上の画像の景福宮はソウルにある有名な観光名所。
かつて朝鮮国王が住んでいたこの王宮で、ベトナム人女性がピッチピチのヨガウエアに身を包み、いろいろなポーズをとって動画をアップしたから、韓国の全国紙が伝えるほどの騒動になった。
朝鮮日報の記事(2024/11/06)
「不快」「不適切」 景福宮の石垣前でヨガ披露した全身レギンス姿のベトナム人女性観光客が物議
まず、たくさんの韓国人や外国人のいる公共の場で、全身のスタイルが見える格好をしていることはマナー違反だ。それに、ここはベトナムならフエにある王宮のような場所だから、それをバッグにヨガのポーズをすることは明らかに場にふさわしくない。
そんなことで、ベトナムで批判が殺到したという。
あえて日本で例えるなら、景福宮は京都御所のような場所になる。そんな歴史的に重要な場所で外国人がこんな姿でいたら、韓国人もきっと不快に感じるはずだ。
では、もしそこに着物姿の日本人がいたら、韓国民はどう思うだろうか?
日本の統治時代、総督府の建物は景福宮の中に建てられた。
王宮の建物の目の前にあり、見下ろしているような構図に、ソウルで会った韓国人の日本語ガイドは「屈辱的ですね」と不快そうに言った。
日本人と韓国人が集まるネット上の友好的なグループで、ある日本人が「たくさんの日本人観光客が韓服を着て景福宮に入りますが、韓国の人たちはそれをどう思っていますか?」とたずねた。
それには好意的なコメントがほとんどだったけど、「내가 벌써 노땅인가」(私はもう老いぼれなのか)と嘆く韓国人がいた。
ネタバレすると、この人は日本語の韓服を機械翻訳して、「着物」とカン違いしていた。
日本人が着物姿で景福宮に入ることを韓国人が歓迎すると、「自分の価値観や認識はもう時代遅れなのか」と嘆く気持ちが理解できるだろうか。
彼(彼女?)はこんな思いを書き込んだ。
「私はもう老いぼれなのか。日本は閔妃(ミンビ、びんひ)虐殺事件でも、韓国を滅亡させたことについても謝罪をしていない。韓国人、中国人、東南アジア人を性奴隷にし、アメリカやヨーロッパの国に被害を出したにもかかわらず、日本はどの民族にも謝っていない。
それなのに、日本人が景福宮で着物姿で出入りすることを韓国人が受け入れる。こんな考え方をしている若い人たちは正常なのだろうか。現在の大韓民国を築くために、必死に頑張ってきた大人たちがかわいそうだ。日本の女性が着物を着て景福宮に来て喜ぶなんて、狂った世の中だ」
*1895年に起きた乙未(いつび)事変の混乱の中で、閔妃が殺害されたことは事実。それをした人物は日本人か朝鮮人か判明していないが、韓国では一般的に日本人のしわざと考えられている。
この主張は間違った前提から始まっているから、すぐにほかの韓国人メンバーから「どこに“着物”って書いてある?」「あなたの目はちゃんと見えてるの?」とツッコミが殺到し、いつの間にかコメントは削除されていた。
しかし、ある韓国人は、もし日本人が着物姿で景福宮を歩いているのを見たら、その配慮のなさには腹が立つとコメントをしていた。
このグループにいる韓国人メンバーは基本的には日本が好きだけど、過去の歴史については「日本は加害者で、われわれは被害者である」という見方では一致している。
景福宮で見て不快に感じるのは、全身レギンス姿のベトナム人か、それとも着物姿の日本人観光客か?
韓国人にアンケートをしたら、後者を選ぶ人が多い気がする。国民感情からすると、これは単なるマナー違反を超えて、きっとあのガイドと同じように韓国の歴史や民族に対する侮辱行為と感じる。
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