富士山や温泉が中国人観光客に人気の箱根で、ある店が掲示した張り紙が問題になっている。
朝日新聞の記事(2020年1月21日)
新型肺炎を理由に「中国人は入店禁止」 箱根の駄菓子店
店主の説明によると「うちの店はマナーの良くない中国人に荒らされてきた」ということで、問題にしているのは人間ではなくて行為。
それと中国で流行っている新型肺炎への不安が重なって、「自衛手段を取りたい」という理由から、中国人の入店を禁止する中国語の貼り紙を掲示したという。
この言葉からは政治的な目的や人種差別の意図はないようだけど、「中国人は入店禁止」という“自衛手段”にはやり過ぎという批判が上がっているのもたしか。
戦国時代のヨーロッパ人が日本へ神と悪魔を持ち込んだように、いつの時代でも外国人の到来には良い面も悪い面もある。
*結果的にキリスト教のデウス(神)は日本に受け入れられなかったけど。
きょねん対馬ではこんなことがあった。
中央日報の記事(2019.05.24)
日本メディアによると、日本の店主らはメニューや料金へのクレームの問題から韓国人客を断っていると伝えられた。
対馬に増える「韓国人お断り」の張り紙…その理由は?
釜山から目と鼻の先にある対馬は人気の観光スポットで、2018年には41万人の韓国人観光客が訪れた。
するとこんなマナー違反も目に付くようになる。
・観光名所や公園にハングル文字で落書きをする。
・公共の場所でタバコを吸って、そのあとはポイ捨て。
・「ここにゴミを捨てないで」という掲示を貼ってもジュースの缶やゴミを捨てていく。
それで対馬の店などでは、「私どもは日本語しかできません。韓国人のお客様には出入りをご遠慮願います」、「日本語を話せる方を同伴してください」といった張り紙が見られるようになって、日韓のメディアがこれを取り上げた。
マナー違反を問題視したと言っても、「ご遠慮願います」と丁寧な表現をしたとしても、「中国人(韓国人)はお断り」という掲示はやっぱりマズイ。
海外で「日本人は入店禁止」という張り紙があったら、きっと問題になる。
このやり方では法律上問題があるし、裁判を起こされたら店側が負けるだろう。
匿名の書き込みならともかく、裁判所が「〇〇人はお断り」を認めたらこれはこれで問題だ。
まあ、トランプ大統領を殺せば300万ドル(約3億3千万円)をわたすと言ったイランの国会議員よりはずっとマシだけど。
ただ対馬の場合、店を経営する韓国人も韓国人観光客のマナー違反に怒っているし、韓国のネット上でも、国内の公園でごみを捨てる韓国人を取り上げて「韓国人はエチケットについてもっと学ぶべき」と言う人もいる。
「韓国人お断り」という掲示に対して、そうなるだけの理由はあると“理解”する声が意外と多かった。
日本のどこかでこういう掲示があると、日本のメディアは「差別」をにおわせて非難したり、弁護士なんかは「法律上の問題がある」と言う。
それはその通りだけど、言いっぱなしジャーマンではこういう小さな店への救いがない。
飲食店に10人がやってきたけど、注文するのは酒1本と少しのおつまみだけ。
そして彼らが帰った後には、持ち込んだ缶ビールや食べ物が散らかっていた。
また、タクシーや店が割引しないと怒り出す。
日本のメディアも法律家も「入店禁止」の掲示を問題視して店を批判するけど、こういう迷惑外国人への具体的な対応策は示さない。
役割が違うと言われたらそれまでだけど、批判するだけの野党が支持を得られないのと同じで、こういう“差別”をなくしたかったら個人商店への提言もやっぱり必要だ。
よかったら、こちらもどうですか?
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