろ?」とアンティリアの写真を見せてくれた。

 

大西洋にあったという伝説の島、「アンティリア(Antilia)」にちなんで名づけられたこの家、高さ174メートルの四角い塔の中には駐車場が6フロアにプール、さらに映画館まである。
一階には寺院があって、最上階には図書館が完備されているというから、アンティリアは“都市名”と言ってもよさそうだ。
住んでいるのはアムバニ氏と妻、そして3人の子どもたちで、管理のためには600人のスタッフが必要だとか。

ホームパーティーに参加したアムバニ氏の知人は、日本なら「大炎上待ったなし」のことを平然と言う。

AFPの記事(2010年11月28日)

パーティーに招待されたゲストの1人は、「ムンバイの空気は汚いけど高く上がれば新鮮な空気が吸える。素晴らしいよ」と語った。上層階からはアラビア海の景観も楽しめるという。

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もちろんこれは例外中の例外。
だとしてもインドには、日本社会からすると規格外の金持ちがいくらでもいる。
日本でコロナの脅威がどれだけ深刻化しても、片道220万円のプライベートジェットで海外へ脱出する人が続出する事態は考えられない。
インドの大富豪は価値観・発想・振る舞い、すべてにおいて違いすぎ。
日本では「上級国民」とよばれる層があるけれど、インドの金持ちは別世界に住む「天上人」だ。

 

おまけ

ヒンドゥー教徒の聖地「ヴァラナシ」

 

 

 

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2 件のコメント

  • > 日本でコロナの脅威がどれだけ深刻化しても、片道220万円のプライベートジェットで海外へ脱出する人が続出する事態は考えられない。

    でも税務・警察当局の脅威が深刻化したので、箱に隠れてジェット機で海外へ脱出した夫婦はいたみたいですけど。

  • > 住んでいるのはアムバニ氏と妻、そして3人の子どもたちで、管理のためには600人のスタッフが必要だとか。

    そのスタッフ・使用人たちが徒党を組んで反乱を起こしたりとか、考えないのですかね?
    でもまあ、無理でしょうね。
    そういうリスクを抑えるためにも、カースト制度が布かれていてその役割を充分果たしているというわけです。
    あれだけ多数の国民を分かりやすく組織化するには、宗教に基づく身分制度しか方法がないのかな?

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。