自信はないが地震ならある！日本人と外国人の反応の違い

1891年（明治24年）のきょう10月28日、グラグラっと岐阜の大地が揺れる濃尾地震が発生したから、いまでは「岐阜県地震防災の日」になっている。
この震源地は海ではなく、列島の内側にあった。
M8.0を記録したこの濃尾地震は、日本の内陸域で発生した地震としては観測史上最大のもの。
だから効果音は「ドドドドッーン、グワングワン、ドンガラガッシャーン」というレベル。
1995年の阪神・淡路大震災の約11.2倍の規模というから、その時の岐阜のカオスっぷりはちょっと想像できない。

濃尾地震の被害

避難所の様子

1707年には同じ日（10月28日）に、2万人以上が死亡する宝永地震が発生したから、「この国地震多すぎ問題」はきっと永遠の課題だ。
糖尿病と一緒で「なくす」のではなくて、日本に住む限り、地震とはずっと付き合う覚悟でその被害を少なくする方法を考えないといけない。
宝永地震や濃尾地震が起きた江戸・明治時代に比べれば、現代の建築物の耐震性は比較にならないほど向上した。
とはいえ、光ファイバーケーブル網がダメージを受けて通信ネットワークの遮断される、電気や水、鉄道が止まる、高速道路などが破壊されるといったことが同時に起こると、都市機能がマヒして大きな被害が出てしまう。
「文明が進むほど天災による損害の程度も累進する」と言った戦前の物理学者、寺田寅彦（とらひこ）には未来が見えていた。
まえにイエメンへ行った時、東日本大震災で巨大な洪水が都市をのみ込んでいく様子を見て、イエメンの人たちが「聖書に出てくる破滅の日のようだ…」と恐怖に震えたという話を聞いた。

これはちょうど１年ほど前に発生した地震のようす。

上の動画を見て、外国人はこんなコメントを書き込む。

・Be safe, everyone🙏
みなさん、安全に🙏

・Japan the land of earthquakes and tsunamis. Yet its people are strong and the land is beautiful
日本は地震と津波の国。しかし人々は強く、美しい国です。

・Praying for safety for all.
みなさんの無事を祈ります。

・Why Japan has so many earthquakes? So sad.
なんで日本はこんなにも地震が多いのだろう。とても悲しい。

・ Japan is a resilient nation. God bless Japan.
日本は復興する力のある国だ。日本に神のご加護を。

と、日本人を心配をしてくれる外国人がとても多い。
でもこの時は、負傷者や帰宅困難者を出したけど死者はゼロだったし、「みなさんの無事を祈ります」というほどのものではなかった。

そして外国人のコメントで意外と多かったのが、もはやすっかり地震に慣れてしまった日本人の反応だ。

・News: 5.7 magnitude earthquake!
Japanese pips: anyway…

ニュース：マグニチュード5.7の地震です！
日本の人たち：そんなことよりさ、

・In panic I jumped on the bed, where there are the least objects around, so they wouldn’t fall on me in case they started falling. My Japanese husband continued enjoying his dinner as if nothing happened and watched my actions with amusement 😄🙄

パニックになった私は、物が落ちてくることを考えて、まわりに最も物が少ないベッドの上に飛び乗りました。
でも、日本人の夫は何事もなかったように夕食を楽しみながら、私の行動を面白そうに見てました😄🙄

日本人は思ったことをストレートに口にしないし、イエス／ノーをはっきりさせないで、あいまいな態度をとることが多いから、そのことでイラっとくる外国人がよくいる。
でも、突然地面が揺れても日本人は落ち着いていて、「震度２ってところかな。大丈夫、すぐに収まるから」とまったく動じない。
まさに泰然自若（たいぜんじじゃく）。
こういう時の日本人は頼りになって、とても自信があるように見えると話す外国人がいた。
濃尾地震や阪神・淡路大震災のレベルでもなければ、パニック状態になった外国人を見ながら、食事を続ける日本人がほとんどと思われ。
この国で生まれ育ったら、自然とそうなる。