旅㊳シートベルトを「締める」の英語。put onとfastenの違い

 

何十回も飛行機に乗っていると、自然に覚えてしまう英文がある。
それがこれ。

「Fasten your seat belt,please(シートベルトをお締めください)」

飛行機が離陸するときや着陸するときには、必ずこの英語が機内アナウンスで流れる。
どの航空会社の飛行機でも、まったく同じ英文を話していると思う。
おかげでこの英語はすっかり覚えてしまった。

 

 

「『シートベルトを締める』という英語は『fasten your seat belt』なんだ!」

と覚えたのはいいけど、イギリス人やアメリカ人がそう言ったのを聞いたことがない。
彼らが車に乗ってシートベルトを締めるときには、「fasten」ではなくて「put on」と言っている。

今までにいろいろな英語のネイティブ・スピーカーとドライブに行ったことがあるけど、「fasten」という英単語を使った人は一人もいない。

これはどういうことだ?
せっかく覚えた「fasten your seat belt」は、飛行機専用の英語だったんだろうか?
そもそも「fasten」と「put on」の違いってなんだ?

これが長い間謎だった。

 

それでイギリス人の友人に「fasten」と「put on」の違いを聞いてみた。
するとこんなことを言う。

両方とも、「シートベルトを締める」と言うときに使うことができる。
でも意味が少し違う。

fastenは、両手でしっかり結びつけるようなときに使うらしい。
ジェットコースターのシートベルトを締めるときは、fastenを使う。
「ボタンを留める(しめる)」の場合もfastenになる。
コートを着るときもこのfastenでいい。

 

それに対してput onは、強く体を固定しないで「身につける」ぐらいのときに使う。
車のシートベルトは、ジェットコースターのように体をしっかりと固定するものではないから、put onがいいらしい。

個人的にput onは、「(服を)着る」とか「(帽子を)かぶる」というように覚えていたから、「シートベルトを締める」にput onを使うのはどうも違和感がある。
でもイギリス人は問題ないという。

「シートベルトを締める」を「wear a seat belt」と言ってもいいらしい。
シートベルトにwearだと、「シートベルトを着る」みたいでさらに違和感が増してしまう。
でもイギリス人が言っているのだから、間違いないはず。

 

こちらの記事もいかがですか?

英会話 目次①

旅㉚パスポートはある!でも日本大使館がなかった。in 西アフリカ

日本語に似ている韓国語。その理由は幕末~太平洋戦争にあり。

旅⑳最後の晩餐:中国のラストエンペラー溥儀とチキンラーメン

日本はどんな国? 在日外国人から見たいろんな日本 「目次」

 

ツイッターで、日本の良いところ、つぶやいてます。
folow me plz.
@amamatsushizuo3

 

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。