「断交で結構」。でも結局、韓国に譲った岩屋防衛相に国民激怒

 

いまから半年前、防衛省は激しく怒っていた。
きょねん12月20日、韓国海軍の駆逐艦が自衛隊機に射撃用レーダーを照射したことで日韓の大問題となった。
これは銃口を向けることと同じ意味で、敵機を撃墜するために行う危険な行為だ。
友好国に対してすることとは考えられない。
でも、それ以上に考えられないのは韓国側のその後の対応だった。
日本から謝罪と再発防止を求められた韓国は“逆ギレ”。
自衛隊機が低空で危険な飛空をしたと主張して、日本に謝罪を要求する。

韓国側に危険行為の根拠を求めたところ、とても“韓国らしい”答えが返ってきた。
そのことは防衛省ホームページに書いてある。

韓国側からは、そのようなものは示されず、逆に「脅威を受けた者が、脅威と感じれば、それは脅威である」などの全く客観性に欠ける回答を繰り返しています。

韓国レーダー照射事案に関する最終見解について

 

感じればそれは事実、ということを韓国はよく主張する。
慰安婦問題でも徴用工問題でも、被害者がそう感じれば、そう言えばそれは事実になってしまう。
そして日本はその“事実”にもとづいて、反省や謝罪をしなければならない。
こんな韓国理論にどれだけ振り回されてきたことか。
韓国はやっぱり韓国だった。
「これでは話しにならない」と防衛省は協議を打ち切る。

 

このときの防衛省側の怒りはすさまじかった。
怒り疲れて脱力してしまうほど。

デイリー新潮の記事(社会2019年1月7日)で海上自衛隊OBがこう話す。

『レーダー照射をしていない』という事実は提示されなかった。現役の海自自衛官も、怒りを通り越して呆れているようです。『いつまで論争をやっているんだ』と、相手にするだけ無駄という声が漏れています

レーダー照射問題、韓国政府の反論動画に海自OBは「2年前の共同訓練と同じ。断交で結構」

 

海上自衛隊の現場レベルでは、「もう韓国海軍を相手にするのはやめよう」とのあきらめモードもただよっていた。
それとこれは初耳なのだけど、海上自衛隊は米露中に次ぐ世界第4位の“海軍力”を持っている。
そしてなんと、韓国海軍の幹部は日本の海自で研修を受けているというオチ。
結果として海自OBは、「海上自衛隊と韓国海軍が断交状態になったとしても、我々は困りません」と言い切る。

 

日本は結局、韓国から謝罪も再発防止の確約も受けられないまま話し合いを断念する。
それから数か月後、この問題は再び動き出した。と思ったら、消えてしまった。
岩屋防衛相が6月1日に、韓国の鄭(チョン)国防相とシンガポールで非公式に会談を行う。
これが非公式だったのは、首相官邸側は韓国との協議を渋ったけど、岩屋氏が熱望した結果という。
「いまの韓国と話し合ったところでいいことはない」という不安は的中。

韓国側はレーダー照射の事実を認めず、謝罪も拒否。
逆に日本に自衛隊機の“危険飛空”を非難する。
これに対して岩屋大臣は、レーダー照射問題については韓国側にこれ以上追及しないと言う。

韓国紙・中央日報の記事(2019年06月02日)によると、日本側が責任を認めなかったため、「両国の信頼は完全に回復していない」ものの、次の点で韓日は合意した。

鄭長官は引き続き「韓国と日本は隣り合う友好国として国際社会で起きるあらゆることに対して緊密に協力し共助する必要がある。協力して発展させていこうということでも意見が一致した」と話した。

「哨戒機問題後初の韓日国防相会談…日本は謝罪の代わりに不満だけ話す」

 

自分たちの非は認めず日本を非難するけど、協力は約束させる。
「日本は謝罪の代わりに不満だけ話す」と書いているけど、韓国としては大満足だったはず。

 

でもこの結果に日本国内では不満や怒りが沸騰。
元航空自衛官で自民党議員の宇都隆史氏は、岩屋衛相には「怒りに身が震えている」と言う。
産経新聞の記事(2019.6.7)から宇都議員の言葉を拾っていこう。

自民・宇都氏「怒りに身が震える」 岩屋防衛相を批判

「会っても結果が伴わないなら意味がない」
「(徴用工問題などで外務省が外交努力を重ねているのに)防衛省だけが『一歩前に、未来志向で』なんてあり得ない」
「パフォーマンス的に頑張っているように見せたい。どこの大臣だ」
「守らなくてはいけないのは国益だ」

これと同じ思いをしている自衛官の家族も多く、今回の岩屋防衛相の対応については厳しい声がたくさん寄せられているという。
レーダー照射問題を棚上げにして、“未来志向の日韓関係”を築いた岩屋防衛相は笑顔で鄭(チョン)国防相と握手を交わす。

これが火に油を注いだ。

「レーダー照射問題が解決していないのに、笑顔で会談したのは問題だ」
「現場で命をかけて警戒・監視している自衛隊員の気持ちを考えるべきだ」

こんな意見が自民党議員から飛び出す。
「断交で結構」という声があったにもかかわらず、結局は韓国にゆずってしまった。
そんな岩屋大臣はもうすぐ大臣ではなくなる可能性が高い。

朝鮮日報の記事(2019/06/27)

東京の有力消息筋は「岩屋防衛相は任命されてから9カ月しかたっていないが、韓国に強く対応できないという批判が多く、来月の参院選後の内閣改造で交代させられる可能性が高い」と語った。

韓国国防相と笑顔で握手した罪…岩屋防衛相に批判殺到

 

「笑顔で握手」について、岩屋防衛相は「『会うときも別れるときも気持ちよく』というのが私のモットーなので、まったく問題はなかった」と話す。

でも自分だけ気持ちよくなるから、国民は激しく怒っている。

 

自分たちの非は認めず、謝罪を要求していれば日本は折れるし譲る。
韓国にそんな“成功体験”をさせた責任は取るべきだ。

 

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5 件のコメント

  • そうだ、そうだ。こんなヤツはすぐ更迭しないといけないし、次の衆院選挙では絶対落とさなければいけない。ムダな税金。

  • これはおそらく、制服組の上層部、あるいは内閣からの指示あってのことだと思います。
    隣国と喧嘩になるかもしれない時に、防衛省が先頭に立って向こうに喧嘩を売っていたんじゃシャレにならない。防衛省が出ていくのは、一番最後ですよ。先鋒としては、まず、外務省+経産省が対抗するのです。それが現代国際政治の常識。
    防衛省については、とりあえず、対立事項は棚上げにして、隣国としての色々な対応手続きだけは確認しておこうということだろうと思います。でも観艦式へ韓国を招待するようなことはしません。
    まあ、岩屋大臣は、汚れ役・嫌われ役をこなしたということです。でも、おそらく次の内閣改造では交代でしょうが。

  • >制服組の上層部、あるいは内閣からの指示あってのこと
    全国紙やNHKの報道でこれが確認できませんでした。
    でもこれもふくめて、それもひとつの意見ですね。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。