韓国の被害者意識の高さについては、前々からうすうす感づいていた。
だから今さら驚くこともないのだけど、ハンギョレ新聞の社説(2019-03-13)で「麻生の脅迫」と書いてあったことにはアキレタ。
日本企業資産差し押さえに報復するという麻生の脅迫
3月12日に国会で、麻生財務相が韓国への対抗措置(ハンギョレ新聞的には「報復措置」)について言及した。
麻生大臣が具体的な経済制裁について述べたのはこれが初めて。
ということで韓国側には緊張が走った。
韓国に対する対抗措置には、関税の引き上げ、送金の停止、ビザの発給停止などを検討しているという。
日本政府の「遺憾の意」と「極めて遺憾の意」を示されるだけなら韓国には屁の河童だけど、経済的ダメージをともなう一撃は恐ろしい。
それが現実に近づいてきたことにショックを受けるのは分かるけど、大手メディアが「被害者意識からの逆ギレ」をするのはみっともない。
そもそも、全ての原因は韓国側にあるのだから。
韓国の最高裁が1965年の日韓請求権協定を無視して、徴用工訴訟で日本企業に賠償命令を下したことが「終わりの始まり」になった。
ちなみにこの判決は国際法違反というオマケ付き。
韓国の原告側が差し押さえた日本企業の資産を現金化すれば、日本政府は韓国への対抗措置をおこなうつもりだ。
まーそりゃそうだ。
自国の企業が不当に財産を奪われて、黙っている政府が世界のどこにあるのか。
韓国側が現金化という「ルビコン川」を越えたら、日本が具体的な手段で対抗するのはあたりまえ。
でも韓国には、日本や世界のあたりまえが通じない。
自分たちの過失や責任はポイっと棚に放り投げて、ハンギョレ新聞は日本をこう非難する。
事実上の脅迫に近い。日帝強制占領期の過ちを反省する態度はかけらも見られない居直りの態度だ。
100年前の話を持ち出す前に、54年前の日韓請求権協定をよく見てほしい。
あれで韓国政府が「最終的な解決」を確認して、その後の政府もそれを認めていた。
いまになって、「当時の強制徴用は違法であったため請求権協定の対象ではない」なんて言い訳をしても通じない。
それに「日本企業の財産を現金化するぞ」というのは、事実上の脅迫ではないのか?
麻生副首相は日帝強制占領期に朝鮮人1万2千人余りを強制労働させた悪名高い「麻生炭鉱」の社長の息子だ。
徴用工は強制労働ではなかったし、「朝鮮人1万2千人余り」の根拠もまじ不明。
それに親や祖父が何をやったとしても、その罪や責任を子どもに背負わせるという考え方は間違っている。
これじゃ、ただのレッテル貼りで個人攻撃だ。
日本が経済力を盾に韓国に「過去の歴史屈従」を強要するというように見える愚かな行いにすぎない。
「慰安婦は性奴隷だった」とか「20万人の朝鮮人女性が強制連行された」とか、客観的な根拠がないのに「過去の歴史服従」を強要しているのはどこの国なのか。
徴用工訴訟問題は、韓国側が日本との約束を守ればそれで済む問題だ。
司法の「やらかし」は、政治がカバーすればいい。
1965年の請求権協定で、韓国はすでに日本から巨額の経済支援金を受け取っている。
そしてそれをもとに「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を実現して、いまの韓国は世界の先進国といっていいほど豊かな生活をしている。
だから元徴用工に個人請求権があるのなら、韓国の政府と企業が「漢江の奇跡」の成果からお金を出せばいい。
「日本政府はいったいいつまで韓日関係の落ち込みを放置し、あおるつもりなのかと尋ねたい」というのは、自国の政府に聞けばよろし。
韓国側が「居直りだ」「脅迫だ」と叫ぼうと怒ろうと、現金化という一線を越えたら、日韓はもう後戻りはできない。
被害者意識は高いけど、当事者意識は薄い。
そういう人は感情的になりやすいから、話し合いでの解決はむずかしい。
だったら、それ以外の方法でアプローチするしかない。
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