「美容室の選び方」でわかる、日本とアメリカ社会の違い 

 

「女性が美容室へ行くのはネ、髪を切るのが目的じゃなくて、気分を変えるためなんだヨ。」

なんてことを昔、美容室で働いてた人が言ってた。
目的はいろいろあるとして、大切なことは良い美容室を見つけること。
ネットでその探し方を見ると、ホットペッパービューティーやインスタ、ツイッターで良さげなトコロを見つける。雑誌やヘアカタログで探したり、スタッフの技術や人柄、雰囲気のいい店を友人に紹介してもらう。
そんな感じに、自分に合った美容院を見つける方法は山盛りあり過ぎて、いい探し方を見つける情報が必要になるほど。
日本ではこんな探し方が一般的だと思う。
でもこの前アメリカ人と話をしてたら、「さすがU・S・A」と思ったんで今回はそれを紹介しよう。

まずは改めて、アメリカってこんな国。

面積:9,833,517平方キロメートル(日本の約26倍)
人口:約3億3,200万人
首都:ワシントンD.C.
言語:主として英語
宗教:信教の自由を憲法で保障、主にキリスト教

*外務省ホームページ「アメリカ合衆国(United States of America)基礎データ

日本とカルフォルニア州の面積が同じぐらいというアメリカは、とにかくメチャクチャでかい。
1776年7月4日、日本なら江戸時代に田沼 意次が老中をしていたころ、アメリカはイギリスからの独立を宣言して誕生した。
そしてその後、この自由の国にはヨーロッパ人、アジア人、アフリカ人、ヒスパニックなどいろんな人たちがやってきて、元からいたネイティブアメリカンも加えて「人種のるつぼ」はもう古く、いまでは「人種のサラダボウル」なんて言われてる。
といっても2011年のデータを見ると、白人が78.1%と圧倒的に多くて黒人が13.1%、その他が8.8%となっている。(アメリカ合衆国の人種構成と使用言語
国全体的には白人の影響力がまだまだ強い。

このへんからして、江戸時代には”鎖国政策”をとっていて、いまでも人口の約98%が日本人という日本とはまったく違っている。
アメリカは多様性があり過ぎる。

 

 

最近、ベトナム系アメリカ人の女性とスカイプで話をしていて、「昨日はなにしん?」と聞くと、「美容室へ行って髪を切った」と言う。
カットだけで35ドル(約4800円)というから、日本とそれほど変わらない。
野球スタジアムのビールが1杯1800円というアメリカの物価水準からすると、これはかなり安いかも。

ただ値段よりも彼女にとっては、その店はオーナーも従業員も韓国系だったというところがポイント高し。
経験上、白人や黒人の美容師に比べて、その韓国系の美容師はアジア人の髪質をよく知っていて、いい髪型を提案してくれる。
同じアジア人だと、やっぱり価値観やセンスが合う。
白人や黒人の美容師が勧めてくれた「オシャレ」はいまいちだったけど、その店の美容師に相談すると、「なるほど!」と共感できることを言ってくれる。
そんなワケでベトナム系アメリカ人の自分は、韓国系アメリカ人の美容師のいる店に行っていると言う。

そんな話を聞いて、まえに日本の美容師から聞いたことを思い出した。
その美容師が黒人のお客さんの髪を切ろうとしたら、バリカンが入らなくて、「え?」と声が出そうなぐらい驚いたという。
髪質が一般の日本人とはまったく違って、硬くてなかなかバリカンで切り進めることができず、普通の3倍の時間がかかったらしい。

そう思うと、「自分の同じ人種の店を選ぶ」という基準はとても合理的のような気がする。
こんな美容室の選び方は日本ではどのサイトにも載ってない。
さすがアメリカ、多様性がハンパない。

 

 

アメリカ 「目次」

日本 「目次」

【病院コワい】アメリカ人から見た、日本社会の良いところ

日本人よ、これが奴隷制度だ。アメリカの黒人女性から聞いた話

【今日の気温は100度】アメリカ人が日本で困る“単位の違い”

黒人のアメリカ人女性と伊勢神宮へ!感想とキリスト教との違い

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。