韓国の芸能人が国民の「親日バッシング」を避ける方法は？

日本と韓国の芸能人が日韓双方で活動しようと思ったら、その芸能人には鋭敏な危険察知能力が必要になる。
日本人ならまだいいけど、韓国の国民感情を刺激するとネットで猛バッシングされてかなり精神的にやられてしまう。
でも反日地雷はとても分かりにくい。
気を付けていても、知らずに踏んでしまうと爆発させてしまうこともある。

たとえば今年、平成から令和になるとき、TWICEの日本人メンバー・サナさんがインスタグラムでこんなメッセージを投稿した。

「平成生まれとして、平成が終わるのはどことなくさみしいけど、平成お疲れ様でした！！！
令和という新しいスタートに向けて、平成最後の今日はスッキリした1日にしましょう！」

これを見た韓国人から「軍国主義だ」「韓国から出て行け」といった批判が殺到して、韓国の全国紙がとり上げる大騒動となる。
同時にこれを見た日本のファンが怒り、「日本人だからってほんと韓国人ふざけないでよ」と書きこんで日韓でネットバトルが始まった。

くわしいことはこの記事を。

TWICE余波：「異常な反日」からの韓国人と日本人ファンの争い

日本にいる韓国の芸能人が上のようなメッセージを投稿しても、日本人は大して気にしないから炎上騒ぎにはならないだろう。

気をつけないといけないのは日本の嫌韓より韓国の反日。
韓国国民から「親日（＝裏切者）」というレッテルをはられないように、自分の言動には細心の注意を払わないといけない。
しかもいまは、日韓関係が戦後最悪と言われるほど悪化しているのだ。
そんな緊張状態のなかで、韓国の芸能人が日本で活動するとしたら、それだけで地雷を踏むことになる。

今月３日に名古屋ドームで開催された韓国最大の音楽イベント「2019 MAMA（Mnet Asian Music Awards）」では、事前から日本に行く韓国の芸能人には冷たい視線が送られていた。

ここでクエスチョン。

「2019 MAMA」でホストの大役をつとめた俳優のパク・ボゴム氏は、国内から不満がでないようにどんな方法をとったでしょう？

答えは中央日報の記事（2019.12.04）に書いてある。

この日に目を引いたのはパク・ボゴムがコートにつけた慰安婦バッジだった。（中略）慰安婦被害者を後援するバッジをつけてネットユーザーから支持を得た。どのような気持ちで出国するのか十分に伝えられたという反応だ。

慰安婦バッジをつけて出国した俳優パク・ボゴム…名古屋観光を呼びかけたＭＡＭＡ

地雷を踏んでも爆発しないように策を講じればいい。
日本で活動するとしても、空港で慰安婦バッジをつけた姿を見せればバッシングは受けない。
慰安婦被害者を支援すれば、「親日」のレッテルはりを避けることができる。
「どのような気持ちで出国するのか十分に伝えられた」というのは、大韓民国の国民として日本へ行くということだろう。

その一方で、地雷を踏んだのが「2019 MAMA」の主催者側だ。
公式ツイッターアカウントに書きこんだメッセージが国民を怒らせる。

「名古屋授賞式まであと２日。名古屋ではおいしい食べ物、美しい場所、その他にもは多くのことが皆さんを待っている。中部国際空港から簡単にアクセスできる。このすべてを楽しんでください」

ノージャパン運動をしているいまの韓国人にこれは大失態。
記事には、「ホストとは異なり、主催側は相反した行動を見せた。（中略）ＳＮＳに名古屋現地観光を呼びかける文章を掲載して袋叩きにされた」とある。
この文章は当然、高速で削除された。

これが本当に韓国ならではの現象なのだけど、「親日」という韓国の芸能人にとっては致命的なレッテルがはらせそうな行為をしても、「慰安婦被害者を支援した」という実績があればそれを免れることができる。
韓国でこれは絶対的正義だから、多少の「悪業」は大目にみてくれるのだ。

2018年には、テレビ番組でよく日本へ行っていた女性タレントのパク・ナレさんが「日本を愛しすぎている」という批判を受けたときも、元慰安婦を支援する施設「ナヌムの家」に寄付をしていたことが判明して炎上する前に騒ぎは収束した。
韓国の芸能人なら、バッジや寄付などで「慰安婦を支援した」という実績があればかなりの災いを避けることができる。
親日バッシングに対するお守りのようなものだろう。
もしくは免罪符。