「えっ、日本が助けてくれた?」中国人が日本の支援を知って驚いた理由

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日本の隣国への経済支援

日本は戦後、韓国に経済支援をおこない、「漢江の奇跡」といわれる経済成長をサポートした。その主役が韓国民であることは間違いないが、韓国ではその面が強調され、日本の支援についてはほとんど触れられることはない。
しかし、そんな残念な事例は韓国だけではなかった。

中国の近代化を支えた日本のODA

最近、中国のジャーナリストが「ウィーチャット」(いわば中国版LINE)に、こんな内容の「過激」記な事を載せた。

・日本のODA(政府開発援助)によって、中国は早く現代化することができた。それがなかったら、中国の発展は10年以上遅れていた。

・サプライチェーンの形成などでも日本企業の貢献があった。今、中国がアメリカとの「経済戦争」で負けないのもそれがあるからだ。しかし、国内では、日本の ODAやこうした貢献についてほとんど知られていない。

・今の中国には、ネットで日本への憎悪をあおり、日系企業を敵視する人が多い。しかし、外国企業が撤退したら中国自身が損害を受ける。だから、そうした人たちは愛国者ではなく「国賊」だ。

知人の中国人は日本に3年ほど住んでいて、2年前に帰国して今は母国で元気に働いている。ここでは彼の名前を「シャオシャオ」にしよう。
最近、彼と話をしたとき、このジャーナリストの主張について聞いてみた。

知られざる支援と「不都合な真実」

ーーシャオシャオはこの意見を知ってどう思った?

シャオ:まずは驚きました! 日本から中国へ ODA(政府開発援助)があったなんて、一度も聞いたことがありませんでしたから。

ーー日本は戦後、金銭的にも技術的にも中国を支援して発展を支えた。でも、シャオシャオにとっては、「寝耳に水」みたいなビックリ情報なんだ。

シャオ: 私は中国に20年以上、日本には2年以上住んでいますけど、まったく知りませんでした。別の世界線の話みたいです。

ーー 中国政府にとっては、日本の貢献はそれほど「不都合な真実」だったってことかな。だから、国民には広めたくなかった。

シャオ: そういう面はあるでしょうね。それは国民感情を傷つけますし、政府のメンツに関わることですから「タブー」扱いになります。

中国での表現の自由と「理性」ある判断

ーーそのジャーナリストは「勇者」だよね。国内でよくそんな意見を公表できたなって思う。彼は今後、勇気の代償を払うことになるのかな?

シャオ: それは大丈夫でしょう。中国でも表現の自由は認められていますから、あれはその範囲内にあると思います。

ーー 批判の対象は盲目的な愛国者で、政府じゃないしね。で、シャオシャオは中国の発展に日本の支援があったことを国民に伝えるべきだと思う?

シャオ: 「理性」にもとづいて判断することが大事です。事実を伝えることは「フェア」な態度なのでわたしは賛成です。

感情に流されない、これからの日中関係

ーー日本への憎しみをあおったり、日本企業を追い出そうと主張したりすることは?

シャオ: 大反対です! 中国で日本を敵視する雰囲気が広がると、回りまわって、日本に住む中国人が被害を受けるんです。それに、日本企業を追い出したら中国がダメージを受けることは分かりきっています。感情的になると流される人が多いんですよ。

ーーそれは「自傷行為」になると。

シャオ: 中国政府も去年の高市首相の発言に反発しているだけで、日本との関係は大切に考えています。あのジャーナリストが自説を公表しても問題が起きないのは、政府のそんな意思と無縁だとは思えません。

ーー日中友好を重視するといっても、それは中国の利益を中心にした考えだよね?

シャオ: 国家と国家の関係ですからね。個人とは次元が違います。

ーーそりゃそうだ。政府が国民の利益を優先するのは当たり前だし、国と国が「お友だち」になる必要もない。感情的にならず、理性的に考えることはたしかに大切だ。
「日本が中国の発展を支援したら、中国政府はそれに感謝して国民に知らせる」なんて発想はお花畑だったかもしれない。

 

 

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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