愛国心に燃える韓国の大学教授、ソ・ギョンドクさんが声を大にして中国へこう訴えた。
中央日報(2021.11.24)
徐ギョン徳教授、中国『地獄が呼んでいる』不法シェアに「他国の文化、尊重を」
韓国ドラマ『地獄が呼んでいる』が中国で不法にダウンロードされるなどして、不正な方法で視聴されているとしてこの教授は、
「本当にあきれる発想であり、非難を受けるべき行為」
「世界的言論メディアでも中国のこういった誤った行動を強力に批判しているが、どうして正されないでいるのか」
と怒ったうえで、「中国は他国の文化をまず尊重する術を学んでいただきたい」と主張する。
大事な韓国文化を盗むような不正行為があったとしたら、中国にこう言いたくなるのは当然。
でもその怒りや正義の気持ちを、ぜひ自国にも当てはめてくれないだろうか。
現在ほどじゃないけど、日韓関係は数年前からすでに悪かった。
平成28年(2016年)に外務省が公開した資料「最近の日韓関係」を見ると、その原因が見えてくる。
・竹島をめぐる問題
・慰安婦問題
・朝鮮半島出身の「旧民間人徴用工」をめぐる裁判
・日本産水産物等の輸入規制
・日本海呼称問題
・仏像盗難事件
このときから5年が過ぎたいまから振り返ると、すべての要素で大体どれも悪化しているような。
そりゃ「戦後最悪」になるワケですよ。
この中で取り上げたいのは、2012年に長崎県対馬市にあるお寺から韓国人窃盗団が、重要文化財で数億円の価値がある仏像を盗み出した「仏像盗難事件」だ。
この犯行は韓国でバレて犯人は捕まって、盗難品の仏像は対馬のお寺に戻された。となるはずなのに、韓国メディアは「この仏像は元は韓国にあったのに、日本が略奪した」という主張を始め、国民もその方向へ動かされていく。
韓国の大学教授らは銅造如来立像は神功皇后が、観世音菩薩坐像は倭寇(または豊臣秀吉)が、朝鮮から日本に略奪したと主張し、日本が返還を求めるならば入手経路を明らかにしなければならないという世論を形成していった。
「日本に奪われた」とする韓国の浮石寺が裁判でその証拠を求められると、「根拠を示す鑑定書は仏像を失ったときに、思い出すのが悲しいので捨てた」とバカげた主張をおこない、根拠は提示できず。
にもかかわらず韓国の裁判所は、この仏像が浮石寺のものであると認めて日本への返還を拒否した。
きょねんの中央日報の記事を見ると、日本が完全に悪者になっている。(2020.05.03)
略奪した日本が「返してほしい」…日本から盗んできた金銅仏像の所有権で紛争
でも、韓国政府(検察)はこの決定に納得できず控訴した。
国際法に基づいて盗んだ文化財は返すべき、というのが韓国文化財庁の立場だ。
ガンバレ検察、正義をつかみ取ってくれ。
そして先日、被害者の寺もこの裁判に参加することを決めたという。
NHKニュース(2021年11月23日)
長崎 対馬の寺 盗まれた仏像の返還求め韓国の裁判に参加意向
寺側は「盗んだものは返してほしいと(裁判で)主張する」と語り、「いまだ返還が実現していない仏像が早期に返還されるよう韓国政府に対して強く求めてきており、引き続き韓国側に適切な対応を求めていく」と日本政府は強調する。
「本当にあきれる発想であり、非難を受けるべき行為」とは、盗んだものを返さない行為のことでは?
「他国の文化を尊重する術を学んでいただきたい」と主張するのなら、まずは自分がその精神を具体的に示すべきだ。
これは日韓関係を悪化させている重大な原因で、一コンテンツの不法ダウンロードよりもはるかに深刻な問題なのだから。
日韓関係をこのまま悪化させれば、それこそ『地獄が呼んでいる』という状態になってしまう。
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