皇帝の服で王宮を散歩|韓国人を激怒させる「中国の属国扱い」

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大国に翻弄された韓国

中国・日本・ロシアに囲まれた韓国には、それら大国の都合に翻弄(ほんろう)された歴史がある。だから、「見下される」ということに対してすごく敏感だ。

ある中国人がその地雷にふれて爆発を起こし、大きなダメージを負ったことがある。
日本人にとって、彼は「しくじり先生」として有能だから、今回は「中国と韓国の関係」を中心に書いていこう。

中国人を怒らせる行為

以前、中国人がSNSに、「腹が立つ出来事があった」と書いていた。

中国国内にある烈士(戦没者)たちの墓地で、3人の若い女性が「着物」を着て、写真を撮っていたという。

ある人がそれを見て、彼女たちにこんな注意をしたという。

「你穿和服上别处拍去我管不着,但这是烈士长眠的地方,是庄重肃穆的地儿,不能这么干」
(和服を着て他の場所で写真を撮る分には私の知ったことではない。だが、ここは烈士たちが眠る場所であり、厳粛な場所なのだから、こんなことをしてはいけない)

投稿主は「彼の言うことはもっともで、中国人は最低限の常識すら無くなったのか」と嘆いた。
この投稿には、彼に共感するコメントが殺到した。

でも、ある人が「この画像には不自然なところがある。AIが作ったのではないか?」と指摘し、すばらくすると投稿が削除された。
個人的にも、この投稿はインプ稼ぎのねつ造だと思う。

もし、本当に日本の伝統衣装を着て、烈士墓地に行って記念撮影をしていたら、中国人が激怒することは間違いない。

韓国を刺激する行動

どこの国でもそうだが、「歴史のトラウマ」を思い起こさせる行動は人びとを不快にさせる。

以前、ある韓国人が日本語の文章の誤訳から、「日本人が景福宮(キョンボックン)を着物を着て歩く」と誤解して激しく怒ったことがあった。

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日本は1910年から45年まで、朝鮮半島を統治していた。
現代の韓国人にとってその期間はとても屈辱的であり、王宮である景福宮は「民族のプライド」を象徴するものだから、日本人が伝統衣装を着てそこを散歩する行為は受け入れられない。

しかし、韓国人にとっては、おそらくそれ以上に許せない無礼な振る舞いがある。

冊封体制|韓国と中国の歴史的な関係

韓国(朝鮮)は歴史的に、明や清などを「主君」と考え、自身をその「臣下」と位置づけてきた。これを冊封(さくほう)体制という。

中国皇帝の使者がやってくると、朝鮮国王はソウルの近郊まで出迎え、3回膝をついて額を9回地面に打ちつける「三跪九叩頭(さんききゅうこうとう)」をした。

これは皇帝に対する最高の礼を示すものだったから、日本や中国では「朝鮮は中国の属国だった」とみる人も多い。
ただし、これはあくまで外交上の儀礼で、中国は基本的に朝鮮の内政に干渉することはなく、朝鮮は朝鮮国王によって統治されていた。

韓国人を怒らせる「属国」扱い

そんな歴史を背景に、以前、韓国で活躍していた中国のタレントが「爆弾発言」をした。
彼は韓国の人気テレビ番組に出演し、中国人ならではの視点を披露してかなり知られた人物だったらしい。
そんな彼が2024年にライブ配信をした際、おそらく中国人向けにこんな発言をしたのだ。

「中国皇帝の衣装を着て景福宮を歩くと、まるで皇帝が属国を視察しに来たような感じになるだろう」

韓国人にとって自国が「属国」だったという歴史認識は絶対に認められないが、中国では珍しくない。

2017年に習近平国家主席が訪米し、トランプ大統領に「朝鮮は中国の一部だった」と発言し、韓国を激怒させたことがある。

これに対し、韓国外務省の報道官は「韓国は過去数千年間、中国の一部だったことはない」と反論し、全国紙の『中央日報』は、この発言は「韓国人のアイデンティティーに対する重大な挑戦だ」と強調した。

一方、中国外務省の報道局長は「そのことについて韓国人は懸念すべきではない」と一蹴。
こんな感じに、中国側の言動に韓国が反発すると、「騒ぐな」とピシャリと言うことは「中韓あるある」だ。

 

韓国の立場では、中国からの「属国扱い」だけは絶対に受け入れられない。

(韓国の文大統領が中国を訪問したとき、中国を「高い峰」「大国」、韓国は「小さな国」と表現したことはあったけれど。)

だから、中国人が「皇帝の衣装を着て王宮を歩くと、属国を視察する気分になる」なんて言えば、韓国の世論を沸騰させるのは当然だ。
ちなみに、日本のネット民は「事実陳列罪だね」「日本が出てこない話題だと清々しいな」と他人事だった。

このタレントはほかにも、こんな発言をしたという。

「韓国が中国文化を盗んでいることについてインタビューをしてみたい。『端午の節句、孔子、漢字などがすべて韓国のものだと思いますか?』ってね」
「韓国人の3、4代さかのぼれば、その先祖の相当数は中国人だ」

「嫌韓発言」の代償

発言が問題になると、タレントは「両国の関係がもっと良くなってほしいと願っている」と釈明したが、韓国で予定されていた仕事はすべて無くなった。
完全に自業自得だ。

こうして韓国から消えた中国人タレントが、最近SNSを更新してふたたび注目を集めた。
しかし、韓国の人たちはまだ彼を許していない。

スポーツソウル日本版の記事(2026/7/19)によると、彼の再起は本当に難しそうだという。

一度「韓国を批判した」「韓国を見下した」「韓国社会の自尊心を傷つけた」と受け止められると、復帰の道は一気に狭くなる。

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「究極の選択」?

たとえ日本や中国側にその気がなくても、韓国では過去の屈辱的な歴史から、「見下される」ということに超敏感なのだ。

そうとなると、気になることがある。

景福宮を日本人が着物で歩くのと、中国人が皇帝の服を着て散歩するのでは、どっちがより不快になるのか?

それについて日本人や中国人が議論するのはいいけれど、この質問を韓国人にしてはいけない。

 

 

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この記事を書いた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。
また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。

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