急に韓日友好を叫ぶ文大統領に、韓国紙「ひたすら恥ずかしい」

 

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「反日」だった自分と決別した。ようにきのうは見えた。

1919年の抗日独立運動を記念する式典の、日本に対する韓国政府の考え方がよくわかる演説でムン大統領はこれまで、「反倫理的人権犯罪行為」という慰安婦問題について「加害者である日本政府が『終わった』と言うべきではない」と宣言して日本を怒らせた。
また元徴用工訴訟では、国際法違反の判決を「(日本は)不満があっても仕方ないという認識を示さなければいけない」と天地がひっくり返っても無理な要求する。

でもきのうはこんな数年前の自分とサヨナラして、「3・1演説」では韓日関係の重要性も何度も強調してこう言った。

「韓日両国は経済、文化、人的交流などあらゆる分野で互いに大変重要な隣国」
「過去の問題を未来の問題と切り離せずごちゃ混ぜにすると、未来の発展に支障を招く」
「過去に足を引っ張られていることはできない」

反日強硬から一転して韓日友好へ。
ムン大統領のこの態度変化の理由はなにか?
日韓メディアの報道をみると、バイデン米大統領が対日関係を改善するよう韓国に要求していること、夏に行われる東京五輪を朝鮮半島の平和プロセス進展のために利用したいから、といったことが挙げられている。
とにかく韓国はいま日本と仲良くなりたい。 それも早急に。

 

こんな豹変に怒ったのが、対日関係をわりと重視していて、韓国政府の反日姿勢を批判してきた韓国の保守派だ。
戦後最悪といわれるいまの韓日関係の原因はムン大統領の「約束破り」に始まり、その後何年も国民の反日感情を政治利用したあげく、いまになって韓日友好を叫ぶ。
そんな矛盾だけのムン大統領に、保守派メディアの朝鮮日報は社説で批判しまくり。(2021/03/02)

韓日関係の破局は、文大統領が就任するなり韓日慰安婦合意を破棄したことで始まった。(中略)何の対策もなしに韓日問題を国内政治用として利用するだけ全て利用した後、大統領の言葉と態度は180度変わった。

4年間反日の文大統領が突然「過去史が足を引っ張ってはだめ」…これも外交なのか、ひたすら恥ずかしい

 

慰安婦合意についてムン大統領は以前、「重大な欠陥が確認された」「新たな交渉をすべき」と言っておきながら、ことし1月の新年記者会見では「両国政府間の公式合意だったという事実を認める」と突然言い出した。
何も説明も、ではどうするかの具体案もなしで。

言うことがコロコロ変わる自国のトップを見て、見せられて朝鮮日報はこう嘆く。

国際社会では、こんな韓国をどう見るだろうか。これも外交なのか。ひたすら恥ずかしい。

 

ムン大統領は日韓合意を否定した自分を否定した。
4年間も反日政治をしてきていまになって突然、「過去史が足を引っ張ってはだめ」と言って日本に友好をアピールする。
国際社会の目を意識したら、ひたすら恥ずかしいというのも納得だ。

といってもムン大統領が本当に過去の自分と決別したかはまだ不明。
それはこれから、具体的な行動で示すかどうかにかかっているのだから。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

国 「目次」 ①

韓国 「目次」 ②

韓国 「目次」 

日本と韓国の葬式文化:通夜の原型となったいう殯(もがり)

【価値観の違い】約束・ルールの日本人と情・正義の韓国人

慰安婦問題:「正義のため」は韓国ではなく、日本のセリフ

 

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。