民主主義のキホンは表現の自由にある。
その重要性について、 フランスの哲学者ヴォルテール(1694年 – 1778年)はこう言ったという。
「私はあなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」
*この言葉はヴォルテールのものではないという指摘もある。
アメリカの法学者で、ハーバード・ロー・スクールの教授をしているラムザイヤー氏はこの言葉に深くうなづいていると思われる。
韓国社会では、「朝鮮の女性が日本軍に銃口を向けられ、強制連行された」とか「慰安婦は日本軍の性奴隷にされた」といった主張が絶対的な真実とされているが、ラムザイヤー教授は2020年に「太平洋戦争における性契約」という論文を発表し、それらの説が誤りであると否定した。
すると、氏は韓国の主張を支持する人たちから、「妄言」や「右翼的」といったレッテルを貼られ、総攻撃をうけた。
ハンギョレ新聞(2021-03-01)
ノーベル賞受賞者など学者2400人が 「ラムザイヤー『慰安婦』論文撤回」署名参加
中央日報(2021.02.17)
世界女性学者ら「ラムザイヤー教授、日本の主張を踏襲・歴史歪曲」
当時、韓国側では、ラムザイヤー教授の論文には決定的な誤りがあるため、撤回するべきと訴えていたが、日本側では「論文には論文で反論するべき」といった声があがったことをおぼえている。
ラムザイヤー氏は批判には丁寧な反論をおこなって、撤回はダンコ拒否。
アメリカの韓国人団体がハーバード大学の総長とロースクール学長に対し、教授の解任や論文の撤回を求めたが、大学総長は「学問の自由がある」と一蹴した。
なかには、日本がカネをばらまいてロビー活動をおこなったと陰謀論を展開したり、日本が「歴史洗濯」をしたと非難したりする韓国メディアもあった。
最終的には、論文を載せた学術誌(インターナショナル・レビュー・オブ・ロー・アンド・エコノミクス)が厳密な調査をした結果、2023年にラムザイヤー論文が撤回されることはないと正式に発表された。
これで勝負アリ。
しかし、世界を見渡すと、「慰安婦=性奴隷」という誤解が広がっているらしい。
それを学術的に否定したラムザイヤー教授の功績が評価され、このほど日本研究賞を受賞した。
産経新聞の記事(2024/7/11)
戦前の朝鮮半島出身者の慰安婦は、一部マスコミが言っていたように軍関与で強制連行されたのではなく、「売春宿への身売り」であったという事実認識は近年、定着しつつあるが、海外ではまだまだ知られていないのが実情。
「慰安婦=性奴隷」学術的に否定、バッシングにも負けず…ラムザイヤーさん、日本研究賞を受賞
激しいバッシングをうけ、友人と思っていた人からも批判されたにもかかわらず、自説を曲げなかった氏は「だって何も間違っていないから」と語る。
慰安婦問題に関心のある日本人は多いが、こういう現状を知っている人はきっと少ない。
「欧米で慰安婦問題についてウソが書いてあるのには驚きます。欧米の日本研究者は、本当に日本語の文献を読んでいるか疑問だ」
ともかく、艱難辛苦を乗り越え、論文が掲載されたことで「欧米アカデミズムに向けられ発表された意義は大きかった」という。
ラムザイヤー教授の学者としての揺るぎない信念には、素直に敬意をはらうしかない。でも、氏はアメリカにいて良かった。
朴裕河(パク・ユハ)教授は韓国で慰安婦の強制連行説と性奴隷説を否定したことで、地獄のような経験をしたのだから。
ラムザイヤー教授に洪水のような批判や反論が寄せられたことで、結果的に、論文の内容は正しいということをこれ以上ないほど証明してしまった。
「私はあなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」
韓国の、特にメディアがヴォルテールの言葉をもっと尊重していたら、こんなブーメラン現象は起こらなかったと思う。
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