日本の小学生の「なりたい職業」として、人気急上昇中のユーチューバー。
でも、これほど親の願いとは反対の職業もないかもしれない。
アクセス稼ぎのためにやることが、非道でゲス過ぎるのだ。
「一部ユーチューバーが」と限定できるかよくわからないレベルで。
最近もある日本人ユーチューバーが殿堂入りを果たした。
このユーチューバーがあげた動画は「ブスババ抜きゲーム」というもの。
そこにはこんなシーンが出てくる。
街を歩く女性に後ろから近づいて肩をたたく。
いきなり触られた女性は、驚いて振り向く。
その女性の顔を撮影して、こんなテロップを載せたりセリフを吐いたりする。
「ただいま、ブスにつき、映像が乱れております」
「本当にダメ。本当にダメだった。本当に出しちゃいけないレベルのブス」
「あれは、ドボン」
「ブスなのはきっとマスクしてただけです」
「これ、信じられないブスじゃないか?」
こんな動画を発案・作成・公開するどこかの段階で、「これはマズイ」と思わなかったのか。
このユーチューバーを支持する人もいるけど、それはほんの少数。
圧倒的多数の人はあきれて怒り、動画には批判が殺到した。
でも、この件で一番理解しにくいのは所属事務所のコメントだ。
J-CASTニュースの記事(2018/10/19)から。
所属事務所のKiii(キー)は10月19日、J-CASTニュースの取材に対し、「本人たちと話し合った結果、コメントは避けさせて下さい。リスナーから低評価され、ネガティブに考えているからです」と答えた。
人気ユーチューバー「ブスババ抜きゲーム」動画が波紋 「やり過ぎでは」「全然笑えない」
なんでこのユーチューバーが落ち込むのか。
「高評価を受けられる!」とホンキで考えていたということか。
このユーチューバーの住んでいる世界が分からない。
ネットの反応も厳しい。
・酷すぎて言葉もない
・差別を助長してるだけなのでは?YouTube好きだけどこういう低俗な連中がのさばってるのには反吐がでる
・セクハラとか女性蔑視とか怒りや呆れ以前に、誰も傷つかないネタなんていくらでもあるだろうにこれに行き着いた謎。
・精神年齢が一桁のままユーチューバーになるとこうなるという悪例。
・わけもなく不特定の女性にさわったのなら容赦しないでいいと思う。
・事務所コメントが全力で追い打ちかけてて草。
・路上で見ず知らずの女性をいきなり侮辱し、その様子を嘲笑しながら公開する。通り魔。
・馬鹿はいくらでもいるものね
・ゴミやノォ〜消えればいいのに。
・こういうくだらんものに一定数が群がる。
・見知らぬ人をブス呼ばわりして再生数稼ぎたいくせに低評価バンバン付けられたら自分たちがネガティブになったからコメント出来ないとかクソメンタルすぎないか
せめてもの救いは、これが日本国内の出来事だったこと。
外国で現地の人に迷惑をかけるユーチューバーではなかったことだ。
ローガン・ポールのような日本人が現れたら最低最悪。
早く生まれ変わることを望む。
ローガン・ポールは世界的に有名なユーチューバー。
ウィキペディアによれば年収はおよそ14億円で、フェイスブックに動画を1つ投稿すると15万ドル(約1700万円)をかせぎ出す。
このローガン・ポールが2017年に、青木ヶ原樹海に入って自殺者の死体を撮影したことで、世界中からぶったたかかれた。
さすがに死体にはモザイクがかけられていたけど。
「これはYouTubeの歴史に残る瞬間になる」と言うなど、ローガン・ポールはこの後の展開をまったく読めていなかった。
「本当に出しちゃいけないレベルのブス」と言った日本人ユーチューバーと同じだ。
この動画によって、ローガン・ポールを取り巻く世界は一変する。
俳優のアーロン・ポールは「気分が悪い。多くの若い人がお前を尊敬しているなんて信じられない。(中略)お前は完全にゴミクズだ」とポールを強く批判。ピューディパイやフィリップ・デフランコといった他のYoutuber達からも、本件でのポールの態度が不謹慎であるとされ、また、日本で行った数々のいたずら行為を撮影した動画もまた批判の対象となった。
ローガン・ポール
今年の夏、京都のゲストハウスで出会ったイタリア人がこの動画を知っていた。
それで「あのスーサイド・フォレスト(自殺の森)は日本のどこにあるの?」と、青木ヶ原樹海のことを聞かれた。
きのう会ったインド人ユーチューバーもローガン・ポールのことは知っていて、「越えてはいけない一線を教えてくれた」と反面教師にしていた。
いろいろな人から「最悪」と言われるローガン・ポールだけど、青木ヶ原樹海の一件があっても反省する様子はない。
BBCの記事(2018年05月1日)から。
日本での動画について謝罪したものの、自らのスタイルを貫くポール氏は、以降も行動を穏やかなものにする様子を見せていない。
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結局、自殺した人を撮影しても、「ブスにつき、映像が乱れております」とテロップを入れても、どんなに他人に迷惑をかけたとしても、それによろこんでついて来る信者がいればもうかる仕組みになっている。
「ブスババ抜きゲーム」した日本人ユーチューバーは公式プロフィール・ページで、「YouTubeへのこだわりとは?」という質問に「自分を人間と思わないこと」と書いている。
たしかに心か知性があったら、あんな動画は撮れない。
よかったら、こちらもどうですか?
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