いつの間にかの“韓日戦”。天気予報でも日本と競う韓国

 

サッカーや野球などで「日韓戦」があると日本人も熱くなるけど、日本に対する韓国人の対抗心に比べればまだまだ甘い。

韓国のライバル意識は、全国紙・中央日報のコラムにある一文を見るだけでわかる。(2019.10.06)

なぜ私たちは韓日戦ならジャンケンでも負けてはならないと認識することになったのだろうか。

大韓民国は記憶戦争中

 

これは大げさな表現ではなく、「日本が相手ならジャンケンさえ負けてはいけない」といった文は韓国メディアを見ているとよく出てくる。韓国社会の常識だ。

日本なら全国紙はもちろんスポーツ新聞でも、「運命の~」「絶対負けられない」といった表現があるぐらいで、ここまで露国に韓国への対抗心をむき出して国民をあおるようなマネはしない。
「なぜ私たちは」という自問がすでにどこかおかしい。

これはきょうの朝鮮日報の記事(2020/09/07)

「THE世界大学ランキング2021」1位はオックスフォード大、ソウル大60位…東京大は?

東大が何位でも韓国には関係ないのだけど、やっぱり日本が気になって比較したがる。

 

さて、超大型と言われた台風10号「ハイシェン」(中国語で「海神」)が九州を過ぎ去って北上していった。
これは「100年に1度の大雨」と言われていて、気象庁も事前に「経験したことのないような雨であり、災害が起こるのはほぼ間違いない」と言ったこともあって、国や自治体は住民に命を守るための最大級の警戒を呼び掛けていた。
でも結果的には、大規模な停電や交通機関の乱れなどはあったものの、戦後最悪レベルの惨事とはならなかった。
気象庁の予測は良い意味で外れてくれたけど、これから気象庁は「オオカミ少年」扱いされて警戒を呼び掛けても無視する人が出てきそう。

 

それよりいま国民の信頼を失って、大ピンチになっているのが韓国の気象庁だ。
韓国気象庁が予報を発表しても、台風や豪雨がそれを無慈悲にスルーするから、予測を外しまくりの気象庁は韓国国民から、「誤報庁」とか「ホラ吹き庁」と批判されたりバカにされていた。
ことしも台風8号の推移を豪快に外したばかり。
そのうち予測が当たったらニュースになるかも。

あまりにも当てにならないので韓国メディアの「YTN」は、日本の気象庁が発表した予報と比較しながら報じてしまう。
台風9号についてYTNは、「日韓の気象庁が違う進路を予想し、またも予報能力が試されている」と伝える。
韓国気象庁にとってこれはかなり屈辱的。
ちなみに韓国の気象庁は長い間、日本の気象衛星に依存してきたけど、近年それを脱却(ノージャパン成功)して独自の気象衛星と中国製のスーパーコンピューターを導入し、より精度の高い予測を目指して日々まい進していたのだ。

 

韓国でも大注目された今回の台風10号について韓国気象庁は、韓国の東を通過して本土には上陸しないと予想する。

中央日報の記事(2020.09.05)

「超強力級」として国民を緊張させている台風10号の予想経路が当初より東側に移っている。

韓国気象庁「台風10号、東に経路変更…韓半島を貫通しない」

 

でも日本の気象庁は韓国を通過すると発表していたから、「どっちの予測が正しいのか?」ということに韓国国民と日本の一部ネット民が注目していた。
天気予報の韓日戦のはじまりだ。

前から韓国のネット上では韓日の気象庁の精度を比較するサイトがあって、日本のほうが正確と言われていた。
だから台風10号についても、「100%日本の気象庁の予報が当たる。全国的な被害に備えよう」「今回も日本に負けたら気象庁をなくして日本から情報をもらおう」といった書き込みがあったから、韓国気象庁としてはこの韓日戦は絶対に負けられない。

 

そして今朝、台風10号が韓国のウルサン海岸に上陸したことが判明。
これはもう解釈で誤魔化すことは不可能だから、韓国気象庁はいさぎよく「敗北宣言」を出した。

「WoW!コリア」の記事(9/7)

韓国気象庁、台風10号「ハイシェン」の韓国上陸を認める

気象庁が(またも)予測を外したせいもあって、緊急避難令を出すのが遅れた自治体もあるからこれはあとで問題になりそう。
朝鮮日報は下の記事(2020/09/07)で、「台風10号は、「韓半島内陸には上陸しない」という当初の予報とは異なり」と指摘する。

台風10号「ハイシェン」、韓国を強打…被害続出

でも日本のネットを見たら、韓国らしい表現に食いつく人が多い。

・ソース元にも認めるって書いてあって笑った
・「日本が朝鮮半島上陸を予測したせい」とか言って欲しい
・ついでにレーダー照射も認めればいいのに
・これは謝罪と賠償くるな
・認めるとかの話じゃ無いだろ
・つまんねえことで 張り合っちゃうんだな

ホントに韓国はいったい何と戦っていたのか。
韓国メディアを見ているとこんな天気予報合戦みたいに、日本人の知らないところでよく韓日戦が始まっている。
でも本日の勝負、韓国の負け。

 

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。