【盗難防止のアドバイス】日本人が海外旅行で気を付けること

 

海外で日本人旅行者があう犯罪でいちばん多いのがスリ、ひったくり、置引きなどの盗難。

なかには自業自得もあって、最近読んだ海外旅行ブログでは、深夜に到着したから宿代を節約するために公園で野宿したら、バッグを盗まれたという「そりゃそうだ」的な日本人旅行者がいた。
そこが治安の悪いところだったのは本人も承知していたのだから、自分が共犯者だったようなもの。
こういう同情も擁護もむずかしい件と違って、自分の注意しだいで防ぐことができるケースもある。
今回は海外旅行での盗難防止のアドバイスを書いていこうと思う。

 

前回に書いたけど、日本はカフェでノートパソコンを置きっぱなしにしてトイレに行ける、世界で最も治安のいい国のひとつ。(おすすめはしない)
でも海外旅行へ行くなら、そんな感覚は空港に置いてから飛行機に乗る必要がある。

最近アメリカで不幸なことが起きた。

きょねんの12月31日の午前11時半ごろ、カリフォルニア州オークランドにあるスターバックスで仕事をしていた男性がノートパソコンを盗まれる。

CNNニュース(2020.01.02)

スタバで仕事中にパソコン盗難、犯人を追いかけ死亡 米男性

この見出しを見たとき、男性はトイレに行っていたか席取りをしていたのかと思ったら、これは本人の目の前で起きた出来事だった。
男性がパソコンをカチャカチャしていると、犯人が近づいてきてノートパソコンを奪って猛ダッシュ。
外にはもう一人の男が車の中で待機していて、犯人はそれに乗って逃げようとした。

パソコンを盗られた男性が追いかけた結果、こうなった。

目撃者によると、逃走用の車両に近づいた男性はドアハンドルをつかんだとみられる。その際、車が加速し、男性は駐車車両に頭をぶつけたという。

スタバで仕事中にパソコン盗難、犯人を追いかけ死亡 米男性

 

これが致命傷となって、男性は2020年を迎えることができなかった。

これに日本人の反応は?

・日本のスタバ、PC置いて席外す人がいるけど、流石にセキュリティ意識低いと思う
・スマホや財布で席を取るみたいなもんかと思ったら、本人の目の前から強奪か
・友達ニューヨークでiPadの地図見てたら突然現れた男に奪われそうになって抵抗したら顔面パンチ食らって結局盗られた
・初めてアメリカに行ったその日にかっぱらいと取っ組み合いになってる人を見て
外国に来たんだなあとしみじみ思ったものだ
・気持ちはわかる。俺でも「本体はくれてやる。HDDだけは返してくれ!」って叫ぶだろう

 

こんな事件はアメリカでは珍しくないのだろうか?と思って日本にいるアメリカ人に話を聞くと、さすがに目の前で盗られるというのは普通ではないという。

ノートパソコンを盗られた男性が死んだと聞いて、このアメリカ人は最初、追ってきた男性が銃で撃たれたと思ったらしい。
そうではなくて頭をぶつけたと知ると「それは本当に運がない」と言ったあと、「彼が座っていた場所はどこだ?」と聞いてくる。
そこまでは記事に書いてないから分からない。

そのアメリカ人の想像では、被害にあった男性は入り口近くで座って作業をしていて、新しい客が店に入って来てドアが開くタイミングを見計らって、犯人はパソコンをかっさらった。

南米を旅行していた友人のアメリカ人が、これと同じ手口でスマートフォンを盗られたことがある。
アメリカでも考えられないことではない。
その話を聞いた後、彼もカフェを利用するときは入り口近くに座るのを避けるようになった。

 

 

むかし海外旅行の達人っぽい人から、こんな盗難防止策を聞いた。
扉が閉まる寸前にスリが何か盗んで外に飛び出すことがあるから、外国で電車やバスに乗るときは、降り口ふきんで立っているのは避けるべき。
タイでそれをやられた経験に基づいているから、その人の話には説得力と怨念がある。
これに加えて、カフェで座る位置にも注意したほうがいいようだ。

海外で日本人がよく被害にあうのがケチャップスリ、コイン落とし、道案内スリ。
これはボクもずっと前から聞いてきた話で、外務省ホームページにも「これらの犯罪手口は古くからあるものですが、日本人旅行者の被害が跡を絶ちません」と書いてある。
対策を考えるためには、まずは手口を知らないといけない。

ということで、不安を感じた人をここを見てみよう。

海外邦人事件簿|Vol.59 古典的犯罪手口が減らないワケ

 

おまけ

タイ・カオサンロードの安宿

 

 

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4 件のコメント

  • うーん、何と言うか。
    まず基本的に「スリの目標となるような物を持ち歩いて他人に見られてはいけない。スマホ見ながら歩くなんて論外。いかにも金を持っていそうな余所行きの格好して歩くな」じゃないですかね。
    私なんか海外へ行くと「変な奴に目を着けられていないか?」用心してばかりですけど。危険を察知して逃げたこともあります。こと海外では「人を見たら泥棒と思え(疑え)」が正解だと思います。

  • 欧米はスリ・置き引き防止が基本ですが、アジアはそれ以上に交通事故に気をつけるべきです。

    中国は言語道断(場所によっては日本より良いらしい)ですが、韓国はバスの運転が非常に荒いです。
    台湾とベトナムはバスの運転に加え、バイクが尋常じゃないくらい多いことです。

    しかし、台湾の場合は地下鉄のおかげでバイクの数は減少してますが、ベトナムは今年中にホーチミン地下鉄1号線が開通するようです。

    タイは交通事故、バンコクは交通渋滞が世界ワーストです。あんなに外国人観光客が多いのにもったいないです。

  • たしかに中国の交通事情はひどかったです。
    歩行者優先の日本の感覚で歩いていて、何度かひかれそうになりました。
    韓国のバスについては知人のアメリカ人がその乱暴さに驚いて、SNSに動画を投稿してました。
    そう考えると日本は交通事情もいいですね。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。