朝日新聞にこんな記事(2018/12/13)があった。
南京事件の追悼式典、習氏ら参加せず 日本へ配慮にじむ
中国南京市で、81年前に起きた南京事件の追悼式典が開かれた。
これは、旧日本軍が1937年12月に中華民国国民政府の首都・南京を占領したときに、中国人の捕虜や市民を殺害したとされる事件だ。
くわしいことはここをどうぞ。
中国で南京事件は反日のシンボルになっていて、この式典は重要視されている。
でも今年の式典では、習近平(シーチンピン)国家主席の姿がなかった。
共産党の最高指導部メンバーの7人も式に出席しなかった。
どこまで正確かわからないけど、日本でいえば、原爆犠牲者を追悼する式典に首相が出席しなかったようなものかも。
このトップ不在は「日本への配慮」を意味するという。
いま日本と中国の関係は良くなりつつあるし、中国は日本との関係を大事に考えている。
それは日本も同じ。
魚心あれば水心で、安倍首相が靖国参拝をしなかったことへの”返事”の意味もあるはずだ。
このニュースにネットの反応は?
・なんでこれが日本に対する配慮に見えるんかな?(´・ω・)
・反日思想の国に、援助や協力なんて必要ない。
・習氏が日本に配慮は無いだろう。
こんな否定的な見方もあったけど、好意的に受け止める人のほうが多かった。
・参加しない!? 日本にそこまで配慮するか…
・歴史は歴史、今は今。
歴史は重要だけど、今の関係だって重要だ。歴史の記憶に囚われすぎて、今を疎かにしていまっては本末転倒。
・中国とは上手く未来の日中関係が構築出来そうだな。
ちなみに南京事件については「存在しない」「でっち上げ」と言う人もいるけど、日本政府の認識は違う。
被害者の数はわからないけど、「非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」という立場だ。
くわしいことはここをどうぞ。
中国でスイカや風邪薬が爆発したと聞いても驚かないけど、南京事件の追悼式典に習氏が来なかったというのは驚いた。
*「チャイナボカン」で検索。
習氏は去年、式典に出席はしたけどスピーチはしなかった。
この場で日本を非難しなかっただけでも、日本への配慮が見てとれる。
今回は出席もなしだ。
中国はいま、日本との関係改善を本気で考えている。と断言してしまう。
ちなみに今回の式典では、中国共産党のお偉いさんがこう話していた。
「この40年間、中日友好のために両国の多くの人たちが努力してきた。隣国として、共に世界平和に貢献することが大切だ」
「共に」という言葉がポイントですね。
「わが国との関係を重視するのなら、日本は歴史の直視や心からの反省が大切だ」と言う国とは違うのだよ、いまの中国は。
去年の式典についていえば、このとき訪中していた韓国の文大統領が「われわれ韓国人は、中国人が経験した苦しくて痛ましい事件に深い同質感がある」と話していた。
習主席は何も言わなかったのに。
韓国としては「抗日連携」を中国にアピールしたかったのだろう。
それから一年たったいまの中韓を見ていると、このときのウインクが習氏に届いたとは思えないけど。
いま文大統領は北朝鮮にウインクをしているけど、一年後にはどうなっているのだろう?
歴史の話になると、日本のネットでは韓国と比べる人が出てくる。
「この辺が韓国と違うんだよな」
「韓国なら間違いなく出席を選択してたはず」
と反日度においては、中国は韓国よりマイルドと感じている人が最近増えてきたと思う。
といってもgood or badではなくて、bad or worseの選択ではあるけれど。
でもいまの日本にとって中国との関係は重要だ。
地方都市のデパートでも、中国人用に「銀聯カード(ユニオンペイ)」での支払いができるところが増えてきた。
でもネットでは、中国を韓国を一緒にして「反日的な国」と見ている人が多い。
いまの中国を韓国と同一視するのは間違いだ。
ここ数年、中国は日本にこういう要求をしていない。
朝日新聞の記事(12/13)
慰安婦問題、安倍首相の「謝罪で解決する」 韓国議長
いまの日中接近はお互いの利益のため。
友好よりはビジネスの要素が多くて、ハッキリ言えばそのほうがお互い儲かるから。
でも、信頼や誠意によって成り立つ関係より、利害関係のほうが分かりやすい。
目的が見えていれば、何に注意すればいいかもわかる。
信用は油断に、期待は失望に変わりそうでコワいから、いまはビジネスライクな関係でいい。
安定した関係は双方にとって有益だ。
それに、日本が何を言っても韓国は態度を変えないけど、中国と仲良くなるのを見せればきっとあせる。
だからいまの中国を「韓国と同じ反日国」とみるのは明らかに不公平だし、その認識は新しくしたほうがいい。
過去にこだわって、現在と未来の利益を失ってはいけない。
オマケに国家の信用も失ってしまった国があるらしい。
日中関係については、こんなテレ朝ニュース(2018/12/14)もあった。
度々、日本を批判…中国報道官9年ぶり“対話再開”
中国のスポークスマンが9年ぶりに来日することが分かりました。
日中の報道官による話し合いが行われるのは9年ぶりのこと。
冷え込んでいた日中関係は完全に過去になりつつある。
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