【韓国からみた日本の嫌韓】原因に目を背けて現状をなげく

 

韓国紙が日本の「嫌韓」に衝撃を受けた。

ハンギョレ新聞の記事(2017-04-29)

日本“嫌韓”がこれほどだとは…侮蔑コメントの8割が“韓国”関連

2015年4月の1週間にヤフーで配信された記事1万件とそれへのコメント数十万件を調べた結果、登場する頻度が高い単語は1位が日本、2位韓国、3中国という順だった。
さらにその中の「侮蔑的コメント」を分析すると、全体の80%は韓国関連だったことが判明。

日本人は韓国についてのニュースに高い関心があって、それには否定的なコメントが多く寄せられる。
そんな現実を目の当たりにして、「これほどだとは…」と絶句したわけだ。

といっても、この対象は無作為に選んだ日本国民ではないし、同じ人が何度もコメントをしているケースもあるから、日本の全体像を正確にあらわしてはいない。
それに、何をもって嫌韓コメントにしたのかの判断基準も書いてない。
読んだ人の印象しだいなら、嫌韓コメントの数は多くも少なくもなる。韓国政府への批判を「嫌韓コメント」で片づけるのは不公平だ。

正確さには欠けるけど、それでもヤフコメから社会の傾向や流れをつかむことはできる。
記事では、ネットワーク社会論を研究する立教大学の木村教授がいまの日本についてこんな解説を披露している。

「日米欧に共通するのは、少数派や弱者に対するいらだちだ。底流には自分たちは多数派なのに、利益を享受していないという不満がある。ネットニュースへのコメントには、こうした社会心理が表れている」

 

と言うのだけど、韓国という国家や国民は「少数派や弱者」ではない。
世界に200ほどある国の中で、「嫌」が特に韓国へ集中することにはそれなりの理由があるはず。
韓国メディアの記事には、嫌韓の原因が日本人の不満やいらだちのように書いてあるけど、一番の原因はぶっちゃけ「韓国の反日」だ。
でも、韓国人の読者を対象とした韓国紙ではそれをハッキリ書くことができない。それどころかこの記事は自分たちの反日には目を向けず、日本に反省をうながしているようだ。
悪いのはゆがんだ日本社会で、韓国は不当な被害にあっているかのような書き方をしている。
都合の悪いことは一切スルーで、「日本“嫌韓”がこれほどだとは‥」と驚く無神経さも嫌韓を加速させているのだ。

 

この2年後、いま韓国メディアは日本の嫌韓にうんざりしていた。

中央日報のコラム(2019.12.06)

2019年、重い嫌韓の空気

文政権の立場に近いハンギョレ新聞に比べれば、中央日報の「反日レベル」はまだ薄い。
そのせいか重い嫌韓の原因を、「少数派や弱者に対するいらだちだ」と一方的に日本のせいにはしていない。
でもまあ、韓国人読者を相手にした文章だからどうしても限界があって、やっぱり反日の壁を越えることはできなかった。
「韓国の反日が嫌韓を生んだ」とは一言も書いてない。
ここで主張しているのは、日本人には受け入れられないような自分に激甘な言い訳ばかり。

たとえば「韓国は国際法を違反している」という日本政府の抗議に対しては、「論理は簡単で『協定文の解釈の差』」で済ませている。
きょねん10月に韓国の最高裁が徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じたことは、徴用工問題の完全な解決を約束した1965年の日韓請求権協定を完全にひっくり返している。
国内法で国家間の合意を否定することは国際法で禁止されているのだから、「韓国は国際法を違反している」という日本の主張は事実か真実のどちらかだ。

これを「解釈の違い」で片づけて、日本企業にお金を払わせようとするのは都合がよすぎる。しかもこれからの裁判の進展しだいでは、賠償金は億どころか兆を超える可能性もあるのだから、日本は少しでも妥協するときっと底なしのアリ地獄に引きずり込まれる。
ただたしかに「論理は簡単」で、韓国が日本との合意を守ってすべてを韓国側で処理すればいい。

でもこのコラムでは韓国側の過失は無視して、「韓国は国際法を違反している」と言い続けてきた(ラベリング)と結果と日本に責任転嫁する。

1年以上も続いた韓国に対する「ラベリング(labeling)」作業の結果だ。日本社会全般に韓国に対する否定的な空気が流れている。誰かが何かを約束したというわけではないが、誰もがそのように考える嫌韓の空気が日本社会を支配している。

大事な約束を1年以上も守らない側が被害者気分になるのだから、そりゃ日本社会はそんな空気に支配されるわ。

 

きのうの読売新聞の特集記事(2019/12/07)にあるように、国民感情を優先して法を軽視する韓国の姿勢にはウンザリさせられる。

[日韓の現場]宣伝戦<5>司法 法より世論迎合…歴史問題 蒸し返しの素地

 

このコラムでは、さいきん日本で行われた世論調査で「韓国に譲歩するくらいなら日韓関係の改善を急ぐ必要はない」と答えた人が約70%もいたと嘆いている。
でもこの悲嘆は甘えの裏返し。
合意も国際法も守らない状態を「解釈の違い」と正当化して、「どっちもどっち」に持ち込もうとする相手に譲歩の必要性を感じる日本人が少ないのは当たり前。

「年が変わると韓日関係は良くなるのだろうか。」と自然のなりゆきにまかせるような文を見ると、来年度の初めから自分の努力を放棄しているようにしか見えない。
反日世論に迎合して、原因から目を背けて現状を嘆くスタイルは2年前の韓国とまったく同じ。
「日本“嫌韓”がこれほどだとは…」「2019年、重い嫌韓の空気」なんて被害者気分のまま年を越しても何も変わらない。

 

これはきのう(12月7日)の検索キーワードで、いちばん上が最も数が多かったもの

 

そしてこれが今日のもの

 

こんなふうに、韓国の反日世論にはそれなりの代償を払わせるべき、と考える日本人がさいきん増えていると実感する。
「年が変わると~」と無邪気なことを言っているけど、ことしのノージャパン運動の反動で、来年は日本のターンになるかもしれない。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

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近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

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2 件のコメント

  • 嫌われるのがもしも嫌なのであれば、嫌われるような行動を今すぐ自らやめることです。
    個人的には、韓国は地理的に重要な隣国ではあるが、友好的関係でなくても別に構わないと思う。
    友好的でありたくないと向こうが考えているなら、そのように応じるまで。

  • 国内では反日、日本に対しては友好を叫んでもその矛盾を指摘されるだけです。
    でもどっちもやめられない止まらない。
    でも韓国社会での行き過ぎた反日を批判する声もでてきていて、「反日種族主義」という本が出てベストセラーになりました。
    日本が言っても反発されて終わりですから、韓国が内側から変わってもらうしかないです。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。