岸田氏が首相に就任した先月、韓国の文大統領は、
「民主主義と市場経済という価値を共有する最も近い隣国であり、共に協力すべき同伴者と考えている」
「両国関係は困難な状況にあるが、意思を持って努力すれば克服は可能だ」
とラブコールをおくって、両国を未来志向的な関係に発展させようと呼びかけた。
だったらなんで、それから1か月もたたないうちに、キム警察庁長が竹島に上陸して日本を怒らせるのか。
しかもこのときは、日米韓3か国の外務次官による共同記者会見が行われる直前だった。
韓国では「訪問」でも、日本からすると警察トップが「不法上陸」したことになる。
すると当然、「並んで共同会見なんてしたら何もなかったことのようになってしまう。それは日本としてはできない」(外務省幹部)となるから、抗議の意味で日本は韓国との記者会見を拒否した。
結果、アメリカだけが会見を行うことになり、絶望的な日韓関係を世界に示す場となった。
最悪のタイミングで最悪の決断をする。
韓国政府が「警察庁長の独島訪問を推進し、問題を不必要に複雑化させ側面がある」と中央日報が書くように、文政権はこの計画を知らなかったどころか、水面下で進めていたのだ。
だからいまの日本には怒りしかない。
読売新聞の記事(2021/11/19)
日本政府は、韓国側が記者会見の直前に上陸に踏み切ったことに、「最悪のタイミングでの暴挙だ」(外務省幹部)と憤りを強めている。
「最悪のタイミングでの暴挙だ」韓国警察庁長官の竹島上陸に抗議…日米韓協議の会見中止
一方の韓国側は、日米韓の会見が吹き飛ぶほど日本が激怒するとは、まったく予想していなかったようで驚いた反応を見せる。
朝鮮日報の記事(2021/11/18)
日本の韓米日共同会見欠席 「極めて異例」=韓国大統領府
「独島は歴史的、地理的、国際法的にわれわれの領土である」と大統領府の高官は強調しつつも、「そのような理由で欠席したことが事実なら極めて異例」とやや戸惑っている。
まあ岸田首相もこんな「就任祝い」は予想していなかったはずだけど。
中央日報の記事からも韓国側が受けた衝撃の大きさが分かる。(2021.11.19)
韓国警察庁長の独島訪問に日本が強力反発…韓日米の3角協力揺れる
といっても立場が逆なら、韓国は超強力反発したはずだ。
韓国警察のトップが竹島に上陸したのは12年ぶりのこと。
言い換えれば、必ずしないといけない仕事ではなくて、これをしなかった警察庁長も多いのでは?
韓国政府は「われわれの領土である」、長官は「外交上の意味は全くない」と言って日本の抗議を一蹴する。
いまの日本政府や国民の気持ちを代弁しているのは、この産経新聞の社説だろう。(2021/11/19)
竹島は韓国領であるから日本は関係ないとでも言うつもりか。文在寅政権は反日行動を改めないのであれば、日韓関係の改善はあり得ないと知るべきだ。
日本政府は今回、それを韓国側に伝える新たな行動をとった。竹島への不法上陸 文政権は「反日」を改めよ
「価値を共有する最も近い隣国であり、共に協力すべき同伴者と考えている」と口では言いながら、日本の目の前で“不法上陸”を行って見せる。
「最悪のタイミングでの暴挙」をしたのだから、今回は「遺憾砲」で済ますことはできず、韓国側に伝わるような行動をとるしかなかった。
これから文政権が、両国を未来志向的な関係に発展させようと呼びかけても、日本からは沈黙か黙殺か、白い目しか返ってこないだろう。
こちらの記事もどうぞ。
竹島は自衛隊の訓練場であると公表すべきです.
訓練場で上陸訓練を行うことは.他国から干渉される事ではありません.
> 韓国政府が「警察庁長の独島訪問を推進し、問題を不必要に複雑化させ側面がある」と中央日報が書くように、文政権はこの計画を知らなかったどころから水面下で進めていたのだ。
まず、「この計画を知らなかったどころから水面下で・・・」→「知らなかったどころか、水面下で・・・」
の誤記ですね。重要な箇所だから、決定的なミスは避けるべきでしょう。
さらに、「・・・と中央日報が書くように」だけでは、その「文政権が警察庁長の行動計画を予め知っていたこと」の問題点の深刻さが伝わりません。文政権のウソであり、日本及び米国に対する「裏切り」に等しい。
この点も一般読者へ十分に伝えるために、もう少し分かりやすく丁寧に記述してほしかったですね。
ま、ブログ主がなるべく「韓国人側の立場に立ちたい」というのであれば、しょうがないですけどね。
日本が拒否したのは南との共同会見。松野官房長官は竹島不法上陸について強く抗議する中で、韓国との共同会見は不適切だと判断したと明らかにしたので原因も暴露。
>知らなかったどころから
ご指摘ありがとうございます。
すぐ訂正しておきました。
>文政権のウソであり、日本及び米国に対する「裏切り」に等しい。
これは主観ですので、印象は人によって違うでしょう。