世界にはいろいろな価値観があるといっても、すべての人を怒らせる共通項もある。
それが、自分に甘くて他人に厳しい「二重基準」。
日本では国民には外出自粛を要請しておきながら、自分は店で飲食を楽しんだ政治家は国民のすさまじい怒りと直面して淘汰された。
こういう自分に都合のいい二重基準を韓国では「ネロナムブル」といって、これを直訳すれば「自分がすればロマンス、他人がすれば不倫」になる。
でもこれは、漢字の「我是他非」(自分は正しくて、他人は間違っている)や、英語の「double standard」と似ているけれど、韓国人の感覚ではやっぱりニュアンスが違う。
だからネロナムブル(二重基準)というのは、韓国人独特の考え方や行動だという。
朝鮮日報のコラム(2020/12/27)
【萬物相】外国語にない「ネロナムブル」
そんな韓国の二重基準の具体例に「選択的不買」がある。
2年前に始まったノージャパン運動で日本製品の不買を扇動していた人間が、自分は陰で好きな日本製品を買って楽しんでいるというネロナムブル現象がよくあって、韓国国民の非難を浴びていた。
日本製品の不買を主張していた故パク・ウォンスン前ソウル市長の場合、自分の愛車がレクサスだとバレたときには「典型的な韓国式の反日愛国者だ。不買を叫びながら中身は親日」「でた!選択的不買」とネット上でぶっ叩かれた。
信念なんてものはなく、自分の都合と利益でノージャパンを主張する人間は、替えの利かないものなら平気で日本製品を使う。選択的不買主義者なのだ。
こういう二重基準は選挙のときに、相手候補者を攻撃するためによく暴露される。
先ほどのパク前ソウル市長が昨年7月に亡くなったため、新しいソウル市長をきめる選挙が来週4月7日に行われる。
するとさっそくネロナムブルがあぶり出された。
中央日報日本語版の記事(2021.03.23)
朴氏の夫が日本企業の株式を取得したことに対し、野党圏では民主党の二重性がそのまま現れたものだとして攻勢を強めた。
韓国野党「民主党が反日刺激している時、ソウル市長候補の夫は日本株式買っていた」
韓国与党が「反日不買」を叫んでいたとき、いまのソウル市長候補(与党)の夫は日本企業の株を買って儲けていた。
*パク・ウォンスン前ソウル市長も与党議員。
この野党の追及にし、パク・ヨンソン候補は「論評しない」と説明を拒否。
替えが利かないものならまだしも、この選択的金儲けはヒドイ。
韓国人の攻め方は韓国人が一番よく知っている。
パク氏の家族が東京のマンションを購入していたことも発覚し、「すでに売却した」と説明するパク氏に、「それまで日本政府に納めてきた税金の金額を明らかにしてほしい」と野党は厳しく迫る。
ちなみに文大統領は、不正な土地購入で暴利を得ていた自身の疑惑について追及する野党に、「みみっちくて恥ずかしい」「ほどほどにしなさい」と反論して国民を激怒させた。
相手のダブルスタンダードを責めるには、こういう表現が韓国人には効果的らしい。
中央日報日本語版の記事(2021.03.30)
<ソウル市長選>羅卿ウォン氏「国民は日本の缶ビール1本も買えないようにして朴候補は東京に家購入」
韓国野党のナ・ギョンウォン元議員が選挙演説で与党のパク候補をこう批判。
「われわれ国民には日本の缶ビール1本も買えないようにしておいて、本人は東京に家を買っている。本当にすごい人だ」
「我が党に対して毎日『土着倭寇』と言うが、本人は何をしているか分からない」
自分と他人に求めるレベルがここまで違うのに、自己矛盾を感じないところがさすが。
自分は「正義(=反日)」を主張し、野党には「親日(土着倭寇)」と攻撃する。
国民には「反日不買」を叫んで、自分は日本を利用して金儲け。
そして韓国の与党議員は自分の二重基準は認めないし、謝罪もなければ責任を取ろうともしない。
本当にすごい人だし、何をしているか分からない。
やっぱりネロナムブルは韓国のスペシャルだったか。
こんな選択的不買、都合のいい「用日」にはいま国民の怒りが高まっているし、与党はいままでのツケを来週払うことにわなりそうだ。
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> だからネロナムブル(二重基準)というのは、韓国人独特の考え方や行動だという。
そうですね、韓国人に独特の「感覚」であるとすれば、おそらくそれは、「やっかむ側からの強烈な妬み・嫉み(恨)の感情を伴っている」ことでしょうね。もしも可能であれば「自分もそれをやる方の側になりたい」という。
反日アピールしながらレレクサスに乗っていた市長がいましたな。
与野党関係なく毎回大統領の周りが本人含めて汚職と不正で逮捕される。