先月7日、韓国を訪れた岸田首相は日韓の近代史について、「私自身の思い」として次のように述べた。
「私自身、当時、厳しい環境のもとで多数の方々が大変苦しい、そして悲しい思いをされたことに心が痛む思い」
慰安婦や元徴用工の問題については、日韓の話し合いによって「最終的な解決」で合意し、日本はすでに何度も謝罪してもう下げる頭がなくなった。
首相の発言は韓国で一定の評価を得たが、まだ不足しているという声が支配的だ。
それを踏まえて、韓国の教授が未来志向的な韓日関係を築くためには、天皇が韓国を訪問して「アレ」をすればいいと提言する。
中央日報(2023.06.30)
徳仁天皇が訪韓し、韓国人の過去の歴史認識に共感する適切な謝罪の表現をする場合、我々はそれを日本を象徴する存在が表明した「象徴責任」として包容し、歓待しよう。
【韓半島平和ウォッチ】過去にとらわれた韓日…天皇の訪韓で未来の和解に進むべき
思えば、文喜相(ムン・ヒサン)国会議長も同じことを言って、2019年に大問題に発展した。
未来志向の関係へ向かうためには、歴史問題で韓日が和解する必要があり、そのためには天皇(原文では日王)の謝罪が必要だと言う。
この発言は当然、大炎上した。
韓国風に言えば妄言、日本側からすれば一線の先にある線まで越える発言で、国民の80%以上が発言の撤回を求めた。
国民の怒りを受けて、日本政府は韓国側に抗議し、謝罪と撤回を求めたところ、文氏は大反発し、「謝罪する側が謝罪せず、私に謝罪しろとは何事か」「盗人猛々しい」と逆に日本を非難する。
日本政府には、自分への抗議は韓日関係の発展に役に立たないことを、明確に認識しなければならないと迫る。
韓国の政治家は日本に対して、絶対に謝ることはできないのだ。
でも、この上から目線は内心の動揺の裏返しでもある。
争いを続けることはお互いの国益にならないと言い出し、文氏は日本に怒ると同時に、炎上を鎮火しようと必死だったのだから。
自分は日本に謝罪を要求してもいいが、日本は自分にそれを求めてはいけない、という二重基準は韓国の政治家にはよくある。
日本政府はそんな文氏の態度に「不適切で遺憾」と不快感を示したが、その後どうなったかは覚えていない。
文氏は撤回も謝罪もせず、逃げ切りに成功したと思われる。
文氏はこんな「謝罪ランキング」を勝手に作ったことでも、日本の強い怒りを買った。
読売新聞(2019/02/18)
韓国議長「謝罪の主体は安倍首相1位、2位天皇」
韓国の政治家は、自分の言ったことは瞬時で否定することがある。
「過去にとらわれず、未来に向かって進むべき」と述べた直後に、首相や天皇の謝罪が必要だと言う。
前半部分を即座に否定し、日本を怒らせて未来の和解を不可能にする。
日本で嫌韓感情が生まれるのはその瞬間だということは、韓国自身がよく知っている。
朝鮮日報(2019/05/02)
天皇に対する日本人の忠誠心を想像するのは難しい。日本人の嫌韓感情が触発されたのも、韓国で天皇に対する謝罪要求が出てきてからだというのが定説だ。
三種の神器
韓国で天皇に対する謝罪要求が出ると、日本の激しい反発や怒りを呼び、嫌韓感情を引き起こすことは韓国ではもはや定説となっている。
「過去に固執しないで未来へ!」と言った瞬間に地雷を踏み、日韓関係を停滞・悪化させるようなことを繰り返してきた。
日本ではもはや首相が個人的に謝罪めいた言葉を言うのが限界で、国として謝ることはできない。
天皇を訪韓させて謝罪をさせれば、日韓関係と同時に内閣まで崩壊してしまう。
過去の問題について解決を約束した以上、現在も残る被害感情は韓国自身が取り除くしかないのだ。
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