W杯・日本代表の快挙にドイツ、スペイン人の反応が一変

 

半年ほど前、サッカーW杯の組み合わせが決まって、E組に入った日本はスペイン・ドイツ・コスタリカと戦うこととなる。
そのときドイツ人に国内の反応を聞いたら、「本当のことを言っていい?」とニヤニヤしながらこんなことを言いやがりました。

「スペインとはほぼ互角だから勝敗は分からないけど、ドイツが日本とコスタリカには勝つ未来は見えている。ドイツではもうグループリーグ突破が確実視されていて、この組み合わせをボーナスステージと考える人が多い。」

明らかに格下の日本・コスタリカと同組になったのは、ドイツ人としては「メシウマ」状態だったはず。

ドイツと同じく、W杯での優勝経験のあるスペイン人に聞いても見方は同じだった。
全体的には「2強2弱」で、スペインはドイツと一緒に次のステージに行くだろうけど、日本とコスタリカも決して油断はできない。…と言って気を引き締めないと、笑いが止まらない状態だったらしい。

そんなドイツ人やスペイン人の反応は、戦力差を客観的に把握できる日本人なら想像のど真ん中だったはず。
「死の組」に入ったサムライブルーは文字通り、青ざめた。

 

それが試合をしてみると、日本は初戦のドイツに勝ってしまう。
このジャイキリに日本のネットは「よっしゃあああああああああ!」と大爆発して、海外のメディアは「キャプテン翼は日本チームの実話を記録するマンガだった」と驚いた。
その直後、「本当のことを言っていい?」とニヤついていたドイツ人に話を聞くと、代表戦だけを見る”にわかファン”を自称する彼はこう言う。

「ドイツ人もみんな本当にビックリしている!日本が強かったというより、ドイツ代表が想像以上に弱かったことに。あれだけ日本を攻めていながら、PKでしか点を決められなかったのは驚異的だね。」

ただ日本好きの彼としては、負けた相手が日本だったことで、ほかのドイツ人よりはショックが少ない。
このドイツ人が見た限りでは日本を称賛する人は少数で、試合を支配したのに勝負に負けた、ふがいないドイツ代表にみんな怒り心頭。
見たか、サムライブルーの刀の鋭さを。

*ドイツは日本を相手に、前半でパスの成功数「442本」と大会新記録を達成したし、内容は誰が見てもドイツが圧倒していた。

では、スペイン人はこの結果をどう思ったか?
知人に話を聞くとこれは完全に想定外。
それで、スペインではちょっとした混乱が広がっている。
日本に負けたドイツは次のスペイン戦では死にもの狂いになって、120%全力で勝ちにくることは間違いない。
スペインのファンはそんな事態も想像していたけど、まさか現実になるとは思っていなかったから、「なんでこうなった?」と困惑中らしい。
次の決勝トーナメントに備えて、グループリーグで力を消費しないように考えていたスペイン代表の戦略プランも完全に狂ったとそのスペイン人はみる。
日本がとんでもないコトをしたから、ボーナスステージが一変して「死の組」になってしまった。

 

ボクとしては、こういうドイツ人とスペイン人の混乱っぷりは心地良い。
次戦のコスタリカに対しては、FIFAランキングなど客観的なデータで日本が上回っているから、これに勝って決勝トーナメントに進出する可能性はかなり高まった。
これもすべては初戦で歴史的快挙を実現してくれたから。ありがとう日本代表。

そんな幸せ感があったのも昨日の19時まで。
コスタリカ戦で負け、さらにその後、ドイツとスペインが引き分けたという最悪の展開を知って、少しあった希望も消え去った。
日本に勝ったコスタリカに「7-0」で大勝したスペインと戦うなんて、屋形船で無敵艦隊にツッコむような絶望感。
「舐めプ」された国を倒して、ターンオーバーして「舐めプ」したらまさかの展開に。
死の組がラッキーステージになったと思ったら、また死の組に戻って、サムライブルーの”青”の意味が変わってきた。

波乱はあっても何だかんだで一周回って、結局は当初ドイツ人とスペイン人が予想した通り、この2国が勝ち上がることになりそうだ。

 

続報

この後、日本が「2-1」でスペインに勝ってしまった。
本当にすげええええええええ、テキトーなこと言ってすいませんでしたあああああああ。
でもコスタリカに負けて、ドイツとスペインに勝って1位で突破するなんて、アニメの世界の話でしょ。
もう手首がもたない。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。