チビに人権はない？日本、世界で初めて人種差別禁止を訴える

対戦格闘アクションゲームを主戦場にしていて、日本人で２人目という女性プロゲーマーがネット配信を行って、視聴者と対話する形でこう発言した。

「170ないと、正直人権ないんで。」
「170センチない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら、生きていってください。」
「骨延長の手術を検討してください。170あったら人権がちゃんと生まれてくるんで」
「ちっちゃい男に人権あるわけないだろ」

すると所属企業やスポンサー企業にも抗議が殺到。
本人は一度出した謝罪を削除して、さらに丁寧な謝罪文を公開しているのがnow。

そしてこれがネットの反応。

・ゲーマーさん、今の気持ちを教えてください。笑
・ゲームの腕より脳ミソを鍛えるべきだね
・あれでスポンサード受けてるプロは無えわ、今の五輪とかのアスリートなら追放もんじゃねえの
・バカだなあ
そういう事は匿名掲示板で言えよ
・人権のない169㎝以下の小さいおじさん達、おはようございます！

ファミマの「お母さん食堂」にも、「男女平等に反する！」「女性の人権を侵害している！」なんて抗議がくるほど燃焼性の高い今の世の中で、「170ない男に人権はない」という言葉がどれだけの爆発を引き起こすか想像できないとはね。
You Tube配信者やまとめサイトに、笑いが止まらないエサを与えてしまったから、この人の地獄はきっとこれから始まる。
ただ「お母さん食堂」については、「カントリーマアムや”ママの味”もダメ？」となってキリがないから、こんなことまでは問題にしないでほしい。

「自分」という最悪の敵と戦うことになったプロゲーマーや、「170ないと人権ないんで」なんて匿名でも書き込みそう意識の持ち主には、ぜひ知ってもらいたいご先祖さまの偉業がある。

それは、第一次世界大戦後の1919年に行われたパリ講和会議の国際連盟委員会で、日本が「人種的差別撤廃提案」を主張したこと。
これは高校日本史でならう重要事項だ。

人種差別禁止（撤廃）案

人種平等案ともいう。パリ講和会議で日本が提出。背景にアメリカ・オーストラリア・カナダでの日本移民排斥があった。英・米の反対で不採択になるが、支持する国も多かった。

「日本史用語集　（山川出版）」

こうした国際舞台の場で、人種差別の禁止を提案したのは日本が人類で初めて。
＊「国際連盟規約」に人種差別の撤廃を明記するべきと日本は主張した。

この動機の一つが上の日系移民排斥問題で、日本は人種差別撤廃提案によってこの問題解決のきっかけを作ろうと考えた。
でもこの時代に、世界的な人種平等案という意識は未来すぎて受け入れらなかった。
周りの雰囲気からして提案の採択はほぼムリという手応えはあったけど、それでも日本は「本問題に関する我主張を鮮明することは将来のため極めて緊要」と判断し国際社会に訴える。
それなりの反響もあった。