いまも韓国で行われている「日本製品は買わない・日本には行かない」というノージャパン運動。
これを招いた大きな原因に、韓国の政治家やマスコミが国民の反日感情に火を点けたということがある。
くわしいことは読売新聞の社説(2019/09/22)をどうぞ。
韓国人客の減少 反日感情の広がりを懸念する
今回は、反日感情をあおって国民を扇動する韓国メディアの一例を紹介しようと思う。
3か月ほどまえ、韓国最大の発行部数を誇る全国紙・朝鮮日報にこんな記事(2019/08/09)があった。
日本政府が韓国人受刑者の韓国移送認めず 15年の靖国爆発音事件
2015年に靖国神社のトイレで爆発事件が発生。
爆発物を仕掛けたのはチョンという韓国人男性で、一度は韓国へ帰国したものの、また日本にやってきたところを逮捕された。
たまたまそのときトイレには誰もいなかったからよかったけど、タイミングがずれたら日韓関係を左右する大事件になるところだ。
これを韓国メディアは「靖国爆発音事件」と呼ぶ。
*くわしい内容を調べようとしたけど、ウィキペディアではこの事件が見つからなかった。
ということでこのインターネト辞典を見てほしい。
韓国政府は日本の刑務所にいるこの韓国人受刑者の移送を求めたけれど、日本政府は認めなかった。
韓国側が日本にこんな要求をしたのは、2017年に男性が母親に訴えたことがきっかけだ。
爆発音事件を起こした同受刑者は17年4月に母親を通じ、韓国の矯正施設への移監を要請した。これを受け法務部は昨年3月、日本政府に移送協力を要請していた。
日本政府が韓国人受刑者の韓国移送認めず 15年の靖国爆発音事件
日本国内での犯罪だから、外国人でも日本の法にしたがって処罰をうけるのは当たり前。
死傷者は出なかったのだから、ずっと日本の刑務所にいるわけでもないし。
日本人が韓国でこんな事件をおこして、母親が日本政府を動かそうとしたらきっとたたかれる。
チョン受刑者が韓国への移送を母親にお願いして、母親が韓国政府に求めた。
政府がそれに応じて日本へ要請したというのは、韓国世論が母親の主張を後押ししたからだ。
そのきっかけとなったニュースが全国紙の中央日報にある。
一面トップで、日本の刑務所で息子が「深刻な人権被害」を受けているとある。
それは日本人としても気になる。と思って記事を読んだら、その時間を返してほしくなった。
息子が独房で眠ろうとしたところ、刑務官が全長20センチのムカデを投げ入れたという。
腕で防いだけど、息子はそのムカデに噛まれてしまった。
あとは中央日報の報道(2017年12月12日)を見てもらおう。
イさんは「息子はムカデに噛まれた腕が腫れ上がり痛みを感じるようになったため治療を要求したが拒絶された」としながら「大使館担当領事と日本政府に抗議書簡を送ったが、何の返事もなく黙殺された」と主張した。
<靖国爆発音>韓国人受刑者の母親「刑務官がムカデ投げ入れ…人権侵害深刻」
さあ、考えてみよう。
こんなものを職場に持って行って、韓国人に投げつける日本人がいるだろうか。
こんなものをどこでどうやって手に入れたのか。
刑務所の中なら各所に監視カメラがあるだろうし、刑務官が投げつけた後、そのムカデはどうなったのか。
厚い手袋をつけた手で捕まえてまたカゴに入れたのだろうか?
まさか生きたムカデをそのまま放置することはないだろう。
ツッコミどころ満載で、どこから手をつけていいのか分からない。
そもそも職を失うリスクを負って、刑務官がここまでする動機がさっぱり分からない。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
日本人がムカデを投げこむ!?韓国が日本嫌い/反日になる理由。
バカバカしい創作とボクは確信しているけど、韓国では何の裏付けもなくこれが全国紙に載ってしまう。
母親の言う「深刻な人権侵害」を伝えた韓国メディアは他にもあったはずだ。
(ボクの知りかぎり、これを報じた日本のメディアはひとつもない)
これが韓国世論をうごかして、政府が受刑者の移送を求めたけれど日本政府は断った。
メディアが大々的にこんな報道をするから韓国では反日感情、日本では嫌韓感情に火が点いてしまう。これで韓日関係が悪化しなかったら、その理由が分からない。
複数の韓国紙を読み続けてほしい。
こんな報道は珍しくないから。
韓国といえば客観的な根拠もなく、「脅威を受けた者が、脅威と感じれば、それは脅威である」という主張を国家レベルでする国だ。
そしてその“事実”にもとづいて日本に謝罪を要求する。
日本に対しては「言ったもの勝ち」というところがあるし、「反日愛国」であれば世論もそれを支持する。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
最後に、チョン容疑者がこの事件をおこした動機について書いておきたい。
韓国メディアの報道姿勢も関係しているから。
現場が靖国神社ということで、犯行には政治的な目的があったのでは?と議論を呼んだけど、実際にはそんな思想的背景はなかった。
こんな事件をおこせば韓国のマスコミから称賛されると思ったから、と本人が東京地裁で語っている。
これには当時、産経新聞があきれていた。(2016.7.4)
「たとえ犯罪であっても反日行為は愛国行為であり、称賛される」との意識を一部の韓国人が持っているという事実を改めて知らしめた。こうした意識の背景には、長崎・対馬の寺院から仏像を盗んで韓国に持ち帰った犯人を英雄視するなどしてきた一部の韓国世論の“病理性”があるといえそうだ。
「韓国マスコミに褒められたかった…」と靖国爆発音事件の全昶漢被告 母親は「一族に反日思想はいない」と言うが…
国民の反日感情をあおって関係を悪化させて、その解決を日本に求めてくる。
韓国のマスコミにはそんな無責任なところがある。
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