浅田選手の引退への韓国紙の反応。結局は「キム・ヨナ自慢」

 

フィギュアスケート女子の浅田真央さんが引退を発表した。

そのことは日本のテレビや新聞で、「これでもか!」というほど報道されていた。

このことは韓国でも新聞で取り上げられている。
韓国の新聞を読むと、韓国人の考え方や価値観が見えてくる。

今回はこの引退のニュースをとおして、日本人とはちがう「韓国人らしさ」について書いていこうと思う。

*以下、「浅田真央」という表現にさせてもらう。

 

韓国のマスコミが浅田真央について書くとき、必ずといっていいほどキム・ヨナが登場する。

同じ年でライバル関係にあったからそれは当然なのかもしれないけど、その書き方が何ともイヤらしい。

たとえば、中央日報の記事のタイトルがこれ。

キム・ヨナを追い抜けず浅田真央が引退へ

 

「浅田真央が引退へ」だけで十分。
「キム・ヨナを追い抜けず」なんて言葉はいらない。

日本の新聞だったら、引退する選手にはもっと敬意をあらわすはず。
良い悪いの問題ではなくて、日本人と韓国人とでは感覚が違うということなんだろう。

 

記事の内容もタイトルどおり。
ジュニア時代には、浅田真央がキム・ヨナをリードしていた。

でもキム・ヨナが3回転ジャンプを完成してからは、浅田をリードするようになる。
そしてこんな文が続く。

「2010年バンクーバー冬季オリンピック(五輪)でキム・ヨナが当時、女子シングルで歴代最高点(228.56)を受けて浅田をおさえ金メダルを獲得した」

「キム・ヨナは2014ソチ五輪では釈然としない判定のせいで金メダルをアデリナ・ソトニコワ(ロシア)に譲った」

(キム・ヨナは)「優れた演技で賛辞を受けながら引退した。一方、浅田は6位にとどまった」

 

 

浅田真央の引退を伝える記事が、なぜか「キム・ヨナはどれだけ素晴らしい選手だったか」を伝える記事になっている。

韓国人にとってキム・ヨナは「国の誇り」だから、国民受けする書き方をすればこうなるのか。

記事には、浅田真央の関係者の「どんな場合にもあきらめない偉大なスケーターだった」という言葉もあるけど、記事全体を読んだ感想は「キム・ヨナの偉大さを伝えたい記事だな」というもの。

 

浅田真央の引退についての記事なんだから、もう少し浅田真央に焦点を当ててほしい。

これが個人のブログなら「その人の価値観・考え方」ですむ。
でもこれは韓国の全国紙の記事だから、韓国人の価値観や考え方に合わせて書かれているはず。

記事では、「浅田は、世界選手権で3回も優勝した日本最高のフィギュアスケートスターだ」と書いた後に、「キム・ヨナを追い抜けず」という構成になっている。

こういう文章に韓国人は自尊心をくすぐられるし喜ぶ。
記者としては、たくさんの人に読まれる記事を書く必要がある。
韓国人の常識にそったもので、読者が読んでいて気持ちの良い文章を書こうとするとこうなるのだと思う。

韓国で新聞を売るためには、韓国人の価値観や常識に合わせた記事を書く必要があるから、これは仕方ないか。

 

 

中央日報の別の記事もこんな感じ。

韓国メディア、浅田の引退を一斉に報道…「韓国のファンも残念」

「キム・ヨナがグランプリとバンクーバー五輪を制覇するなど“フィギュアの女王”として派手に注目されたが、浅田はいつもキム・ヨナの影にとどまった」

韓国で最大の発行部数を誇る朝鮮日報も、浅田真央の引退を伝えている。
その記事のタイトルはこれ。

「 フィギュア:サヨナラ真央 ヨナの陰に隠れたナンバー2、平昌五輪の夢破れる」

そしてこれがその中身。

「ナンバー1だけが記憶される世界」では多くのスポーツ選手が涙を流す。

書くまでもないことだけど、「ナンバー1」とはキム・ヨナ選手のこと。
それ以外は記憶されないらしい。

 

 

さらにこれは、中央日報の別の記事。

消えてしまった平昌の夢…浅田真央が現役引退

しかし、シニアではキム・ヨナの壁を越えることができなかった。

浅田真央がキム・ヨナを越えられなかったのは事実。
だけど、何度も何度も書くことではないだろう。
これでは、引退する選手に対しての敬意がない。

と思ってしまうのは、自分が日本人だからか。

韓国人の考え方からしたら、これが自然な書き方なんだろう。
「日本人と韓国人とは価値観や考え方、感性がちがう」と理解するしかない。

 

 

そんな記事を書く一方で、中央日報にはこんな記事もある。

釜山の外国人観光客 中国人は減った一方日本人は増加

 

記事の内容はこのタイトルのとおり。

今、中国人は韓国に怒っているため、中国人の観光客は激減している。
でも日本人の観光客が増えたことで、そのぶん韓国は助かった。

記事によると、釜山市観光振興課の課長は「中国人観光客の減少に伴う被害を最小化することができるように」、いろいろな対応をすると言っているらしい。

それならまずは、日本に対する見方を変えたらどうだろう?
もう少し日本や日本人に対して敬意を払うようになれば、具体的な利益となって韓国に返ってくると思う。
そうすれば、お互いにとってウィンウィンになるはず。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。