韓国の不変：日本からお金を受け取ったあとに約束を破る×２

西洋には「Rome was not built in a day」（ローマは一日にして成らず）という有名な言葉がある。
世界的な大帝国（ローマ帝国）を築くまでには何百年という長い時間と苦労があった。
偉大な成果は短期間で得られるものではなくて、必ず困難と忍耐を必要とする。

話は現代の東洋へ移って、我らの隣国さん。

異世界から転移されたわけでもなければ、現在の大韓民国は過去の歴史の上に成り立っている。
いまの韓国の知るには、これまでの積み重ねに目を向ける必要があるということで、３年前にさかのぼってみよう。
日本に対する韓国社会の空気や国民感情はどんなものだったのか？
当時は大統領選挙が行われていて、候補者が国民に魅力的なアピールをしていたころだ。

2017年１月の朝鮮日報の記事

韓国政界や大統領戦出馬候補らはこのところ、競い合うように「（2015年12月の）韓日慰安婦合意の再交渉・白紙化」や「戦域高高度防衛ミサイル（THAAD）配備延期・撤回」を主張しているが、それに伴う対策や「後始末」については口を閉ざしている。

国民感情に便乗、代案なしに「慰安婦合意破棄」「THAAD配備撤回」を主張する韓国政界

すべての大統領候補者が2015年に交わした慰安婦合意の破棄を訴えていたのだ。
日韓が話し合いを重ねて、この合意でやっと慰安婦問題が解決されたのにすぐ破ろうとする。
主義主張の違う候補者でもこの点では一致しているという絶望。

10億円を受け取ったあとに約束を破るというのは、日本にはあり得ない話だ。
でも韓国ではアリエール。
国民感情を考えたら、日本との約束なんて守っていられない。そんなことを言ったら、絶対に大統領にはなれないのだから。

でも彼らは破棄を叫ぶだけで、合意の利履行はできないと主張するだけで、代案は一切提示しない。
そんなことより、「日本が汚い金をわたして、この問題を終わらせようとしている！」と叫んだほうが国民受けがいいのだ。

反日感情をあおって文氏が大統領になったのだから、日韓関係が終了することは約束された未来だったかも。

「国民感情に便乗」なんて批判する朝鮮日報も、読者である国民には配慮しないといけない。
だから、「一次的には日本が真摯（しんし）な謝罪・反省の姿勢を見せていないため、高ぶっている国民感情を反映させるしかないからだ」と書く。

いやいや待て待て。
韓国側が要求したから、安倍首相が心からのお詫びを表明したのに、それが終わるとこんなことを言いだす。
しかも韓国ではわりと日本寄りの新聞が。
でも本心はどうあれ、「国民感情を反映させる」ことができなかったら、韓国では社会的にから抹殺されてしまうのだ。
＊その点、反日史観を批判する「反日種族主義」の著者は真の英雄だった。

日本との合意を守る気は１ミリも見せず、文大統領は誕生した。
不の有言実行で、慰安婦合意をその後実質的に破棄してしまう。

さらに韓国最高裁は２年まえ、徴用工問題の解決を確認した請求権協定までひっくり返してしまった。
国民の反日気流に乗ったまま、文大統領は「約束＆国際法違反」の状態を黙認する。
最悪と言われるいまの日韓関係が取り返しのつかないことになってしまうのは、原告側が日本企業の資産を現金化した瞬間だ。
そのデッドエンドは今月中ともささやかれている。

これまで緊急事態を眺めていただけの文政権は、何もしないことをきめたらしい。

中央日報の記事（2020.02.06）

韓国外交長官「日本企業の資産の現金化、政府の介入は不可能」

資産現金化について、韓国政府が介入できる余地はないと明言する。
でもそれは韓国の国内事情。
いまの破滅的な韓日関係を築いた責任は韓国側にある。

不可能と言うなら、何ができるのか、何をするつもりなのか？
この記事を読んでも、韓国政府の代案が一切ない。

後始末には口を閉ざす「言いっぱなしジャーマン」は３年前とまったく変わっていない。
お金を受け取ったあとに、約束を破って開き直る。
慰安婦合意につづいてこれが２回目。
＊関係改善のためには、日本が韓国に譲歩するべきと主張する人が日本にもいる。
特に現金化を控えてここ最近、そんな言説をよく見るから不安だ。
これまでの韓国の積み重ねから判断するべきですよ。

反日の国民感情に便乗しているだけで、文政権は「できないできない」と言ってるだけで、日韓関係を終了させるつもりか。
壊すのは一日だけど、関係を元に戻すにはぼう大な時間と苦労を必要とするのに。
でもそうなったら、「原因は日本にある」と言い出すに違いない。