まさに「反日無罪」。韓国でまた法が国民感情に負けた

 

「人生には三つの坂がある。登坂と下り坂、それと“まさか”という坂だ」なんてことを小泉元首相が言ってたっけ。
隣国はビックリ箱で、相手が日本だと考えられないことがよく起こる。

FNNソウル支局長の渡邊康弘氏が、「韓国政府はウィーン条約をもう一度よく読み直すべきではないか」とあきれてこんな記事を書いた。(4/2)

日本総領事館に不法侵入した韓国人が「実質無罪」 韓国司法の仰天大甘判決

 

2019年7月に韓国人大学生7人が釜山にある日本総領事館に入って、日本政府を批判するデモ活動を行った。
法に基づいて警察がこういう連中を逮捕するのは当たり前としても、外国領事館の敷地内で、その国を大声で批判するという異常事態は先進国ではまずあり得ない。

でも、「反日愛国」は韓国社会で一つのれっきとした正義。
だから、この違法行為を支援する人たちもいて、なんと警察から1人を奪還するこに成功する。
警官が犯人を奪われるという、日本では漫画のような展開がこの国では現実だ。

警察はこの学生らを、暴力行為等処罰法に基づく共同住居侵入の罪で起訴する。
これは最高懲役4年半以下、罰金750万ウォン(約675万円)以下という罪だから軽くはない。
ということで法廷では、法と「反日愛国」という韓国的正義がぶつかることとなった。

2020年2月に釜山地方裁判所で行われた裁判の様子は、記事によると「異様なものだった」。
被告人となった学生たちは「日本に謝れと言いたかった」「青年として、しなければならない正しい行動をしただけだ」と違法行為を正義で包もうとする。
傍聴席のほとんどは被告人の支援者で埋められて、学生が日本を非難するたびに拍手や歓声が上がったという。
驚いたことに、裁判官はこれを黙認した。

記事にはこうある。

私は3年近く司法記者として様々な裁判を日本で傍聴取材してきたが、日本の裁判ではあり得ない状況だ。恐らく世界的に見ても、被告人を応援しようと騒ぎ立てるのが許される裁判というのは、ほぼ無いと思われる。

でもそれは、国際社会の常識から見てないか?

 

そしてきのう4月2日、被告人に対する判決が言い渡され、学生7人は罰金300万ウォン(約27万円)を払うことが命じられた。
でも、同時に「2年間宣告猶予」を言い渡す。

これは2年間違法行為をしなければ、判決自体が無かった事になるというもので、「執行猶予」と似ているけどまるで違う。
執行猶予なら定められた期間中、違法行為をしなかったら刑は執行されない。でも、有罪判決を受けたという記録(事実)は残る。

でも韓国の「宣告猶予」だと判決自体が無かった事になるのだ。
つまり、この学生らは2年間何もしなかったら、罰金も犯罪記録も消えてしまう。だから自由に海外旅行へ行けるし、就職でも問題にならない。
見出しの「実質無罪」というのはこういうカラクリで、まさに「韓国司法の仰天大甘判決」。
日本が相手なら、犯罪行為を犯しても罪には問われなかった。
「反日無罪」はけっして都市伝説ではない。

 

判決理由について裁判長は「被告人たちの行動に国民も共感した。だが手続きを間違えた」と述べる。
「日本に謝れと言いたかった」「青年として、しなければならない正しい行動をしただけだ」というのは、確かに国民感情には合っている。
裁判長が判決理由でそれを口にするところがさすがの韓国。

ソウル支局長の渡邊康弘氏も開いた口がふさがらないようだ。

日本への抗議行動について裁判所が「国民も共感した」とお墨付きを与えたのは驚きだ。2019年7月当時は、韓国政府の対応を問題視して日本の輸出管理強化について理解を示す韓国人もいたが、裁判所によると彼らは韓国国民ではないらしい。こうした判決は、日本相手なら何をやっても良いという韓国の風潮を助長する事になるだろう。

「反日愛国」の国民感情に法がまた負けた。
だから「情治国家」と批判されるのだ。

 

ただ今回の大甘判決には、韓国の法曹関係者も「軽すぎる」と首をかしげているという。

世界には外交関係に関する国際法(ウィーン条約)があって、その第22条2項にはこう書いてある。

「接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当な全ての措置を執る特別の責務を有する」

だから外国公館の近くで政治デモは禁止されているけど、韓国で日本はその対象外らしい。総領事館の敷地内でデモを行うなんて国際常識では考えられないし、そうならないように韓国政府は責任を負っているはず。
それで、「韓国政府はウィーン条約をもう一度よく読み直すべきではないか」となる。

まあ読んだところで、勝手に解釈するから意味はないのだけど。
「反日愛国」の絶対正義なら国際法を無力化することできる。
隣国ではそういう“まさか”が起こる。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

 

4 件のコメント

  • この人たちは英雄ってことになるから一流企業に就職できるんだろうな。
    サムスン・LGは喜んで内定出すのだろうか。
    反日の人たちは日本企業相手の営業は絶対にしないって思うけどどうなんだろう。
    日本ではそういう人は間違いなく左遷されるか自主退職するように追い込んだりするだろうけど、韓国はしないのかな。 日本以上にえぐいことしそうだけどね~。
    こういうことを続ける限り韓国に未来はない気がするんですが。 10年後、20年後と日本と韓国はどうなっているんでしょうね。 楽しみでもあります。

  • この記事で次の1行が、よぶんですね。
    >ただ今回の大甘判決には、韓国の法曹関係者も「軽すぎる」と首をかしげているという。
    って誰が? 誰からそれを聞いたのか?
    本当にそのような「法曹関係者」が実在しており、実はその考えかたが韓国法曹会の多数派であり、そのようにコメントしたことを確信しているなら、そのようにもっと具体的に記述スべきでしょう。(別に、個人を特定できるようにせよとまでは言わないが。)

    でないと、それはブログ主さん自身が考えた「友である韓国人全体に対する弁明」に聞こえてしまいますね。
    ま、そうならそうであっても別に構わないのですが。

  • 支持勢力にとっては英雄でしょうけど、企業的にはどうなんでしょうね。
    知人の韓国人が日本企業で働いていて、その企業名をだすと「うちはおたくと取引できない」と断られることもあるとこぼしていました。
    外国公館で違法デモをした学生をむしろ気に入って受け入れるところもあるんでしょう。

  • 詳細が確認できるように元記事を明記しておきました。
    後半部分は個人の主観ですので、どう感じるかはその人の自由です。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。