1946年のきのう12月19日に、独立をかけてベトナムがフランスと戦う「インドシナ戦争」がハジマタ。
最終的には1954年にベトナムが勝利したこの戦争では、ベトナム人と一緒に多くの日本人もフランスと戦ったこともぜひ知ってほしい。
さて、ベトナムをふくめてラオス、カンボジア、タイなどの東南アジアの地域を、日本では「インドシナ半島」と呼んでいる。
これは「インド」と「シナ(中国)」をくっつけた造語だ。
インドと中国の間にあるこの地域には、両者の文化的影響が強くあることに由来して「インドシナ」と言われるようになった。(インドシナ)
日本では学校の授業でならって、一般的にもよく使われる「インドシナ」という言葉。
日本へやってきて、そのワードを聞いて驚いたというベトナム人がいた。
なぜなのか?
ワケを聞くと、ベトナム人にとって「インドシナ」とは、フランスが植民地支配していた時に使っていた呼び方(仏語で Indochine)で、今では歴史用語になっているから、日常生活ではほとんど使われないという。
*この場合の仏領インドネシアはベトナム、ラオス、カンボジアの3ヶ国のある地域を指す。
日本でいうインドシナ半島は、ベトナムでは「Đông Dương(東洋)」と呼ぶらしい。
なるほどです。
ウィキペディアには、インドシナ戦争を表すベトナム語として「戰爭東洋(Chiến tranh Đông Dương)」が紹介されている。でもこれは「東洋戦争」の間違いでは?
別のベトナム人の話では「インドシナ」というと、フランス植民地時代を連想させる歴史ワードになっている。
だから彼が来日して初めてそれを聞いた時、相手の日本人は地理的用語として使っていたから、イマイチ話が見えなかった。
このベトナム人は特に気にしないと言っていたが、「インドシナ」の呼び方を嫌うベトナム人もいる。
その言葉を聞くと、フランスに主権を奪われて、国が奴隷のようになった植民地時代が頭に浮かぶから、ではなくて、インドと中国の影響が強調されていて、ベトナム独自の文化が無視されているように感じるからだと。
でもまあ、基本的には大したコトじゃない。
ただ、ベトナム人と接する機会のある日本人なら、「インドシナ」の意味するものは日越でチョット違うことは知っておいていい。
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