【人類の闇歴史】旧ソ連で2千万、共産主義の犠牲者は1億人

 

「男はガムと一緒。味がしなくなったら、また新しいガムを食べればいい。
だって、地球上に男は何人いると思ってんの?…35億。」

というギャグで注目されたブルゾンちえみさんは、いまは「藤原 しおり」という名前で活躍中。
で、その35分の1を殺害したのは何か?というのが今回のテーマだ。

そのヒントは1934年のきょう12月1日、旧ソ連でセルゲイ・キーロフが暗殺されたことから始まった、スターリンによる大粛清
ヨーロッパの学者が書いた『共産主義黒書』によると、旧ソ連の共産党政府が殺害した人の数は2000万人。
そのほか各国の共産主義体制下での犠牲者数はこんな感じ。

中国:6500万人
北朝鮮:200万人
カンボジア:200万人
アフリカ:170万人
アフガニスタン:150万人
ベトナム:100万人
東欧:100万人
ラテンアメリカ:15万人

これを合計すると全世界で、第2次大戦の死者を超える約1億人が「共産主義」という思想の犠牲になったことになる。
といってもこの犠牲者数はけっこうあいまいで、定義の仕方によって大きく変わるから、歴史家や学者の批判を受けてきた。
実際に共産主義体制下で殺害された人は、少なくとも1000万~2000万、多くて1億1000万と推定される。

This and other communist death tolls have been criticized by various historians and scholars. Any attempt to estimate a total number of killings under communist regimes depends greatly on definitions, ranging from a low of 10–20 millions to as high as 110 millions.

The Black Book of Communism

 

共産主義とは大ざっぱにいうと、人が人を搾取することのない、ダレもが平等な世の中の実現を目指すもので、それ以上の詳しいことは「共産主義」をじっくり読んでくれ。
そこでは資本主義社会が生み出す歪み、金持ちと貧乏人の格差はなく、すべての労働者が楽しく幸せに暮らすことができる。…はずだったのに、人びとに平等を説いていたスターリンがまずとんでない金持ちだった。
そのスターリン批判をしたという理由で逮捕されて、収容所にぶち込まれたソルジェニーツィンの書いた『収容所群島』(新潮文庫)を読むと、旧ソ連で共産主義を唱えていた者の正体が見えてくる。

金への欲望は、支配階級にあった共産党の多くの人間に見られ、その組織の下にいる人間ほど金儲けにどん欲だったようだ。
金だけではなく権力にも。

金儲けの欲望はーこの連中に共通した欲望である。
誰もそれを邪魔する者がない以上、このような権力を金儲けのために利用せずにいられるだろうか。いや、それをしないためには、聖人でなければならない!

 

金や権力への欲望が共産主義を掲げる者に共通した欲望で、邪魔になる人間は「大粛清」の対象となり、ドンドン殺害されていく。
「ガムと一緒。味がしなくなったら、また新しいガムを食べればいい」というレベルに人命を軽視して、次から次へと粛清していった結果、旧ソ連での最終的な犠牲者数は2000万人に達した。
人類が繰り返してはいけない負の歴史がこれだ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。